連載
#41 #やさしい日本語
コロナ禍の断食月、日本で暮らすムスリムが考える「新しい生活様式」
希望と必要が、きちんと合わないといけないですね
新しい生活様式について、「やさしい日本語」で解説したところ(ブルーの背景部分)は、一橋大学の庵功雄教授に監修してもらいました。
大変でした。実は、私は3日前に日本に帰ってくることができました。仕事のため、マレーシアに行ったのですが、ロックダウンで日本に戻って来ることができませんでした。今は、健康観察のため、2週間、自宅でこもっています。
でも、普段は仕事で忙しくて、なかなか家にいられないです。今年は、家族と一緒にいる時間が増えました。一緒にいる時間が増えた分、けんかも増えましたけどね。『コロナ様のおかげ』と思うようにしています。
今年は、集まりはしない方がいいと思っています。政府から『命を守るために』と呼び掛けられていることを守るべきです。 宗教的に考えても、宗教の先生たちは『集まらない方がいい』と言っています。
なるほど。日本の良いところは、マスクをみんなが着けているところですね。日本にいると、安心できます。 ただ、日本で問題があるとしたら、宗教の集まりはしなくても、「遊び過ぎ」というところじゃないですかね。みんな旅行に良く行くし、パチンコも好き。そして「祭りの国」だから、わっしょいわっしょい、やらないと、物足りないと思う時がくるんじゃないかな
へえ。こういう「生活様式」を守れば、確かに大丈夫でしょうね。
ね、「集まりたい」「一緒にご飯を食べたい」とか、「~したい」ことはたくさんあるんでしょう。でもね、希望と必要が、きちんと合わないといけないですね
日本人は、宝くじが好きですよね。宝くじ売り場で、我先にと買おうとする人を見かけます。でももし、その宝くじが当たっていても、ウイルスに感染していたら、お金が受け取れないのにな、と考えてしまいます。 家族を守るため、社会を守るため、希望よりも、しばらくは必要を優先しようと思います」
人との関係は、そんなに簡単に切れません。今は科学の時代ですからね。 電話もフェイスブックも、チャットもある。私も、今年は3分動画を作って、メールで知人にあいさつを送りました。【自動翻訳用】ふりがな なし
■きょうのことば 「新しい生活様式」……政府が、専門家の意見を聞いて作りました。ウイルスにうつらない(感染しない)ようにするための、「新しい生活のしかた」を守ってくださいと、みなさんにお願いしています。
■1人で気をつけることができること
①人と人は1~2m離れてください
②マスクをつけてください
③手を洗ってください(水と石けんで、30秒ぐらい丁寧に洗ってください)
たくさんの人が集まること(密集)、人と人が近づいて話すこと(密接)、空気を入れ替えることができないところに行くこと(密閉)、この3つを「3密」と言います。「3密」をしないでください
■食事をするとき、人と会うときは
・たくさんの人といっしょに食事をしないでください
・熱があったり、風邪をひいているときは、食事などに参加しないでください
・持ち帰り(Take Out)や、デリバリー(delivery)も使ってください
・食事会などは家や建物の外ですると良いです
・たくさんの人で、一つの皿から食べないでください。みんな1人ずつののお皿に分けて食べてください
・向かい合って座らないでください。人と横に並んで座ってください
・食べながら、あまり話さないようにしてください
・あいさつの代わりとしてグラスとグラスをつけたり、他の人にお酒を注がないでください
■あいさつをするとき(海外のやり方をまとめました=ケンブリッジ大学)
・握手をしたり、ハグをしたりしないでください。それよりも、ひじを合わせる「エルボーバンプ」の方が良いです。

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