twitter facebook hatebu line LINE! マンガ 2020/05/13 みんなの感想 リモートワーク中、突然「切っていいぞ」にじみ出る優しさマンガに 理想の上司に「かちょーッ!!」 慣れないリモートワークに戸惑う部下に、課長は……。 出典: 吉谷光平さんの漫画「今どきの若いモンは」より 野口みな子 漫画 仕事 在宅勤務 目次 「今どきの若いモンは…」怒られると思いきや 猫に笑顔、上司の言葉に「かちょーッ!」 「理想の上司」うれしい反面… リモートワークが広がり、新しい働き方を模索する中で、「出社していたときは必要なかったのに」という運用が増えています。例えば、社員の勤務状況を確認するために、常時テレビ会議システムを接続しておくルールになっている会社も。そんな風潮に爽やかに一言申す、「課長」のマンガがツイッターで話題です。「ったく 今どきの若いモンは…」から始まる意外な展開に、「こんな上司がほしい」というコメントが集まっています。 【PR】指点字と手話で研究者をサポート 学術通訳の「やりがい」とは? 「今どきの若いモンは…」怒られると思いきや 漫画家の吉谷光平さん(@kakikurage)が、「テレワークしてる時、一緒にラジオ体操してくれるタイプの課長」というコメントとともにツイッターに投稿したのは、自身の連載漫画「今どきの若いモンは」のエピソードです。 テレワークしてる時、一緒にラジオ体操してくれるタイプの課長#今どきの若いモンは pic.twitter.com/dnmoxTgfq4— 吉谷光平 5/27新装版発売! (@kakikurage) May 11, 2020 漫画の主人公は、いつも一生懸命に働く女性社員・麦田。テレワークが導入され「大変ありがたい」という一方、これまで仕事は外回りが中心だったため、肩こりや気分の切り替えに悩まされていました。 その中でも麦田が戸惑っているのが、勤務中つながっているテレビ会議システム。画面の向こういるのは、上司の石沢課長です。「上司にずーっと見られてて、緊張感で更に疲れる!!!」 気分転換に「音楽聴きたい!ラジオ体操したいー!」と悶々としていると、気付いたのか課長が「ったく 今どきの若いモンは…」とつぶやきます。 出典:吉谷光平さんのツイートより (切りたいのバレました!?)と焦る麦田。ところが課長は「いつまで通話つなげてんだ? 切っていいぞ? どうせ切ったら『サボッてると思われる』とか考えてたんだろ?」。 図星な言葉に「それだと本当に仕事してるか分かんないし…サボッちゃったりしちゃうかもですし…」としどろもどろになっていると、課長がきっぱり。 「少しくらいサボッても別にいいぞ?」 猫に笑顔、上司の言葉に「かちょーッ!」 「1日中仕事できるやつなんていねぇ 適度に息抜きしねぇと」「やることやってればそれでいい」 「そもそも出社してる時も ずっと見てる訳じぇねぇだろ」と、飼い猫に邪魔されながらも、麦田に語りかけます。「それに…」と続ける課長。「見てなくても麦田がちゃんと仕事するのは知ってる 何も心配してねぇよ」と極め付けの笑顔まで……。 出典:吉谷光平さんのツイートより (かちょーッ!!)と感激する麦田は、接続を切る前に課長にある提案をします。それは、麦田が気分転換にやりたいと思っていたラジオ体操でした。最後の1コマは、画面越しにラジオ体操をする2人が描かれています。 吉谷さんのツイートには「こんな上司に私はなりたい」「猫が最高」などのコメントが寄せられ、2万件以上の「いいね」が集まっています。 リモートワークを続けてきたからこそ、感じること 作者の吉谷さんは、今回の漫画を描いたきっかけを「友人や編集者さんなど、リモートワークする人が増えて、それぞれに『大変だ』という声を聞くようになった」と話します。特に印象的だったのが、「運動の機会が減り、鬱々とした気分になってしまう」という悩みでした。 仕事は基本的にリモートワークという吉谷さん。それまではアシスタントとして漫画家のもとへ出勤していましたが、運動量が減り危機感を覚えたといいます。「出勤って実はすごいカロリー使ってるんだなって実感しました」 自身の経験からも、「ラジオ体操など、意図的に体を動かすようにすることが大事」だと話します。 出典:吉谷光平さんのツイートより 加えて現在、吉谷さんはアシスタントを雇う側でもあります。この情勢の中で、社員の勤務状況を把握するために監視ツールを入れる会社があるというニュースを知り、「全部の会社がそうではないと思いますけど、『そんなことするの!?』と驚きました」。 吉谷さんの職場では、アシスタントともずっと遠隔でやりとりしてきましたが、「息抜きしながらじゃないと、集中力も持たない」という思いがありました。時には「やりすぎ」ともとれる最近の風潮に、「課長に一言言ってもらえたら」と今回の漫画を描いたそうです。 「理想の上司」うれしい反面… 漫画「今どきの若いモンは」は、マンガ配信サービス「サイコミ」で連載され、吉谷さんのTwitterでも読むことができます。必死に仕事に打ち込む麦田を、あたたかく見守る石沢課長のやりとりに、多くの人が夢中になっています。 カッコよすぎる石沢課長のセリフは、「やはり、自分が言われてうれしいと感じる言葉にしています」。「僕が課長みたいにできる人間じゃないので、僕にもこんな上司がいたらいいなと思って考えています」 ただし気をつけているのは、「口調は穏やかでも、優しいだけにならないこと」。やるべきことはちゃんとやるということも伝えることが、石沢課長らしさでもあります。 出典:吉谷光平さんのツイートより ツイートが拡散されていることについて、「多くの方に見ていただけてうれしい」と話す吉谷さん。ただし、石沢課長が「理想の上司」と言われることについて、「前から少し気がかりなことがある」といいます。 「みなさんの現実は違うのかな、ハードな状況で働かれているのかな、という闇が垣間見えて、心配になります。すぐに上司を変えるのは難しいと思うので、みなさんが上司になったときに部下に優しくしてほしいな、と感じています」 ◇ 吉谷さんの漫画「今どきの若いモンは」の新装版の1巻と2巻には、描き下ろしも追加され、5月27日に発売予定。Amazon(https://www.amazon.co.jp/dp/475806864X/)では予約が開始されています。 リモートワーク中、突然「切っていいぞ」にじみ出る優しさマンガに 1/21枚 withnews