お金と仕事
ある日突然、未経験の広報に…新天地で活躍するため必要な三つのこと
就職や転職、異動など、新たな出会いへとワクワクするシーズンへ突入しました。
私がニットに入社したのは、ちょうど3年前の2019年3月18日。リクルートで人事領域向けの営業(HR)を10年経験したのち、中米ベリーズにて観光業を起業。一度、HRから離れましたが、改めて、「働き方の当たり前を変えていきたい」と思うようになり、転職しました。
ニットでは、様々な組織や個人の業務をオンラインで代行するサービスを展開しています。入社してからの1年は、カスタマーリレーションという営業的な役割を担い、自分のミッションを超えて、採用関連の仕事にも関わっていました。
ニットでの仕事は提案から実現までのスピード感がありました。「ベンチャー企業で手触り感を持って仕事がしたい!」という私の願望が、まさに体現できている瞬間の連続でした。
その後、新型コロナウイルスが流行し、時代はテレワーク導入の空気へ。そこで、2020年7月に代表の秋沢から呼び出され、突然の打診を受けました。
「コロナ禍において、世の中たくさんの企業がテレワークのノウハウを求めてきている。ぜひ広報をやってほしい」
社会人になって12年目で、初めての広報業務へと携わることになったのです。右も左も分からず、不安が大きかったことを覚えています。
営業しか知らない私が、初めての世界へ飛び込んで思ったことは以下の三つ。
(1)知識、ノウハウがない
(2)打ち出せる話題がない
(3)メディアとつながりがない
この状況を打破するため、最初は広報についての本を30冊以上読み、勉強しました。積極的に業界のコミュニティーに参加し、他社のベテランの方々や元PR会社の友人に、広報について色々と教えてもらいました。
自社の取り組みがメディアで紹介されれば、そこから認知度が高まることもあります。メディアとのつながりも作っていこうと奮闘しました。
そのなかで痛感した二つのことがあります。「自社で発信すること」と「インナーブランディング」です。
自社での発信は、SNSやプレスリリース、オウンドメディアなどの広報数をさしています。一気に認知度を上げるのは難しいので、コツコツと積み上げていくしかありません。ですが、誰かの意思に関係なく、自社でやりたいように次々と発信していけるので、ファンが増えると強いです。
私のTwitterは現在、フォロワーが3万人を超えていますが、1万人を超えてから発信に手応えを感じることが増えました。Twitter経由での入社応募も増え、ニットのサービスに興味がある、という連絡も増えました。
プレスリリースも、月に15本以上はコンスタントに書いています。
広報のリアルイベントやります🤗🎉
— 小澤美佳 | HELP YOU広報 | 活き活きとした組織創り (@mica823) March 28, 2022
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確立しながら会社の広報に貢献!
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SNSを通じて、個人のファンを創出し、
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ぜひ会いに来てください🤗💓https://t.co/YPobGpGGx2 pic.twitter.com/lnaKfFZ51z
最も大事だと思っているのが、土台となるインナーブランディングやサービスそのものです。それらが整っていない段階で、発信ばかりを行うことは時期尚早だと感じます。
例えば、離職率が高くて組織の中身はボロボロなのに、メディアで社長が「弊社の風土は温かくて、みんな生き生きとしています!」と言っていたら、現実との乖離を感じますよね。社内の人が白けてしまい、さらに離職を増加させてしまう危険すらあります。
「テレワークについて語れます!」とアピールしても、3カ月間だけテレワークを実践した企業と10年間テレワークを実践している企業と比べたら、後者に注目するのではないでしょうか。まずはしっかりと実績を作り、その上で発信を続けていく。企業としては当たり前のことですが、社内外への発信を担う部署にいるからこそ、改めて気がつけたことでした。
さらに、広報として「現地現物(=触れること)」をとても大切にしています。弊社はフルリモート経営のため、「オンライン散歩」と称して色んな会議にフラッと出たり、「オンラインランチ」や「ぼそぼそ」という雑談を色んな人とやったりすることで、話題を拾うこともしています。
それだけではなく、広報視点で、世の中の潮流を捉えて事業への提言をし、組織開発へ加わり、イベントの主催をすることもありました。広報主体で自らネタを作り、それを発信することも必要です。
「社内という現場をどう動かせるか」という視点でいくと、広報の捉え方次第では、ステークホルダー全てに関わることもできます。
広報で働くようになって2年近くになります。私が実践してきことを整理すると、まずは担当の仕事を好きだと思えるまで、自分なりに学び、実践する。そして仕事の本質をつかみ、社内外問わず、関わるステークホルダーのニーズ・課題を仮説立てた上で、広報という立場からそれぞれに提案していく。その上で、自分にしかできない価値を創造し続ける――の三段階になります。
新しい始まりを迎える皆さま。ワクワクしていますか。ドキドキしていますか。不安ですか。きっと、色んな感情があるでしょう。この一歩が、人生に彩りを与えてくれて、豊かなものになっていくのだと信じています。自分らしい人生の選択をして、幸せになってもらえたら、嬉しいなと思っています。
小澤美佳 株式会社knit(ニット)広報。2008年に株式会社リクルート入社。中途採用領域の営業、営業マネージャーを経て、リクナビ副編集長として数多くの大学で、キャリア・就職支援の講演を実施。採用、評価、育成、組織風土醸成など幅広くHR業務に従事。2018年 中米ベリーズへ移住し、現地で観光業の会社を起業。2019年にニットに入社し、カスタマーサクセス→人事→営業を経て、現在、広報に従事する傍ら、オンラインでのセミナー講師やイベントのファシリテーターを実施。副業で嘉悦大学の大学講師。キャリアや就職などに関する授業を担当。Twitterアカウントは3.1万のフォロワーがいる。
Twitterアカウント:https://twitter.com/mica823
note:https://note.com/micakozawa
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