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#73 #父親のモヤモヤ

オンライン帰省は難しい?リアル感なく飽きる子ども 父親の対応は

「#父親のモヤモヤ」オンラインオフ会で、帰省にまつわる経験や考えを語りました。

今年の夏はオンライン帰省も多くなるかもしれません=写真はイメージです
今年の夏はオンライン帰省も多くなるかもしれません=写真はイメージです 出典: PIXTA

目次

#父親のモヤモヤ
※クリックすると特集ページ(朝日新聞デジタル)に移ります。

もうすぐ帰省シーズンです。新型コロナウイルスの感染拡大が心配される夏休みですが、みなさんもう予定は立てましたか? 近年SNSでは、父親と子どもだけで実家に帰る「父子帰省」が話題になっていますし、ビデオ通話での「オンライン帰省」をする人もいます。「#父親のモヤモヤ」オンラインオフ会で、父親たちが帰省にまつわる経験や考えを語りました。
【オフ会後編】キャンプも帰省もしたいけど…夏休みの予定どうする? 父親の答え【関連リンク】

「帰省」がテーマのオフ会

7月18日にオンラインで開かれたイベント「#父親のモヤモヤ・オンラインオフ会~帰省いろいろ~」には、30、40代の父親が6人集まりました。会の前半では、3年ほど前から父子帰省をしている2児の父・本谷昭博さん(37)の経験をベースに参加者の経験を聞きました。

 

本谷昭博さん
1982年生まれ。小学2年生と2歳の息子がいる。3年ほど前から4、5回父子帰省をし、今年のGWにはオンライン帰省をした。普段はコニカミノルタで材料エンジニアとして業務につく傍ら、社内で有志団体LETSを立ち上げ、ボトムアップで対話や学びの場を企画・開催している。大企業の若手中堅社員の実践コミュニティ「ONE JAPAN」に所属し、会社の枠を超えて組織を活性化する活動も行っている。

 

高橋健次郎記者(ファシリテーター)
1児の父。朝日新聞記者。2019年6月、「#父親のモヤモヤ」企画発起人の一人。社会福祉士、精神保健福祉士の資格を持ち、子育て、介護、障がいなど、社会保障関係全般に関心。 妻と4歳の娘と3人暮らし。

悩ましい今夏の帰省

高橋記者:今年の夏のご予定は決めていますか?

本谷さん:まだ決められていませんが、できることなら帰省はしたいと思っています。コロナ禍なので、お互いに影響があると怖いのですが……。

高橋記者:我が家も悩ましいです。参加者の中には、「東京在住のため帰省はしない予定」という方もいます。

本谷さん:私は都内在住で実家が茨城です。もし車で帰れれば帰省してもいいかなと思っています。できなかったらオンライン帰省も考えています。

高橋記者:コロナにかかわらず、ご家族でのリアルな帰省に負担はありませんか? 私は自分の実家に帰る時、妻の立ち位置が気になります。「女は台所に立て」と言われるような家ではありませんが、妻はプレッシャーを感じているかなとモヤモヤすることもあります。

本谷さん:妻はうまくコミュニケーションをとってくれていて、変に気を使うことはないと思います。逆に、実家に帰ったときは子ども2人を両親に預けて、妻とドライブをしています。両親と私たち、お互いにバランスを取りながらできていると思います。お互い過剰に干渉しないようにしているので、それがいいのかもしれません。
 
写真はイメージです
写真はイメージです 出典: PIXTA

帰省に関わる夫婦関係

高橋記者:私が父子帰省の取材をしたとき、特に女性から反響がありました。男性がなかなか育児に参加しなくて憤っている方が多く、そういう側面からも父子帰省を進めてほしいという声が印象に残っています。

高橋記者:ただ、取材した父親たちは、夫婦仲が悪いわけではないけど、いい時間の使い方にもなるしと父子帰省をしていました。夫婦関係は帰省の裏返しのテーマというか、大事な問題だと思います。

高橋記者:本谷さんは、日頃の家事育児の分担はどうされていますか? お互いが不満を抱えないために、妻からのアラートをうまくキャッチする方法があれば教えてください。

本谷さん:私自身、下の子が生まれる前は、育児に対してそれほど積極的に関わっていた方ではありません。「男性は働くものだ」という意識があって、平日は朝早く家を出て夜遅くに帰る生活で、昼間はすべて妻に任せていました。当時の私は妻のアラートを察知するというような気が利くレベルではなく、妻は常に不満を抱えていたと思います。

本谷さん:育児に強く関わり始めたのは、次男が生まれてからです。次男が保育園に通い始めたタイミングと長男の小学校の入学が重なり、私が保育園の送りを担当するようになりました。そうすると、次男の私へのなつき方が違うんです。

本谷さん:それからだんだんと妻が感じていたような悩みや負担を、しっかり理解できるようになってきました。昔に比べると役割分担のバランスが取れてきたと思いますね。
 
写真はイメージです
写真はイメージです 出典: PIXTA

父子帰省で子どもと向き合う

高橋記者:本谷さんは父子帰省にポジティブでしたが、やってみていかがでしたか?

本谷さん:きっかけからお話しすると、私の会社の夏休みと妻の会社の夏休みがズレていたので、その期間を利用して私の実家に帰省しました。子どもと2人で行くことに最初は不安もありましたが、私の両親が面倒を見たいという気持ちもあったので、そこに甘えて、任せる部分は任せましたね。

本谷さん:家事はすべて私の母がやってくれるので、私は子どもとしっかりふれあえます。一方で、妻側から見ると、完全に羽を伸ばせるいい時間です。好きなものを食べに行ったり、ちょっと夜更かししたり、本を読んだり、買い物に行ったり。自由に時間が使えるのでリラックスできているのではと思います。

高橋記者:実家でのお子さんとの過ごし方は?

本谷さん:田舎なので、家に家庭菜園があったり、周りが田んぼばかりだったり、近くに小川があってザリガニがたくさんいたりします。朝早く「お父さんザリガニ釣りに行こうよ」と引っ張り出されて、朝ごはんを食べる前に釣りをしたりとか、家庭菜園にあるトマトをもいで一緒に食べたりとか。夏休みのいい思い出になるかなと思いながら過ごしていました。

高橋記者:家族のメンバー構成が日頃と違うと、新鮮な遊びや関係ができるのかなと思いました。父子帰省をする上で調整しておいた方がいい面はありますか?

本谷さん:私の夏休みのタイミングがわかった時点で両親の都合を確認しておいて、心構えをしてもらっています。

高橋記者:私もそうなんですけど、子どもを連れて実家に行こうとすると、むこうに予定があることもあります。基本のキですが、大事ですね。
写真はイメージです
写真はイメージです 出典: PIXTA

オンライン帰省は盛り上がらない?

高橋記者:コロナ禍でオンライン帰省をされていかがでしたか?

本谷さん:LINEのビデオ通話の機能を使って、月に1回くらいおじいちゃんおばあちゃんと孫のコミュニケーションをとっています。私が両親に用事あるときは、あえてビデオ通話にして子どもの顔を見せます。映像なしで話させようとしても話が続かず、興味を持たなくてすぐ終わってしまう。映像があるのはすごくいいです。ビデオ通話では両親が同じ画面に入ってきて、会話したそうな雰囲気があるので、両親も求めているのかなと思います。

高橋記者:盛り上がりますか?

本谷さん:数分は持ちますが、下の子は2歳でやっとしゃべり始めたくらい、上の子は小2ですがあまり興味ないみたいで、おばあちゃんが必死に会話をつなぎとめている感じはあります。スマホの小さな画面でつないでいるとリアル感がないので、パソコンやテレビなどもう少し大きな画面で接続してあげると盛り上がるのかな? まだトライはしていませんが。

高橋記者:オンラインの盛り上がりの足りなさは悩ましいですね。ご参加の方もみなさん悩まれているのかな。聞いてみましょう。

参加者:うちはビデオキャプチャーボード使って広角で撮影し、プロジェクター投影してやっていますが、そんなに大きな変化はありません。等身大であればもうちょっとリアリティが高まると思っていたんですが、ふれあいがないと難しいですね。

参加者:むしろ、LINEの装飾で遊ばせ始めると、ずっと遊んでいます。時間は持ちますが、それをやっているだけになってしまうので結構悩ましいです。オンラインで日常的に会えるといいなと思って最良のものを考えていますがなかなか……。ここ1ヶ月以上はやっていません。ひとしきりやると飽きちゃいますね。

本谷さん:プロジェクターを試されても難しいというのは大変ですね。また作戦を練らなきゃいけないかなと思いました。
写真はイメージです
写真はイメージです 出典: PIXTA

参加した父親たちは

「夫と妻の帰省のハードルの高さが違います」。そう話し、妻と子どもと帰省することにモヤモヤを抱える参加者もいました。「世間と同様、妻は私の実家への帰省はあまりしたくないようです。妻は子どもが騒ぐのが、自分の実家では気にならないのですが、私の実家では気になって落ち着かないといっています」

参加者の多くは父子帰省やオンライン帰省の経験者。妻のストレスを考えずにすみますが、別の課題が出てきます。オンライン帰省では次のような意見がありました。

「我が家は1~2週間起きにSkypeビデオで祖母(母)と1時間程度つないでいますが、73歳と高齢のため祖母(母)の方が疲れてしまいます」

オフ会の後半では、父親たちが「オンライン帰省」や「今年の夏の予定」などについて話しました。

【オフ会後編】キャンプも帰省もしたいけど…夏休みの予定どうする? 父親の答え【関連リンク】
オフ会では、父親同士で帰省などについて話しました
オフ会では、父親同士で帰省などについて話しました

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