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AKB48に4年ぶり新メンバー 前田敦子さん卒業から10年、巻き返しへ

17期生のデビュー公演を取材すると…

4年ぶりとなる新メンバー「17期生」たち
4年ぶりとなる新メンバー「17期生」たち 出典: 写真はいずれも筆者撮影

目次

結成から17年になるAKB48は今年、4年ぶりとなる新メンバー「第17期生」が加入しました。センターとして社会現象を巻き起こした前田敦子さんが卒業して、ちょうど10年。グループに新風を吹き込む、フレッシュなメンバーたちのデビュー公演を取材しました。幼稚園のころから「将来の夢はAKB48」だったという14歳の最年少メンバーにも話を聞きました。

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憧れの場所 いま立っていることが奇跡

9月4日午後、東京・秋葉原のAKB48劇場で「ゲネプロ」と呼ばれる最後の通し稽古がありました。

集まったのは報道陣のほか、デビューする17期研究生の家族や先輩メンバーたち。劇場廊下に掲げられた我が子の写真額を指さし、「あ、いたいた!」と喜ぶ姿もありました。

ゲネプロの幕が上がると、この日通しで出演する8人のメンバーが登場。公演タイトルは「ただいま恋愛中」。15年前、AKB48のブレーク前夜と言っていい時期に前田敦子さんや高橋みなみさんなど初期メンバーで披露していた公演です。

左から布袋百椛さん、正鋳真優さん、山崎空さん
左から布袋百椛さん、正鋳真優さん、山崎空さん

8人で3曲を披露したあとの自己紹介では、それぞれAKB48劇場への思いを語りました。

「小1のころからAKB48が大好きなので、この劇場は憧れの場所です」(橋本恵理子さん)

「小さいころからの憧れの場所でした」(山崎空さん)

「AKB48を象徴する場所だと思っているので、ここに立てて幸せです」(正鋳真優さん)

「先輩たちがキラキラ踊っている姿を見て、いつかこのステージに立ちたいと思っていたのでかなってうれしいです」(布袋百椛さん)

「私の人生を変えてくれた場所です」(佐藤綺星さん)

「夢のような場所にいま立っていることが考えられなくて……いま立っていることが奇跡」(水島美結さん)

「寝ているときに、ずっと憧れていた劇場公演で歌って踊っている夢を見たことがあって、それが現実になったことがうれしいです」(平田侑希さん)

「1期生の大先輩から私たち17期生までが立った歴史のある場所」(畠山希美さん)
左から佐藤綺星さん、畠山希美さん、平田侑希さん
左から佐藤綺星さん、畠山希美さん、平田侑希さん

口々に出てきたのは、AKB48劇場への憧れと、そこに立っていることの喜びでした。

17年前にオープンしたときは、観客が7人だけだったときもあったというのは有名な伝説です。それが前田敦子さんら初期メンバーの奮闘で、連日満席が当たり前になり、それは今でも続いています。

17期生たち
17期生たち

17期研究生の10人は14~20歳。初めてAKB48が東京ドームでコンサートをし、前田敦子さんが卒業した2012年8月はまだ4~9歳でした。

あの社会現象にまでなった熱狂を肌で感じたとは言えないほどフレッシュなメンバーたちが今、劇場に立っています。

5月に新メンバーとしてお披露目され、6月中旬からこの日のためにレッスンを重ねてきました。

ゲネプロの最後は、太田有紀さんと小濱心音さんも加わり10人全員で定番曲「大声ダイヤモンド」を披露。ゲネプロを見守った先輩たちから、大きな拍手を浴びていました。

乃木坂46に後れを取る「自覚」

今のAKB48について、簡単に紹介します。メンバーは14~31歳の82人。最年長は2006年に入った人気メンバー、柏木由紀さんです。そのほかは、2011年以降に加入したメンバーたちになります。

ゲネプロに来ていたベテランライターの方に話を聞きましたが「アイドルファン以外にも名前を知られているメンバーは柏木さんぐらいかもしれない」と話していました。人気面では乃木坂46の後塵を拝しているとも言われ、そこはグループの運営事務所やメンバー自身も自覚しているようです。

それでも、古くからのファンが多く残り、ずっとウォッチし続けるメディア関係者も少なくありません。ベテランライターは「AKB48にはメンバーの個性、物語性がある」と言います。

左から布袋百椛さん、橋本恵理子さん、水島美結さん
左から布袋百椛さん、橋本恵理子さん、水島美結さん

10月19日に発売される60枚目のシングル「久しぶりのリップグロス」で、茂木忍さん(25)は2011年12月のお披露目から10年10カ月で初めて選抜に入りました。本人はもちろん、応援し続けてきたファンの喜びははかりしれません。

実は記者が長野総局にいた6年前にインタビューしたことがありますが、「私はなかなか辞めませんよ。へばりつきますから」と冗談半分に話していたのを思い出しました。その執念が実りました。

メンバーのモチベーションが上がる

今回初めてセンターを務めるのは、千葉恵里さん(18)です。若手メンバーとはいえ、デビューが2015年6月ですから、7年以上かけてグループの顔になりました。

選抜メンバーには日韓の期間限定グループ「IZ*ONE(アイズワン)」で活躍した本田仁美さん(20)もいます。持ち前のダンス力で、AKB48のファン層を広げています。

コロナ禍前は、AKB48のシングル曲には、姉妹グループの人気メンバーが入っていました。しかし、最近はAKB48のメンバーだけで選抜を構成しています。

このことで若手メンバーのモチベーションも上がっているようです。かつて秋葉原の劇場から東京ドームのステージへと駆け上がったように、再び巻き返す日が来るかもしれません。

14歳の最年少メンバー畠山希美さん

ニューシングルには先ほど紹介した17期生だけで歌う曲「Wonderful Love」も収録されます。

デビュー公演後、9月22日に最年少メンバーで中学3年生の畠山希美さん(14)に話を聞きました。
どうしてAKB48を目指したのか、オーディションにはどんな対策をしてのぞんだのか、などざっくばらんに話してくれました。

――憧れていたアイドルは誰ですか?

AKB48の板野友美さんです。

――板野さんがAKB48を卒業したのは畠山さんが幼稚園生のときですよね?初期メンバーたちのことは、あまり知らないかと思っていました。

年長でした。茶髪でギャルっぽいところや服が好きでした。
詳しくは知りませんでしたが、AKB48は好きで『恋するフォーチュンクッキー』なんかはみんなで歌っていました。
畠山希美さん
畠山希美さん
――小さいころからアイドルになりたかったんですか?

はい。幼稚園のころから将来の夢はAKB48に入ることで、小学生のときは作文に将来なりたいものとして「エンターテイナー」って書きました。

――では、AKB48の17期オーディションを受けるのは自然の流れだったわけですね。

はい。オーディションを受けられる年齢になって初めてのオーディションが17期オーディションでした。

――学校では乃木坂46の方が人気あったのではないですか?

AKB48のファンはどちらかというと少数派でした。

――とはいえ、国民的アイドルグループです。実際にAKB48に入るということは現実的でしたか?

現実がどうとか考えませんでした。とにかく、なりたいと。
畠山希美さん
畠山希美さん
――オーディションは自信がありましたか?どんな対策をしましたか?

受かりそうという謎の自信はありました。書類審査、リモート面接、対面での面接、そして歌とダンスで選考されましたが、特に3次の面談に力を入れました。

過去のいろいろなアイドルオーディションを見ていると、すごくかわいい子でも3次で落ちることが多いように思いました。
3次の対面の面接でなんとか爪痕を残せば受かると思っていたので、TikTokとかを見て戦略を立てました。

――実際にどんなことをしたんですか?

みんなアイドルの話をすると思ったので、私は剣道部の話をしました。そして、自分で考えたオリジナルキャラクターの絵を描いて、そこに胴着も描きました。「何これ?」と興味を持ってもらえて、狙い通り突破しました。

――歌とダンスには自信があったんですか?

カラオケは乃木坂46の『強がる蕾』を歌いました。

――そこは乃木坂なんですね(笑)

はい、得意な曲だったので。

――実際に合格しましたが、学校での反応は?

ざわざわしましたね。教室をのぞきに来る人もいました(笑)。

――まだお披露目されて半年もたっていませんが、日本武道館でのコンサートに出演します。

誰もが知っている舞台に立たせてもらいますが、まだ観客席側の自分しかイメージできません。

――今後の目標を教えてください。

歌番組にたくさん出たいです。おしゃべりが得意なので、バラエティー番組でも活躍できたらいいなと思っています。

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