連載
#24 特別じゃない日
出張先のホテルでカップラーメン より楽しく、おいしく食べられたよ
「特別じゃない日」をテーマにした単行本が発売された漫画家・稲空穂さん。ツイッターで発表して注目を集めた漫画「一緒のごはん」に込めた思いを聞きました。
出張先のホテルから子どもたちにテレビ電話をするお父さん。
「あー! お父さんまたカップラーメン食べてる~!」
「仕方ないだろ~。一人の飯なんてこんなもん……」
すると、子どもたちは「ジャーン!」と嬉しそうにカップラーメンを取り出します。
「お父さんと同じごはんがいいんだって!」とお母さん。
離れていても、今夜はみんなで一緒の晩ごはん。
家庭の食卓気分を味わえたお父さんなのでした。
家族が単身赴任で離れた地で仕事をしています。
今はビデオ通話があるおかげで、離れた場所でも一緒にご飯を食べることができます。
それでもやはり、違うものを食べているのは少し寂しい気がしてしまいますね。
家族が帰宅して、一緒の食卓を囲み、同じ食事をしている時間は、楽しくて大切な時間になっています。
それにしても、久しぶりに食べるカップラーメン、とても美味しいですよね。
◇
〈稲空穂=いな・そらほ〉 静岡県出身・在住の漫画家。会社員を経て2017年に「おとぎ話バトルロワイヤル」(KADOKAWA)でデビューし、「特別じゃない日」で日常をテーマにした作品に挑戦中。老夫婦や女子高校生、主婦、バイトの青年……それぞれの小さな幸せがつながっていく物語を描いていて、実業之日本社から第1集が書籍化され、7月に第2集「特別じゃない日 猫とご近所さん」が発売された。Twitterアカウントは@ina_nanana
withnewsでは原則隔週水曜日に、稲さんの漫画とともに作品に込めたメッセージについてのコラムを配信しています。
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