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#23 #withyouインタビュー

カリスマ美容師の高木琢也さん、10代の時に見つけた「人生の猶予」

仕事道具のはさみを手に、笑顔がはじける美容室「OCEAN TOKYO」代表の高木琢也さん=2019年7月5日、東京都中央区、林敏行撮影
仕事道具のはさみを手に、笑顔がはじける美容室「OCEAN TOKYO」代表の高木琢也さん=2019年7月5日、東京都中央区、林敏行撮影

目次

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「美容界の風雲児」と言われ、予約は常に2か月待ちという美容師の高木琢也さんは、高校時代について「なりたいものってなかったんすよ」と振り返ります。進路について決めなければいけないというプレッシャーの中、助けになるのは「将来が決まっていない友達と話すことでは」と言います。「とりあえず受かる美容学校に行った。またそこで考えればいいやって」と語る高木さんが大事にする「人生の猶予」について聞きました。
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<たかぎ・たくや>
 1985年生まれ。2006年、早稲田美容専門学校卒業。2013年に美容室「OCEAN TOKYO」を設立。現在、渋谷・原宿に5店舗を展開している。2016年、最年少の美容師として日本武道館でのヘアショーに出演。予約は常に2か月待ち。日本最大規模のヘアコンテスト「HOT PEPPER Beauty AWARD」で、2017~2019年で3年連続1位。

なりたいもの、なかった

なりたいものってなかったんすよ。
高校生の頃は、サッカー選手になりたかったけど、高校2年生のときに、プレーできないほどのけがをした。そのとき、やりたいものってまったくなかったですね。

担任の先生に「これからどうすんの」と聞かれて、「わかんないからとりあえず大学行くよ」と答えました。とりあえず猶予がほしかった。
「ためになりそうだから」と、ノリで法学部を受けました。でもその大学に落ち、父親の職業の影響で受けた公務員試験も落ち、かっこつけるのが好きだからという理由で受けた美容専門学校も一つ落ちました。

18歳でハードな決断「鬼だな」

いまの若い子たちも、目標ある人って超わずかで、どういう風になりたいかわからない人は多いと思う。俺もそうだったから。でも、親にも先生にも友達にも、「将来どうする」「進路どうする」と聞かれる。

もし18歳で美容学校に入ったら、それを60何歳までやり続けるしかないじゃないですか。それって俺はすごくハードな決断を若干18歳でさせられているなと思う。鬼だなとずっと思っているんすけど。

みんなで悩んでいるうちに決まることも

そういうとき、助けになることの一つが、将来が決まっていない友達と話すことだと思います。(一緒にいる)グループの子たちがやりたいことが決まってると、自分は閉鎖的になっちゃうと思う。
でも、決まっていない子たちみんなで悩んでいるうちに、俺はこのへんに行こうかなって思うようになる気がしますね。

専門学校決めたときも、美容師になりたいという気持ちが固まっているわけではなかったです。高校卒業してそのまま働くのはイヤだったから、とりあえず受かる美容学校に行った。またそこで考えればいいやって。

美容師の魅力、みんなが教えてくれた

美容学校の友達と話している中で少しずつ変わっていきました。
美容学校って個性ある子が多い。変な色の髪の毛して。キノコ頭の子もギャル男もいた。でも、俺は美容師になりたいわけではなかったから「まずその髪形なによ」ってとこから聞きました。

友達に「なんでそんなに美容師になりたいの?」って聞くと、「この美容室がすごくて…こういう雑誌に載ってて…」って語るんです。美容師の魅力をみんなが教えてくれた。
それを聞くうちに、結構おもろいかもって。

10代の頃は、夢もなにもなかったし、なにもかもうまくいかなかったけど「有名になりたい」っていう気持ちで、動いてきました。

     ◇

高木さんが高校受験に失敗したときの経験を語った「カリスマ美容師、高木琢也さんが味わった『1回負けた後』に始まる人生」は、こちらです。
 
 

withnewsでは、生きづらさを抱える10代への企画「#withyou ~きみとともに~」を続けています。

今年のテーマは「#居場所」。 

目に見える「場所」でなくても、本や音楽…好きなことや、救いになった言葉でもいいです。生きづらい時間や不安な日々をしのげる「居場所」をみなさんと共有できたらと思います。 以下のツイートボタンで、「#居場所」について聞かせてください。


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いろんな相談先があります

・24時間こどもSOSダイヤル 0120-0-78310(なやみ言おう)
・こどものSOS相談窓口(文部科学省サイト
・いのち支える窓口一覧(自殺総合対策推進センターサイト

「居場所」を考えるイベント開きます

イベント

2学期が始まる。しんどくて、逃げたい……。夏休みが終わるのを前に、そんな思いを抱える子どもたちの「居場所」について考えるイベントを8月26日に昼と夜の2部構成で開きます。

(昼の部)10代が安心して過ごせる「居場所」とは?@日本財団ビル 14:30~17:30
子どもの問題を取材してきたノンフィクション作家の石井光太さん、自分の不登校経験をマンガ「不登校ガール」で描いた女優の園山千尋さん、フリースクールネモ代表の前北海さんが、「居場所」について考えるトークイベント。無料です。詳細や申し込みは→https://withyou-ibasho.peatix.com/view

(夜の部)本音トーク!「#居場所」@Twitter本社からTwitterライブ配信(@withnewsjp) 22:00~23:30
不登校経験があり、今は俳優や漫画家などとして活躍する個性的な面々が、つらい日々によりどころにした「居場所」について、本音トーク! ハッシュタグ「#わたしの居場所」に寄せられたアイデアもシェアしていきます!

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