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連載

#109 ○○の世論

女性首相、どれだけ誕生してほしい? 世論調査でわかった〝意識差〟

年代で違いが出たのは女性の有権者

自民党総裁選の候補者共同記者会見で拳を合わせる、高市早苗前総務相(左)、野田聖子幹事長代行=2021年9月17日午後2時59分、東京・永田町、藤原伸雄撮影
自民党総裁選の候補者共同記者会見で拳を合わせる、高市早苗前総務相(左)、野田聖子幹事長代行=2021年9月17日午後2時59分、東京・永田町、藤原伸雄撮影

目次

自民党総裁選では、「日本初の女性首相」をめざして立候補した高市早苗さんや、野田聖子さんにも注目が集まりました。そもそも有権者は、女性首相の誕生にどの程度期待しているのでしょうか。今春に行った世論調査(郵送)で振り返ってみました。(朝日新聞記者・植木映子)

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現役世代の女性は期待大

「日本で女性の首相が誕生してほしいと思いますか」

今年3~4月の郵送調査で尋ねると、「誕生してほしい」53%で、「そうは思わない」が30%でした。

回答傾向には、男女や年代で差が見られました。

男女別では女性の「誕生してほしい」59%が、男性の48%よりも高めでした。

女性のなかでも、18~29歳女性と30代女性は特に高く、72%が「誕生してほしい」と回答。一方、70歳以上では男女ともに低めで、女性の47%、男性の41%が「そうは思わない」と答えました。女性は40代も68%が「誕生してほしい」と答えていて、現役世代からの期待値が高いのが目立ちます。

男性は、高齢層がやや低めでしたが、女性ほど目立った年代差はありませんでした。

世界を見渡すと、ドイツのメルケル首相や、台湾の蔡英文(ツァイインウェン)総統など、存在感を放つ女性のリーダーは何人もいます。

日本では、「女性活躍」という言葉が掲げられて久しいものの、まだ女性の首相は誕生していません。

自民党総裁選への女性の立候補は、2008年の小池百合子さんが初めてで、それ以来、実に13年ぶりのことでした。

 

まずは国会議員から

定数465の衆院議員のうち、女性は47人と10%にとどまります。参院議員も245のうち56人で2割程度です。国際的にも非常に低い水準です。

今春の郵送調査では、「女性の国会議員がもっと増えた方がよいと思いますか」という質問もしました。

「増えた方がよい」と思う人は全体で64%。女性は67%、男性は61%でした。

年代別にみると、「増えた方がよい」は、女性は30代の78%、40代の77%が特に高いのに対し、70歳以上では58%と低めでした。「増えた方がよい」が女性の現役世代で高めなのは女性首相への期待と同じ傾向です。

一方、男性は18~29歳が54%と低く、70歳以上が66%と高めでした。

同じ世代の男女を比べると、「増えた方がよい」は、40代以下は女性の方が高いものの、50~60代は男女差がほとんどなく、70歳以上では、男性の方が女性議員の増加に期待しているという結果になりました。

全体的に見て「女性首相の誕生」より「女性議員の増加」の数字が高いのは、純粋な期待値に加えて、「まずは議員」と短期的な実現性も考えるからかもしれません。

 

原因「意識と環境」

女性の国会議員が少ない理由についても尋ねました。

「社会に、政治は男性のものという意識が根強い」が理由として「あてはまる」と答えたのは、「大いに」28%、「ある程度」50%を合わせて78%でした。

女性は83%と、男性の71%より高く、30代女性の90%(「大いに」47%、「ある程度」43%)、40代女性の89%(「大いに」42%、「ある程度」47%)が特に高めでした。

「女性が立候補や議員活動をしやすい環境が整っていない」が「あてはまる」は全体で73%(「大いに」26%、「ある程度」47%)。やはり女性の79%が男性の66%より高く、30代女性では90%(「大いに」33%、「ある程度」57%)に達しました。

「政党に女性の候補者を増やす取り組みが足りない」は全体で73%(「大いに」25%、「ある程度」48%)、女性は77%、男性は70%でした。

自民党総裁選では、女性活躍や子育て問題についての意見もクローズアップされました。

もうすぐ衆議院選挙があります。女性の候補者の数は増えるのか。女性議員の数は増えるのか。政党の動きと、有権者の判断に注目です。

 
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