西多摩エリアの自然を守る仕組み
電気事業も営む東京都交通局によれば、このダムは多摩川の水をせき止めて、下流の多摩川第三発電所に発電用の水を送るために造られました。また、このダムによってせき止められたのが白丸調整池です。




ダム下流の川から調整池まで、ヤマメやウグイ、イワナなどの魚の遡上を可能にするもので、高さは当然、階段とほぼ同じです。高低差27m・全長約330mという規模の魚道は、日本最大級ということでした。
階段式魚道や潜行式魚道といった無骨なコンクリート製の水路により、西多摩エリアの自然を守る仕組みを、自分の目で確かめることができます。


土日を中心に、無料で見学を受け付けており、5月や7、8月は開放日(見学可能な日)も増えます。奥多摩町公式サイトの「魚道開放日のお知らせ」というページにスケジュールが公開されており、事前の確認が必要です。
ダムや魚道、周辺の自然も含めて、この階段も観光の目玉の一つとなっており、「立ち寄った際はぜひ奥多摩町の魅力を楽しんでください」とのことでした。

【連載】#ふしぎなたてもの
何の気なしに通り過ぎてしまう風景の中にある #ふしぎなたてもの 。フカボリしてみると、そこには好奇心をくすぐる由縁が隠れていることも。よく見ると「これなんだ?」と感じる建物たちを紹介します。