首都高内に謎の「駐車場」が

見慣れた首都高の様子、でもどこか違和感──。その正体を探るために、橋の上で立ち止まってみます。
正面から首都高に向き合うと、それがはっきりしました。駐車場です。

ここで、不思議なことに気がつきます。この駐車場、出口はもちろん確認できますが、入口が見当たりません。一体どうやって入るのでしょうか?

警察車両のみが使用できる
というのも、駐車場につながるこのビルは首都高株式会社のもの。そして、そのビルの中に、警視庁高速道路交通警察隊の本部と新富分駐所が位置しているのです。
首都高は警視庁高速道路交通警察隊の管轄であり、同隊が交通事故の捜査や交通違反の指導・取り締まりなどをしています。この駐車場は同隊の拠点の一つとなっており、ここから出動することもあるそうです。
では、肝心の入口は……? 実は、この駐車場に入る方法は二つあります。一つはこの出口の反対側の少し上流、一般車両は進入禁止の路肩が、このビルの敷地につながっています。ビルの下をくぐり抜ける形で、前述の駐車場にたどり着けます。
首都高というインフラの安全は、こうして人知れず、守られているのです。
【連載】#ふしぎなたてもの
何の気なしに通り過ぎてしまう風景の中にある #ふしぎなたてもの 。フカボリしてみると、そこには好奇心をくすぐる由縁が隠れていることも。よく見ると「これなんだ?」と感じる建物たちを紹介します。