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#13 注目!TikTok

TikTokでタガログ語、意外と人気 恋愛フレーズ、あえて軽いノリ

高校を卒業したばかりのロジャさんが、TikTokでタガログ語に関する動画を投稿し、1万以上の「いいね」がついています。

ロジャさんのTikTok投稿。「好き」をタガログ語でなんというかを解説中
ロジャさんのTikTok投稿。「好き」をタガログ語でなんというかを解説中 出典: ロジャさんのTikTokアカウントより

目次

「タガログ語で『好き』は…?」「フィリピンでは年上と年下であいさつが異なります!」――。TikTokでは最近、英語などで日常会話のフレーズを紹介する投稿を見かけますが、タガログ語を見かけることはほとんどありません。なぜTikTokでタガログ語? 動画を投稿したロジャさんに、狙いを聞きました。

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「#休校チャレンジ」がきっかけ

@roja_1218

好きな子にさりげなく言ってみて!##休校チャレンジ

♬ オリジナル楽曲 - ロジャ🦁

TikTokのフォロワーが17万人を超えるロジャさんは、今月、都内の高校を卒業したばかりの18歳。普段は友達と遊んだりする何げない日常の一コマを投稿していて、今回のタガログ語の紹介動画とはテイストが異なります。

【タガログ語】
フィリピンで使われる言語の一つ。外務省によると、2017年末時点で在日フィリピン人は29万人で、国籍(出身地)別で、中国,韓国に次いで第3位。

タガログ語を紹介する動画をTikTokに投稿したのは、映像作家で人気TikToker(TikTokで活躍するクリエイター)のしんのすけさんが企画した「#休校チャレンジ」を知ったことがきっかけでした。

企画は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い休校となった子どもたちに呼びかけ、自宅で「自分」をテーマに撮影した動画に共通のハッシュタグをつけて投稿するというものです。

ロジャさんは、しんのすけんさんの映画紹介の投稿が好きで、以前からフォローしていましたが、企画を知り、「他のハッシュタグチャレンジには参加したことがなかったけど、自分に合った企画だったので参加してみました」。

「実際に使ってみた」コメントも

フィリピン人の両親を持つロジャさんが「#休校チャレンジ」を付けて投稿したのは2つの動画です。
一つは、「タガログ語での『好き』の言い方」(約1万1千「いいね」)、もう一つは「フィリピンでは、相手が年上か年下かであいさつが異なる」(約5千「いいね」)というもの。
一つ目の「タガログ語での『好き』の言い方」は、投稿でのおちゃめな表情とは裏腹に、「だれもやってないし、恋愛系の投稿はよく見られるので」と、いたって冷静にターゲットを想定しました。

動画の最後は、「いま好きな子がいるあなた。『好きって言ったらばれちゃう…』そんなときはタガログ語でさりげなく言ってみるのもありなんじゃないですか?使ってみてね!」と締めくくっています。


コメント欄には、タガログ語に関心を持ったという感想も多く寄せられました。
「『これから使ってみます』ってコメントはうれしかった」とロジャさん。

中には、実際に使ってみたというコメントもあったそう。「でも、『言ってみたけど相手がフィリピン人だったのでばれちゃいました』っ言ってて。かわいかったですね」

豆知識程度でいいから知ってほしくて

ロジャさんは生まれも育ちも日本ですが、両親はフィリピン人で、年に1回程度はフィリピンに里帰りしています。自宅で使う言葉も日本語とタガログ語が半々。

そんな環境から、フィリピンの文化をとても身近に感じています。ただ、「日本にはフィリピン人も結構いるのに、言語として話題になるのは英語や韓国語が多い」と感じているそう。
「英語の発音とか、『○○のときに使う英語のフレーズ』とか、学習系の投稿がTikTokで流行っていますが、タガログ語のものはないんですよね。タガログ語やフィリピンについて豆知識程度でも知っていてほしいなと思って投稿をしました」

「投稿することで『フィリピンに関心を持ってほしい』とか、そこまでのことは考えていなくて、もっと軽い感じです。(投稿で紹介したような言い回しを)普通に使ってほしい」

@roja_1218

おばあちゃんにやってみて!##休校チャレンジ ##フィリピンのあいさつ

♬ オリジナル楽曲 - ロジャ🦁

クリエーターとして仕事がしたい

ロジャさんは今月、都内の高校を卒業したばかりですが、卒業式では、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、出席者は卒業生と先生たちに限られたそう。

保護者や在校生がいない会場での卒業式は寂しかったのではないかと思い尋ねると、「めちゃくちゃ楽しかったですよ」との返事。

今回の状況をマイナスにとらえるのではなく、環境に適応しながら自分らしさを発揮するロジャさんの姿に驚くとともに、元気づけられました。

ロジャさんは、「クリエーターとして仕事ができるようになりたい」と、これからもTikTokやYouTubeに動画投稿を続けていく予定です。

「みんなが笑ってくれるものを臨機応変に出して行きたい」としつつも、他の動画クリエーターたちの活動を支えていく仕事にも興味があるそうです。

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