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ネットの話題

「だまされてる自覚」ないから「刺さる」 詐欺の防犯ポスターが話題

「逆転の発想!」相談したくなっちゃう

思わず「相談」したくなっちゃうと話題のポスター
思わず「相談」したくなっちゃうと話題のポスター 出典: 我孫子警察署提供

目次

コンビニのATMの脇に貼られた「還付金詐欺」への注意を呼び掛けるポスター。この文言が「逆転の発想」だと話題です。ポスターを制作した千葉県内の警察署に話を聞きました。

「全国展開すべき」

ツイッターの投稿がきっかけで、話題になったポスターは、コンビニのATMの脇に貼ってあるのが目撃されました。

警察官と笑顔の市民のイラストが入った、一見ありがちなポスター。
ただ、赤い背景に白抜きの文字でこんな文言が書いてあります。

還付の手続きは店員まで!

ATMの操作に慣れていない人だと、還付の手続きを思わず、店員に相談してしまいそうな文言です。

このポスターを撮影した投稿は、3万件以上のいいねが集まり、ツイッター上では「これは素晴らしい!逆転の発想!」「だまされている人は、自分がだまされている自覚がない。第三者(店員)につなげる、スマートなやり方」、「全国展開するべき」などのコメントが寄せられました。

思わず「相談」したくなっちゃうと話題のポスター
思わず「相談」したくなっちゃうと話題のポスター 出典: 我孫子警察署提供

ベテラン警察官が

ポスターの文言の脇には「コンビニエンスストア防犯協会 我孫子警察署」と名前があります。
作った経緯を千葉県の我孫子(あびこ)警察署に聞きました。

ところが、問い合わせてもすぐにポスターについて分かる人がいません。

調べて頂いたところ、このポスターは、5~6年前に、確かに我孫子署で作られたものでした。
作ったのは、生活安全課のベテラン警察官で、特殊金詐欺などの犯行手口や被害者の心理に向き合い、犯罪被害を防ぐため、日夜、心を砕いていた方でした。

一部では、「コンビニ店員に負担が増すのでは」と懸念するコメントもありましたが、このポスターは詐欺被害を食い止めるための対策に協力する我孫子市内のコンビニ各店が、趣旨に賛同して貼ってくれたものだったそうです。

被害にあう側の感覚

すでに、このベテラン警察官も異動した後で、突然脚光を浴びたポスター。

反響の大きさに、生活安全課長の小山毅(たけし)さんは、驚きつつ、「確かにこれまでありそうでなかった文言かもしれません。これだけ多くの方が反応したということは、何らかの防犯効果が見込めそうですよね」と話しました。

最近は還付金詐欺よりも、オレオレ詐欺が多くなっていると言います。「被害にあわれる方は、犯人を信用して、疑いもなくお金を引き出してしまいます」

「還付金詐欺」とは
自治体、税務署、年金事務所の職員などと名乗り、医療費・保険料の過払い金や、一部未払いの年金があるなど、お金を受け取れるという内容の電話をかけてきます。被害者が犯人の指示通りにATMを操作すると、実際には犯人側の口座にお金が振り込まれるという詐欺です。払い戻しには期限があると焦らせた上で、今すぐ携帯電話を持って近くのATMに向かうように指示をしてきます。

「オレオレ詐欺」とは
息子や孫になりすました犯人から電話があり、仕事に関するトラブルなどを口実に、お金を要求する詐欺です。
警察庁特殊詐欺対策ページより
森田健作知事(当時)をモデルに起用した振り込め詐欺撲滅を呼びかける啓発ポスター=千葉県警、2010年
森田健作知事(当時)をモデルに起用した振り込め詐欺撲滅を呼びかける啓発ポスター=千葉県警、2010年

今回のシンプルな文言がツイッターで多くの共感を集めたということは、被害にあう側の感覚に「刺さる」キャッチフレーズだったのかもしれません。

小山課長は、バズった事例にうまく「のっかる」つもりです。

「ぜひ、この文言と同じパターンで、増えているオレオレ詐欺の被害を止める新たなキャンペーンもやってみたい。だまされて悲しむ被害者を減らしたいです」

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