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私も、いじめられていました 新学期を前に著名人がメッセージ

「逃げていい」「好きなことだけしててもいい」

いじめで悩むあなへ、様々な世界で活躍する元いじめられっ子のタレント、著名人たちが寄せたメッセージ
いじめで悩むあなへ、様々な世界で活躍する元いじめられっ子のタレント、著名人たちが寄せたメッセージ

目次

新学期は、新しいクラスに馴染めずいじめの対象になったり、春休みに顔を合わせていなかったクラスメートからのいじめが再開したり、いじめに悩む子どもたちには、とても苦しい時期でもあります。そんな生きづらさを抱えるあなたのため、テレビで活躍する芸人さんら著名人がYouTubeたかまつななチャンネルに集まりました。実は、みなさん、過去にいじめを受けた経験があります。無料でアクセスできる場に子どもたちの居場所があってほしいという思いから、苦しかった日々をどのように乗り越えたか、包み隠さず語ってくれました。誰かを頼ったり、SOSを出したり、逃げ出したりしていい。先輩たちの言葉が、あなたの生きやすさにつながることを願っています。(時事 YouTuber・たかまつなな)

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子どもの自殺を食い止めたい

警察庁が3月16日に公表した、2020年1年間の小学生から高校生までの児童生徒の自殺は499人と、過去最多となりました。

そんな状況を受けて、今回、10名の著名人の方が、企画に賛同し、お話してくれました。

亀田興毅さん「亀田ジム来たらいいわ」

17歳でプロボクサーとしてデビューし、日本人初の三階級制覇王者になるなどパワフルなイメージがある亀田さんですが、意外にも小学生時代に、同級生の数人のランドセルを持って歩いて帰らされるなどの、いじめられた経験があります。

いじめを克服してからは、「強くなっていじめられてる子を助けなあかん」という父の教えを忘れず練習に励んだそうです。

「いじめられている子は、亀田ジム(3150ファイトクラブ)来たらいいわ。自信にもなるし、バーンってパンチしたら、ゴッツストレス解消にもなるわ」とスポーツで心と身体を鍛える大切さを話してくれました。

【関連リンク】亀田興毅さん、実はいじめられていた過去「人は変われる」いじめ苦しむ子に伝えたいこと

猫ひろしさん「好きなことに猫まっしぐら」

お笑い芸人やマラソンランナーとして活躍する猫ひろしさん。小学生時代、背が低くて太っていたことから「チビでデブでブー」などと歌に合わせて揶揄われるなどのいじめを受けていました。

しかしお笑い芸人になるとそんなコンプレックスを”強み”に変えられることがわかったそうです。

「僕の場合はお笑いでしたが、『サッカーが好き」とか『アイスが好き』とか、なんでもいいと思うんです。好きなもの、夢中になれることを見つけて、それを大事にして猫まっしぐらに生きてほしいです。きっと夢中になれると、周りの心ない言葉なんて気にならなくなりますよ」と、アドバイスをくれました。

【関連リンク】あだ名は「チビデバビデブー」猫ひろしさん、いじめ体験で得た本気「苦手な人に悩むなんて、もったいない」

大林素子さん「いじめのエネルギーをプラスに」

身長が高いことから、「デカ林」「ジャイアント素子」などのあだ名を付けられて、いじめにあっていた元バレーボール女子日本代表の大林素子さん。テレビアニメの『アタックNo.1』を観て、最初いじめられていた主人公がオリンピックに向けて挑む姿に魅せられ、バレーボール部に入部しました。

一時は、いじめが原因で自殺まで考えたものの、悔しかった想いを練習にぶつけ、結果的に3度もの五輪出場を果たしました。

「いじめられている人は、ありえないほどのエネルギー持ってるんです。悔しくて、悔しくて、悔しくて。金持ちになる、頭良くなって見返してやるとか。その悔しい思いを何かにぶつければ、未来は絶対待ってるから」

バレーボールのきつい練習も、いじめの時よりはマシだと思ってプラスに変えた大林さん。自身の経験を元にしたメッセージをもらいました。

【関連リンク】「ジャイアント素子」といじめられ…大林素子さん逆境の乗り越え方 バレーボールで「見返す」、そして3度の五輪

阿諏訪泰義さん「1人の趣味を極めて仕事に」

小学生時代は同級生みんなから無視をされ、中学生になると暴力やカツアゲなどのいじめを受けた、お笑いコンビ「うしろシティ」の阿諏訪泰義さん。いじめが頭から離れず眠れなくなり、それを忘れるために一晩中録画したネタ番組を流していた時期もありました。

高校生からは、1人でもできる趣味に没頭し、現在の特技でもある「ソロキャンプ」などにも繋がる、”とことん極める”力を身に付けたそうです。

「人生って楽しくないことばっかりです。でも命を絶つほどつまらなくもないんです。言葉にするのは難しいけど、勇気を出してみると、絶対に生きていてよかったと思うことがあります。30歳になった時に、心から信頼できる友達ができたんです。初めて生きていて良かったと思えた瞬間でした。今は辛くても、世界は広いから大丈夫です」

目の前に苦しむ子どもがいるかのように、優しく言葉を紡いでくれました。

【関連リンク】うしろシティ阿諏訪さんのいじめ体験 親に言い続けた「学校楽しい」当時のこと「いまだに許せません

かが屋 賀屋壮也さん「自分のサインを見逃さないで」

お笑い芸人、かが屋の賀屋さんは、中学生時代に「汚い」「臭い」などと同級生の女子から陰口や悪口を言われるいじめに苦しんでいました。そんな中で、続きを見ることが楽しみにもなる長編のドラマや漫画が生きる活力になったそうです。

ちゃんとご飯を食べれているか、自分の健康状態を気にして小さなSOSにも気づいてあげることが大切、というメッセージもくれました。

「嫌なことを思い出した時に漫画とか映画をずっと見ていましたね。それが今、お笑いに生きていることたくさんあるんです。全然逃げていいと思うんですよ、そういうものに」

長編ものは、見た後の達成感もあるとアドバイスしてくれました。

【関連リンク】かが屋の賀屋さんを苦しめた地獄の日々「汚い、臭い…」学校生活「サイレントないじめ」を救ったもの

三四郎 小宮さん「浮いててもいい」

お笑い芸人、三四郎の小宮さんは、小学生時代にクラス全員に無視され、私立中学校に入学してからも、「机を画鋲だらけにされる」「葬式ごっこをされる」などのいじめを受けていました。

しかし、高校生になって「笑い」で返すことで徐々にいじめが終わり、現在の相方で当時の友人でもあった相田さんとの芸人への道が開きました。

「変わっててもいんだよ。浮いててもいいんだよ。みんなと一緒よりも違っている方が絶対にいいんだからと思う。自分らしさで生きればいいんだよ、人生は」

当時の自分にと声をかけるように、自身の思いを話してくれました。

【関連リンク】「放課後まで耐えれば…」三四郎の小宮さん、高校まで続いたいじめ「逃げて逃げて逃げ切っていいんです」

マキシマム ザ ホルモン ナヲさん「絶対に違う世界がある」

マキシマム ザ ホルモンのナヲさんは、中学生のころ転校先の学校で、机を隠される、無視されるなどのいじめにあっていました。学校に行くことが”戦い”になっていた中、週1日学校を休んでもいい日を自ら作り、好きだったテレビ番組の録画を見る時間に充てたことが救いになっていたそうです。

「本当に毎日つらいよね。行きたくないよね。顔も見たくないしね。私は行かなくてもいいと思っている。この人なら話せるなっていう人、誰かお友達でもいいし、お父さんお母さんでもいいし、先生でもいいし、もしかしたら普通に隣に住んでいるおっさん、おばちゃんかもしれない、誰かきっと助けてくれるから、誰かにお話して、今こういう気持ちなんだけどどうしたらいいかなって話せる人を見つけて、ちょっとでもいいから話してみると世界が広がるかなと思います。その世界だけじゃないから、絶対に違う世界があって、もっともっと楽しいところがあって、もっともっとあなたに合うところがきっとあるから」

自分に合う世界を見つけようというメッセージをもらいました。

葉一さん「今のキミでいい」

YouTubeのチャンネル登録者数が136万人超える「とある男が授業をしてみた」チャンネルで小中高生向けの授業動画を配信する葉一さん。中学時代に陰口や悪口を言われるいじめを受け、リストカットをしたり、飛び降りを考えるなどの自殺願望まで抱いていたそうです。

高校に入り恩師となる先生と出会い、自分自身も教育の道に進むことを決めました。

「生きてる価値もないと思っていましたし、取り柄もないと思っていましたし、何か自分にはあるから大丈夫だぞと、当時の自分には言いたい」と話してくれました。

松村邦洋さん「好きなことをトコトン」

小学生のころから運動や勉強が苦手だったことが理由でからかわれてきた松村邦洋さん。高校時代はトイレで殴られるなどの暴力的いじめをうけ、毎日ノートにいじめっ子の名前を書いていました。

そんな中、先生のものまねをする特技を校内で発揮。自宅の鏡の前でひたすら練習することに没頭していたことが、後のモノマネ芸人というお仕事に結びついたそうです。

「自分の好きなものって苦しくないんですよね。好きってつらくないんですよね。好きなことを一生懸命やってみると、いい克服になると思います」とお笑いに出会ってから、楽になったお話をしてくれました。

たんぽぽ白鳥さん「頑張るな! 逃げて!」

小学生のころから長年いじめられてきたというたんぽぽの白鳥久美子さん。「アゴドリル」というあだ名でいじられ、教室で孤立。ビルから飛び降りたいと思ったことも。本の世界に逃げ込んだり、悲劇の少女を妄想してトランペットを1人で吹いたりする中で、「生きやすいところへ逃げる」技を身につけてきたそうです。

「逃げていい。今一番はあなたが生きやすい場所を見つけて生きることが一番大事なことだと思うから、学校にも行かなくていいし、会社も嫌だったら私も行かなくていいと思ってるし。とにかく嫌ならちゃんと逃げていいから、頑張るな」

生きやすい世界を見つけた後に、仕事のことや勉強のこと、生きることに必要なことを考えればいいと話してくれました。

【関連リンク】「生きやすいところへ逃げよう」  たんぽぽ白鳥久美子さんが長年のいじめから 逃げ続けることでたどり着いた境地とは?

発起人、たかまつななの思い

私は、昔いじめられていました。

学校に行きたくない。居場所がない。生きるのが辛い。
人見知りで、人に裏切られるのが怖くて、いつもぼっちでした。
口を開けば、生意気だと言われました。

でも、人と違うことを個性として受け入れてくれるお笑いや
自分の意見を真実を元に伝えられるジャーナリズムに出会い、私は変わりました。
自分のありのままを受け入れてくれる人が、たくさんいました。

当時の私に“無理しなくてもいいんだよ”と言いたい。
“短所が長所として認められる日が来るから、安心して”と伝えたい。

でも、現実には自ら命を落としてしまう子どもたちがいる。
新学期を前に、耐えきれずに……。

そんな人たちに、私は少しでも、寄り添いたい。
そう思い、先輩方にご協力いただいて動画を作りました。

笑下村塾#元いじめられっ子から今いじめられている君へ
「子どもの自殺」を止めたい。カツアゲ、暴力、殺害予告―。著名人が、壮絶いじめ体験をYouTubeで赤裸々に語ります。
 
プロジェクト特設サイト↓
https://www.shoukasonjuku.com/ijime
 
<今苦しんでいる人へ>
まず相談してみよう。
いじめへの対処法は、人それぞれです。
上記のタレントさんと同じ向き合い方が正しいとは限りません。

まずは自分の状況を、だれかに相談してみることが大事。
親や信頼できる先生や大人に報告してみよう。
子どもの相談窓口もあるよ。

<主な子どもの相談窓口>
●よりそいチャット(LINE・チャット)
生きるのがつらい人の相談窓口。
https://yorisoi-chat.jp/

●チャイルドライン(電話・チャット)
18歳までの子ども専用の悩み相談窓口。
https://childline.or.jp/index.html
☎︎0120-99-7777

●BONDプロジェクト(LINE・電話・メール)
10代20代の生きづらさを抱える女の子のための相談窓口。
https://bondproject.jp/
☎︎070-6648-8318

●自殺総合対策推進センター
都道府県・政令指定都市別の、いのち支える相談窓口一覧
https://jssc.ncnp.go.jp/soudan.php

その他​、厚生労働省HPも参考にしてみてください。
 
※親から虐待をうけている場合は、周囲の大人に相談したり、児童相談所全国共通ダイヤル(189)に電話しよう。

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