連載
#14 #やさしい日本語
「ちゃぶ台返し」の意味を知っていますか?【やさしい日本語】
外国人と一緒に働いていると、説明するのが難しい言葉があります。どうしたらお互い理解することができますか?
この「やさしい
①ひとつの
②
③ふたつの
④「どんどん・さらっと」などのような
この「やさしい
【機械翻訳用】ふりがな なし
日本でも、いろいろな国の人が一緒に働く会社が増えています。
そのひとつ、「メルカリ」は日本の「フリマアプリ」の会社です。フリマアプリは自分がいらないものを他の人に売ったり、他の人が売ったものを買ったりすることができるアプリケーションのことです。
メルカリでは40以上の国の人が働いています。仕事をするとき、英語と日本語を使います。でも、英語も日本語もどちらも上手な人は少ないです。メルカリでは、英語と日本語を使ってコミュニケーションの練習をしています。私は、そのコミュニケーションの練習を見に行きました。
■「お茶」を説明する練習
私が見に行った日は、日本人8人、外国人2人のエンジニアたちが、英語と日本語を使ったコミュニケーションの練習をしました。
先生は、メルカリの日本語トレーナーのウィルソン雅代さんです。ウィルソンさんは「やさしい日本語」と「やさしい英語(plain English)」を使って、話す方法を教えます。
「やさしい日本語」で話すためには、次の①~④に気をつけてください
①ひとつの文を短くします
②文の最後まで、はっきりと言います
③ふたつの意味になる言い方や敬語は使わないでください
④「どんどん・さらっと」などのような言葉は使わないでください
最初の練習では「お茶(tea)」についての説明を考えました。
「乾燥させた葉っぱをお湯に……」「『乾燥』は難しいです」
「『お湯』も難しいですか? 『温度が高い水』の方が良いですか?」「もっと難しいです」
他の人に説明するときは、その人がどんなことを知っているかを考えなければなりません。このことを考えてことばを選ぶのは難しいです。
パソコンでお茶の写真を見せて、「これがTeaです」と説明する人もいました。 フランスから来たロブさんは、「写真があると、わかりやすいです」と喜びました。
次の練習では、「ちゃぶ台返しする」という日本語の言い方を考えました。
日本人社員「すでにあるものをひっくり返すこと」
ロブさん「うーん~~~(難しいです)」
日本人社員「議論を最初に戻すこと」
ロブさん「・・・(まだ分かりません)」
日本人社員ひろいさん「偉くない人はみんなOK。でも、BOSSは、NO」
ロブさん「あ~(分かりました)」
ウィルソンさんは「誰かが理解できない説明は、やさしくないです。みんなが同じように理解できる説明が、『やさしい』説明です」と話しました。
■外国の人がわかりにくいことば
最後の練習では、社員が仲良くなるためのレクリエーションについて、日本人と外国人でいっしょに考えました。
日本人社員「フォークダンスをやりましょう!」
でも、ブラジルから来たトゥッティさんは、フォークダンスが分かりません。
日本人社員が絵を描いて説明したら、トゥッティさんもわかりました。
トゥッティさんは「ペアダンスの方が分かりやすいです」と言いました。
日本人社員は「フォークダンスが、外国の人にわかりにくいことばだと気づきませんでした」と言いました。
ウィルソンさんは「英語が上手ではない日本人がいます。日本語が上手ではない外国人もいます。でもお互いの言葉が上手になるのを待つことはできません。だから、お互いが理解することができることばを探して、話さなければいけません。これが『やさしいコミュニケーション』です。やさしいコミュニケーションの考え方を使ったら、言葉に自信がない人でも、自分の考えを話すことができます」と言いました。
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