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#122 #父親のモヤモヤ

「ママ主体、心が折れる」ヨッピーさんが投げかけた〝男性の透明化〟

議論を呼んだヨッピーさんのツイート
議論を呼んだヨッピーさんのツイート 出典: ヨッピーさんのツイッター

目次

#父親のモヤモヤ
※クリックすると特集ページ(朝日新聞デジタル)に移ります。

「ママ主体で心が折れる父親もいると思うから改善してほしい」――。ライターのヨッピーさん(@yoppymodel)がそんなツイートをすると、大きな反響がありました。共感が集まった一方で、ネガティブな反応も。ヨッピーさんに聞きました。

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「分業制」の子育て

ヨッピーさんには昨年10月、男の子の赤ちゃんが生まれました。

夫妻の子育ては「分業制」だそうです。夜間の担当が赤ちゃんと寝て、ミルクを飲ませます。一方、担当でない人は別部屋で就寝。「2人とも睡眠不足になる必要はないですよね」とヨッピーさん。代わりに、別部屋で寝た方が、翌朝の7時すぎには起きる息子の世話のほか、洗い物、洗濯物などの家事をこなします。

お昼過ぎから夕方ごろまで、ヨッピーさんは外出して仕事。自宅に戻れば、赤ちゃんの寝かしつけまで2人で担います。

そんなヨッピーさんは8日、こんな投稿をします。

「『ママが~』『ママは~』ってママ主体で話をするし、男性が参加出来ないものもたくさんあったりするので、僕自身は別に気にしないけどあれで心が折れる父親もいると思うから改善して欲しい」

このツイートは1万5千件以上リツイートされ、10万件を超える「いいね」が集まりました。

「(子育てを)当たり前にやってると疎外感を感じるシーンが多いですよね」「ママの立場ですが同意です」などと、賛同の声が集まりました。

出産前に参加した育児教室=ヨッピーさん提供
出産前に参加した育児教室=ヨッピーさん提供

ママ主体の疎外感と押しつけ

父親が参加できない子育て教室があったり、おむつ交換台が女性トイレにのみあったり。父親が子育てしようとする際に、「ママ主体」と感じたそうです。ヨッピーさんは、自身のnote(https://note.com/yoppymodel/n/nab77713d97ce)で「男性が透明化する現象」と呼んでいます。

「ママ」だけが主体となることについて、「一つは、父親が疎外感を覚えるということ、もう一つは、結局、母親に子育てを押しつけることにつながるということ、この二つが問題だと思ったのです」と指摘します。

「これまで男性が子育てに関わってこなかったことの裏返しだということは理解しています。でも、それではハードルは下がりません」とヨッピーさん。「かといって、ハード面を整えるにはコストもかかります。だから、まず『ママが~』と、子育ての主語を何でも母親にすることを変えた方がいいと思うのです。少しでもハードルを下げれば、関わる父親も増える。そしてまた、ハードルも下がる。両輪だと思います。コツコツやるしかないんです」

父親も母親も愚痴っていい

ツイートには、「こっちは心折れながらママやってんだけど?」といったネガティブな反応もありました。ヨッピーさんは、父親と母親が分断されてしまうことは不本意だとした上で、こう話します。

「男性が、泣き言とか、愚痴なんかを吐き出しづらい環境だと感じています。でも、父親だって、もちろん母親も愚痴っていいと思うのです。父親ならもっとこうせいとか、母親だからとか、そんなことを求めてしまうとつらいなと思います。男性が子育てすることのプラスは大きいので、そのための発信を続けたいですね」

父親が子育てするハードルを下げる「両輪」について説明するヨッピーさん
父親が子育てするハードルを下げる「両輪」について説明するヨッピーさん

取材を振り返って

私は共働きの妻と娘(5)を育てています。仕事と子育ての両立に葛藤し、子育てする主体と見られずに疎外感を覚える――。そんな男性を描いた「#父親のモヤモヤ」という企画を2年半あまり、同僚と続けています。

この企画を始めるにあたり、とても悩みました。「仕事も家庭も中途半端」。そんな苦しさが私自身にもありましたが、父親のモヤモヤの多くは、母親がこれまで直面した困難の追体験です。そして、その困難をもたらしているのは、男性優位の社会構造だと思っていました。「語っていいのだろうか」と今でも、逡巡する時があります。

今回、ヨッピーさんのツイートに批判的な反応もありました。背景には、男性優位の社会で、男性が葛藤を語っていいのか、どう語るのか、という問題も横たわっているのだと思っています。繰り返しになりますが、その問題提起は的を射たものだと考えています。

ただ、モヤモヤの裏には、往々にして、性別役割分業意識や働き方の問題がひそんでいます。私自身は、躊躇しながら、試行錯誤しながら、語り、変えようとすることは、誰にとっても生きやすい社会づくりにつながると企画を続けています。

取材中、ヨッピーさんは、息子さんと接することについて、「めちゃくちゃいいですよ!!!」と声を弾ませていました。「そういえば、きょう寝返りしたんです!」と、お子さんのエピソードが止まりませんでした。インフルエンサーでもあるヨッピーさんが、育児の課題、喜怒哀楽を発信していくこともまた、父親が当たり前に子育てする環境づくりにつながるのだと思います。今後の発信を見て参ります。

あなたのモヤモヤ、お寄せください

記事の感想や体験談を募ります。いずれも連絡先を明記のうえ、メール(dkh@asahi.com)で、朝日新聞「父親のモヤモヤ」係へお寄せください。
 

共働き世帯が増え、家事や育児を分かち合うようになり、「父親」もまた、モヤモヤすることがあります。それらを語り、変えようとすることは、誰にとっても生きやすい社会づくりにつながると思い、この企画は始まりました。あなたのモヤモヤ、聞かせてください。
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