連載
#12 漫画「あなたそれでも教師ですか」
「何で先生に?」放課後、新米美術教師への質問 意外な答えマンガに
夕闇の教室に一人居残っていたのは、先生でした
連載
#12 漫画「あなたそれでも教師ですか」
夕闇の教室に一人居残っていたのは、先生でした
しろやぎ秋吾 イラストレーター
共同編集記者前回、「先生に褒められたことがうれしかった」という理由で高校の美術科に進んだことを思い出した男子くん。
理由を思い出してスッキリするかと思いきや、「本当にやりたかったのかな」「中学の先生が好きだっただけかもな」と、浮かない表情のまま、美術の課題に取り組みます。
場面は変わり、放課後。
男子くんは、陸上部の練習を終え、忘れ物をとりに教室に向かいます。
すると、教室にはぽつんと明かりがともっています。そっと教室をのぞき込むと、そこにいたのは美術の授業で男子くんの溝引きに、なんともいえない表情を浮かべていた新米くんでした。
男子くんは、教壇横の机に向かっている新米くんに気付きながらも、「見てはいけないものを見てしまったのでは…」と、声をかけずに教室から出ようとします。
ですが、そんな男子くんに新米くんが気づかないわけはなく、「気をつけて帰れよ!」と声をかけます。
その声で男子くんは、新米くんが何をしているのかに気づきます。
新米くんが集中して取り組んでいたのは、あの「溝引き」でした。周りに並べられた何枚もの画用紙からは、新米くんが相当練習を続けていたことがわかります。
ですが男子くんが抱いた感想は、「しかしヘタだな…力入りすぎ」。
男子くんの厳しい評価は続きます。
「絵の具の粘度もだめ。色面もムラだらけ」――。
そこで突然、男子くんは「先生ってなんで教師やろうと思ったんですか?」と質問します。
溝引きを続けながら「ん?ん~…」と新米くん。考えた末、笑顔で伝えた答えは「お金のため」でした。
男子くんは「そんなこと言っちゃっていいの…!?」と衝撃を受けています。
ですよね。
同じ美術を志す者ではありますが、男子くんが普段接している同級生とは別の角度から物事をとらえているであろう新米くんが登場しました。
まさにいま、将来の夢や進路について悩んでいる男子くんは、どんな気持ちで新米くんとやりとりしていたのでしょうか。作者のしろやぎさんに聞きました。
【次回予告】
男子くんと新米くんとのやりとりが続きます。先生らしからぬ先生、新米くんは男子くんに何を語るのでしょうか…。
◇
withnewsでは、しろやぎさんの「あなたそれでも教師ですか」を毎週日曜日に配信予定です。新米くんを軸とした教育現場を描いていきます。
1/91枚