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#137 ○○の世論

参院選の結果と「支持率」との関係 最も高かった〝旋風〟の時は

「その後の政局」に大きく影響する〝中間選挙〟

参院選に向けて、各地に設置されて準備が進むポスターの掲示板=2022年6月15日、前橋市、川村さくら撮影
参院選に向けて、各地に設置されて準備が進むポスターの掲示板=2022年6月15日、前橋市、川村さくら撮影 出典: 朝日新聞

目次

岸田内閣の内閣支持率は、5月21、22日に実施した全国世論調査(電話)で59%となり、昨年10月の政権発足後最高となりました。いまの支持率のままであれば、自民党と公明党などによる連立政権が誕生した1999年以降、歴代2番目の高さで7月10日投開票の参議院選挙を迎えることになります。過去と比較し、選挙結果はどう推察できるでしょう。(朝日新聞記者・寺本大蔵)

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「小泉旋風」のなかで迎えた選挙

内閣支持率が高ければ、国政選挙で与党の獲得議席数も多くなる傾向にあるとされます。1999年以降の参議院選挙を調べてみました。

なお、比較対象とした内閣支持率は原則、投開票日と同じ月に実施した直前の世論調査から引用しています。

【関連記事】岸田内閣支持、発足以来最高59% 朝日世論調査:朝日新聞デジタル

内閣支持率が最も高かったのは2001年7月の参議院選挙に臨んだ小泉内閣でした。

同年4月に小泉内閣が発足し、「小泉旋風」のなかで迎えた選挙でした。直前調査では、内閣支持率は77%と極めて高い数値でした。

選挙結果は、改選議席で自民党、公明党、保守党の与党3党(当時)合計で78議席を獲得。過半数を大きく上回りました。勝敗のカギを握る1人区で自民党は25勝2敗の圧勝でした。当時の朝日新聞1面には「小泉旋風 自民大勝」との見出しが躍っています。

 

長期政権の礎を築いた2013年

次いで支持率が高かったのは、2013年7月の参議院選挙に臨んだ第2次安倍内閣でした。

前年、民主党(当時)から政権を奪還して初めて迎える参議院選挙で、直前調査の支持率は53%でした。1999年以降に参議院選挙に臨んだ内閣の中で、今回の岸田内閣と最も近い支持率です。

第2次安倍内閣は経済政策「アベノミクス」を前面に掲げ、選挙結果は改選議席で与党合計76議席を獲得し、こちらもまた過半数を大きく上回りました。

当時の朝日新聞1面の見出しは「自公圧勝、衆参過半数」となっています。第2次安倍内閣はこの参議院選挙で、国会で衆参の多数派が異なるいわゆる「ねじれ」状態を3年ぶりに解消し、長期政権となる礎を築きました。

改選議席数や投票率が違うので単純比較はできませんが、岸田内閣が現在の支持率の水準で投開票日を迎えれば、2013年の第2次安倍内閣に似た選挙結果になる可能性があると推察できます。

支持率が最も低かった2007年7月

一方、支持率が最も低かったのは、2007年7月の第1次安倍内閣でした。

「美しい国」「戦後レジームからの脱却」などを掲げて前年に発足した同内閣でしたが、消えた年金記録問題、閣僚の失言・事務所費問題など、選挙が近づくにつれて「スキャンダル」が続出。直前調査で支持率は30%と低迷していました。

選挙結果は、改選議席で与党合計76議席から46議席に減らす歴史的大敗で、非改選を含めた全議席数でも与党で過半数を割りました。自民党が1955年の結党以来占めてきた参議院第1党の座が初めて入れ替わり、民主党に譲ることになりました。

当時の朝日新聞1面の見出しは「自民 歴史的大敗」となっています。野党が参院で多数を握る「ねじれ国会」となったことで、2年後の2009年、民主党政権発足へとつながります。

名古屋市北区役所に積み込まれた投票用紙=2022年6月15日、名古屋市北区、山下寛久撮影
名古屋市北区役所に積み込まれた投票用紙=2022年6月15日、名古屋市北区、山下寛久撮影

「政権選択」が問われる衆議院選挙と異なり、参議院選挙は、ときの内閣の業績や働きぶりを評価する「中間選挙」と位置づけられています。ただ、これまでの参議院選挙の結果が表すように、結果はその後の政局に大きく影響しています。

参議院選挙の投開票日まであと3週間ばかり。過去の参議院選挙を振り返り、今後の政治がどう動きそうかを予想してみると、日々のニュースを見聞きする面白さが増えるかもしれません。

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