連載
#15 #やさしい日本語
外国人にも日本人にもわかりやすいニュース【やさしい日本語】
情報が伝わると、みんなが安心して暮らすことができます
この「やさしい
①いつもの
②
③
④
けさ5
○○
○○
【機械翻訳用】ふりがな なし
日本に暮らす外国人が増えています。 日本語に慣れていない人でも、分かりやすい「やさしい日本語」を使って、ニュースを分かりやすくできないかを、私たちは考えました。
外国人にやさしいニュースは、日本に暮らすたくさんの人にもやさしいニュースになると思います。 やさしい日本語を研究する、一橋大学の庵功雄教授に聞きました。
「やさしい日本語」は、50時間~100時間ぐらいで勉強できる、初級の日本語です。漢字もあまり使いません。庵さんは「やさしい日本語は、30年後の日本を、日本人と外国人が一緒につくるために、必要だと思います」と話しました。
やさしい日本語でニュースを書くときは、①~④に気を付けます。
①いつもの生活で使う言葉で書きます
②本当に必要な情報だけを書きます
③文は短くします
④文の最後は「です」「ます」にします
大きな地震があったとき、これまでのニュースは次のように書いていました。
「けさ5 時46 分ごろ、兵庫県の淡路島付近を震源とするマグニチュード7.2 の直 下型の大きな地震があり、神戸と洲本で震度6を記録するなど、近畿地方を中心 に広い範囲で、強い揺れに見舞われました。」
やさしい日本語にすると、次のようになります。
「今日、朝、5 時46 分ごろ、兵庫、大阪、などで、とても大きい、強い地震があ りました。地震の中心は、兵庫県の淡路島の近くです。地震の強さは、神戸市、 洲本市で、震度が6でした。」
台風のとき、これまでのニュースは次のように書いていました。
「○○川周辺に避難勧告が出ました」
やさしい日本語にすると、次のようになります。
「○○川の近くに住んでいる人は、××に逃げてください」
みんなに分かりやすい言い方になりました。
紙の新聞は、読む人が減っています。
「若い人が本を読まなくなったから、紙の新聞を読む人が減ったのだ」と言う人もいます。でも庵さんは、「新聞が読みやすくないから、減ったのかもしれません」と言いました。
今は、紙の新聞は縦に書きます。 でも「横に書いた方が、若い人や外国人は読みやすいです」と庵さんは言いました。
今は、新聞では、出来事が起こった順番と違う書き方をすることがあります。でも庵さんは「何が起きたか、起きた順番と同じように書く方が、わかりやすいです」と言いました。
新聞では、いつもの生活では使わない、新聞でしか使わないことばを使うことがあります。 でも庵さんは「新聞らしい言葉を知らない人もいます。いつもは使わない言葉だと、分かりにくいニュースになります」と言いました。 分かりやすい言葉で書けば、たくさんの人に情報が正しく伝わります。 情報が伝わると、みんなが安心して暮らすことができます。
これからも、どうしたらやさしいニュースになるか、私たちは考えます。
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