連載
#36 #やさしい日本語
10万円給付で「殺されかけた」外国人悩ます丁寧で正確なお役所言葉
「マイナポ」って何語ですか?
特別定額給付金について「やさしい日本語」で解説したところ(ブルーの背景部分)は、一橋大学の庵功雄教授に監修してもらいました。
【解説】ふりがな なし
政府が1人に10万円あげることを、「特別定額給付金」と言います。 あなたが住んでいるところの役所に申し込んだら、特別定額給付金をもらうことができます。 役所に行かないで、申し込むことができます。
一つは「郵送申請」です。申し込むための書類が、役所から来ます。
もう一つは「オンライン申請」です。マイナンバーカードを持っている人は、オンライン申請をすることができます。マイナポータルで申し込みます。https://kyufukin.soumu.go.jp/ja-JP/apply/online.html
■もらうことができる人
住んでいるところの役所に、住所などを登録している人は、お金をもらうことができます。
あなたは日本に来たときや、新しい町に引っ越したときに、役所に行きましたか?
もしあなたが、役所に住所を登録することを忘れていたら、役所に行って、「私は4月27日にここに住んでいました」と言ってください。
あなたは、役所に住民登録をして、10万円をもらうことができます。 10万円をもらうことができないのは、3カ月より短いビザ(短期滞在)で日本に来ている人、そしてビザ(在留許可)がないのに日本に住んでいる人(不法滞在の人)です。
留学生も、技能実習生も、家族と日本に住んでいる人も、みなさんもらうことができます。役所は、働いている時間や、貯金は調べません。だから、安心してください。 住民登録をしていない人や、住んでいる場所が、住民登録しているところと違う人は役所で、新しく登録してください。パートナーのDVが怖くて、パートナーから逃げて違う家に住んでいる人は、役所に相談してください。
■いつもらうことができますか
住んでいる場所が違ったら、申し込みが始まる日や、お金をもらうことができる日が違います。たくさんの人が住んでいる大きい町は、5月の終わりや6月ごろに申し込みが始まりそうです。
小さな町の中には、もうお金をもらうことができるところもあります。役所のホームページを見るか、家の郵便ポストに、お金をもらうための手紙が届くのを待った方がいいです。
【解説】ふりがな なし
■申請書の書き方
申請日=お金をもらうための手紙(申請書)を書いた日
生年月日=あなたがうまれた日
いまは令和2年です。 日付は西暦で書いても、大丈夫です。
■世帯主
世帯主=家族の代表の人。家でおもに生活のためのお金を払っている人。世帯主の名前は住民票に書いてあります。
続柄=あなたが、世帯主とどんな関係なのかを書いてください。
■受取口座
お金を受け取る口座はどこが良いか、書きます。 口座は、世帯主の口座を一つだけ書きます。ゆうちょ銀行の人は、ゆうちょ銀行のところに書いてください。
役所は、その口座にあなたの家族みんなの分のお金を振り込みます。
長期間入出金のない口座を記入しないでください=5年ぐらいお金を入れたり、出したり、使っていない口座は書かないでください。
もし、あなたが申し込みをすることができないときは、代理人(代わりの人)が申し込んで、代理人の口座で受け取ることもできます。
右詰めでお書きください=口座番号が枠の数より少ないときは、右側に寄せて書きます。 間違って書くと、役所から「書き直してください」とあなたが送った手紙が、あなたの家に返ってきます。間違えないように気をつけてください。
「給付金の受給を希望されない方はチェック欄に×印をご記入ください」=お金がいらない人は、×を書きます。
この場所は、「今はお金に困っていない」という人のために作りました。 名前の横に×を書いた人は、お金はもらうことできません。気を付けてください。
■一緒に送るもの
お金をもらうための手紙を送るときに、「世帯主」のパスポートや、在留カードを印刷して手紙といっしょに送ります。パスポートや在留カードは顔の写真があるところを印刷してください。 「世帯主」の銀行の通帳や、キャッシュカード(口座の番号と、名前が分かるところ)を印刷してください。 印刷したものを、2枚目に貼ってください。
■間違えていないですか
お金をもらうための手紙を書いたあとで、「給付対象者」に、正しい家族の名前が書いてあるかを確認してください。間違っていたら、赤いペンで、直してください。
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