お金と仕事
のだめさんからの取材リクエスト
スマートフォンのケース、なぜiPhone用ばかり?
スマホのケース、なぜiPhone用が充実 悲しきAndroid民
選択肢が少なくて悲しい気分になることも。
お金と仕事
スマートフォンのケース、なぜiPhone用ばかり?
選択肢が少なくて悲しい気分になることも。
ムンク展でもだったのですが、
何故、名だたる大規模美術展で販売されているスマホケースはIPHONEのばかりなのでしょうか?
ハプスブルク展でもそうでした。 のだめ
グーグルの「Android」を搭載したスマートフォン用のケース、アップルの「iPhone」用のケースと比べると、あまり優遇されていないのはなぜでしょうか。Androidを愛用する記者は気になっていました。何かの限定グッズでも、自分の機種のケースに出会えることは、めったにありません。その理由を調べてみました。(朝日新聞デジタル編集部・影山遼)
アメリカの調査会社IDCによると、2019年の世界では、Androidを使ったスマホのシェアは86.6%。他方で、iPhoneは13.4%と少数派になっています。中国の華為技術(ファーウェイ)の行方次第ではシェアも変わっていきそうですが、現段階ではAndroidが優位です。
一方の日本では、調査をする会社によって違いますが、iPhoneが約4~6割と、世界でもシェアが高い国になっています。
iPhoneの発売は2007年。日本ではその翌年に発売が始まり、ソフトバンクが2009年、一部モデルを実質0円で買えるキャンペーンを開始。その後、顧客の流出を避けるために、KDDI(au)やNTTドコモも後を追うようにして販売を始め、値引き競争が加速しました。
その流れを引き継ぐなどし、日本では、iPhoneが現在のようなシェアになっています。値引きの上限が設定された今、こちらもシェアが変わる可能性はありますが、これまではこのような状況でした。
iPhoneのシェアが高いだけでなく、Androidは作るメーカーが多岐にわたっていることも考えると、Androidのスマホケースが少ない理由もぼんやりと分かります。ただ、作る側はどういった点を考慮しているのでしょうか。実際に開発した人に聞いてみました。
上野の東京都美術館で2018年10月~2019年1月に開かれた「ムンク展」のマーケティングディレクターで、スマホケースの開発も担当した坂口大祐さんによると、作ったのはiPhone用のみ。ポケモンカードゲームとコラボして、「叫び」をモチーフにしたものでした。
「また自分が担当するとしても、今のシェアが続くのであれば、Android用のケースは作らないと思います」と話す坂口さんは、自身もiPhoneのユーザーだそうです。
まず、グッズができるまでを教えてもらいました。「とても簡潔にいうと、企画→開発→製造→販売という流れですかね。どんなデザインや素材を使い、どんなアイテムに落とし込むか、というイメージです。販売する棚の数にも限りがあるので、どのくらいの種類や数にするか絞ることも重要です」
ずばり、なぜiPhone用のケースが多いのでしょうか。坂口さんは「やはり日本での利用者が多い、すなわち、マーケットが大きくて売り上げが見込みやすいことが主な理由ではないでしょうか。また、iPhoneの場合は、7と8など、複数の品番でも共通して使えることがあるので、少ない種類で多くのユーザーを獲得しやすく、製造コストと在庫リスクを抑えやすいことも理由に挙げられます」と解説します。
ムンク展の当時は、利用する層が最も多そうだと考えたiPhone6~8用で作ったそうです。坂口さん自身は、手帳型のケースを使っていますが、こちらも市場のニーズなどの観点から、グッズとして作る時は手帳型でない方を優先して作るとのことでした。
売れている機種がなかなか分かりにくく、機能によっても微妙にサイズの違ってしまうAndroidに比べると、iPhone用を作る方が合理的なような気もしてきました。
それでも、各種の調査からAndroidユーザーも増えてきています。いつの日か、色々な種類から選べる日が来ることを夢見ています。
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