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友達の一言に「なりたくてなったわけじゃ…」寝る前の“微妙な後味”

山内尚さんが描く中学生の「しんどいとき」。「毎日手足がずうんと重たいんです」と主人公のおくら。
山内尚さんが描く中学生の「しんどいとき」。「毎日手足がずうんと重たいんです」と主人公のおくら。 出典: Souffle(スーフル)©秋田書店

目次

「毎日手足がずうんと重たいんです」――学校に行くのが苦手な女子中学生「おくら」が過ごす何気ない日々を描く山内尚さん( @yamauchinao )の漫画『しんどいときはこんなかんじ』が、ネット上で共感を集めています。お母さんに起こされ、しぶしぶ学校に向かったおくらですが、そこで会った友達の一言に……。
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何気ない一言だからこそ

漫画『しんどいときはこんなかんじ』の主人公は女子中学生・おくら。学校に行くのが苦手ですが、お母さんや友達などからは暖かく見守られています。この漫画では、そんなおくらが日々の生活の中で感じた「しんどいとき」が描かれます。

ある日、布団の中で目覚めたおくら。お母さんに「今日こそ学校くらい行きなさいよ」と起こされるも、「学校行くのやだな…」と乗り気ではありません。買ったばかりの植物の鉢を枯らしてしまったり、鉢のことを考えている間に学校が始まってしまっていたり……。
 
山内尚さんの漫画『しんどいときはこんなかんじ』©秋田書店
山内尚さんの漫画『しんどいときはこんなかんじ』©秋田書店 出典:Souffle(スーフル)
山内尚さんの漫画『しんどいときはこんなかんじ』©秋田書店
山内尚さんの漫画『しんどいときはこんなかんじ』©秋田書店 出典:Souffle(スーフル)
山内尚さんの漫画『しんどいときはこんなかんじ』©秋田書店
山内尚さんの漫画『しんどいときはこんなかんじ』©秋田書店 出典:Souffle(スーフル)
マイペースなおくらが学校に行くと、友達の「あんず」が「遅かったね」と声をかけます。そして、「動物園のお土産」として、動物のシールをおくらにくれるのでした。ですが、そのチョイスは「ナマケモノ」。「ゆっくり動くのおくらにめっちゃ似てた」「他の子にはもうあげたんだ」と言います。

他の子にあげたシールはウサギ、ゾウ、サル、クマ、キリンというラインナップでしたが、自分はナマケモノ。「えっと…これかわいいね」と言葉を返すと、「自分がそう(かわいい)ってことかね」とあんずにいじられてしまいます。慌てるおくら、ここまでは他愛のないやりとりです。
 
山内尚さんの漫画『しんどいときはこんなかんじ』©秋田書店
山内尚さんの漫画『しんどいときはこんなかんじ』©秋田書店 出典:Souffle(スーフル)
山内尚さんの漫画『しんどいときはこんなかんじ』©秋田書店
山内尚さんの漫画『しんどいときはこんなかんじ』©秋田書店 出典:Souffle(スーフル)
しかし、家に帰ったおくらが寝る前に思い出したのは、このシールを巡るやりとり。「ナマケモノかあ…」と布団の中でつぶやきます。そして「なりたくてなったわけじゃありません」「毎日手足がずうんと重たいんです」とモノローグが。何気ない一言だったからこそ、引っかかる“微妙な後味”があったようです。
山内尚さんの漫画『しんどいときはこんなかんじ』©秋田書店
山内尚さんの漫画『しんどいときはこんなかんじ』©秋田書店 出典:Souffle(スーフル)

びゅうびゅう強い風が吹く中で…

作者の山内尚さんはこの漫画について「おくらさんみたいにぐったり手足が重たくって布団から出られないことが私にはよくあります」と説明します。

“まだそういうことが他の人にもままあることだと知らなかったときは、自分のことをとても責めたので(今もそのなごりはありますが)、おくらさんみたいな人もいるよ、というのを描いておきたかったんです。

今の世の中ってびゅうびゅう強い風が吹く中で立ててる人がふつうで当たり前、みたいな感じが私にはするのですが、立っていられないこともあるよねって言いたいのかもしれません。立っていられないことは決して悪いことではないはずです。”


withnewsでは、山内尚さんの漫画『しんどいときはこんなかんじ』(秋田書店)を原則隔週配信していきます。

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