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#8 #乳幼児の謎行動

「新たまねぎ」が生き返らない!声優・落合福嗣さんと娘の挑戦が話題

どうしても「しんだたまねぎ!」と言ってしまう娘さんがかわいい……!

落合福嗣さん親子の「#新たまねぎチャレンジ」を追った
落合福嗣さん親子の「#新たまねぎチャレンジ」を追った

目次

今年4月、突如としてツイッターに表れた「#新たまねぎチャレンジ」のハッシュタグ。元をたどると、声優の落合福嗣さん(青二プロダクション)が投稿する動画にたどり着きました。落合さんが「新たまねぎ」と発音しても、3歳目前の次女「なっちゃん」(南月ちゃん)はどうしても元気に「死んだたまねぎ!」と言い間違えてしまいます。「言えるようになるまで見守りたい」というフォロワーの声に応えて、チャレンジを続けた2人。果たして、たまねぎは生き返るのか? そこには、なっちゃんの小さな成長を見守る父親の愛がありました。
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「死んだたまねぎ?」

落合さんが初めてなっちゃんの「死んだたまねぎ」の言い間違い動画を投稿したのは、4月8日。言い間違いの発端は、家族で食卓を囲んだ日のことでした。

この日、食卓に上ったのは「新たまねぎサラダ」。5歳の長女・華音(はなお)ちゃんは生のたまねぎが苦手で、この日も「えーたまねぎ嫌いだからイヤだ」と言ったそうです。それを聞いた落合さんが、「でもこれは新たまねぎで、辛くないんだよ」と説明すると、華音ちゃんは「新たまねぎって言うんだ」と返しました。

2人の会話を聞いていたなっちゃん、「死んだたまねぎ?」――。

新たまねぎは「もう既に死んでいる」?

落合さんは「すごい面白くて。これは動画に撮っておこうと思ったんです」。

落合さんはこの言い間違いに、言葉の面白みを発見したといいます。

声優の落合福嗣さん
声優の落合福嗣さん

 

落合さん

『死んだタマネギ』になると、言い間違いなのに、意味のある言葉になるんですよね

 

記者

え?どういうことでしょうか

 

落合さん

深く考えると、確かに目の前にある新タマネギは、収穫されて、箱詰めされて…。これを生きたタマネギと言っていいんだろうかと

 

記者

ほ、ほう……。

 

落合さん

僕ら大人の感覚だとまだ生ものっていう感覚があるんですが、この新タマネギはこの先、調理されるか捨てられるか。ただただ死に向かって歩んでいく新タマネギの状況とリンクするんですよ。深いなと。

 

記者

言われてみれば、そうなの……かも?

 

落合さん

言い間違いが、意味の通じる言葉であること、野菜に対して『死んでいる』という言葉を使うということもあいまって、おもしろい!となったんです

ツイッターに投稿、まさかの大反響

撮っておいたなっちゃんの「死んだタマネギ」動画。最初は、おもしろいからという理由だけでツイッターに投稿しましたが、投稿は6千回以上リツイートされ、いいねは1万件近くと大注目。動画を見た人たちからは、思わぬ反応が。

「言えるようになるまで追っかけます」――。

反響の大きさに驚いたという落合さん
反響の大きさに驚いたという落合さん
「最初はおもしろいから投稿して、そのあとは自然と言えるようになればいいなと思っていたんですけど、成長を見守るという反響が結構多くて、なっちゃんに『じゃあ練習してみる?』と聞いたら、『やってみる』と言うので、じゃあやるかと」

ここで、チャレンジの火ぶたが切って落とされました。

「声優」ならではの練習方法も

新たまねぎチャレンジは、様々な言い方を試しながら、回を重ねて行きます。多様なバリエーションには、落合さんの声優としてのトレーニングの経験も生きたと言います。

「しん・たまねぎ」と音節を区切ったり、「い・ん・あ・あ・え・い」と、母音だけで練習したり………。

その根底には、声優の落合さんならではの仮説に基づくものも。

「『タマネギ』の前に『死んだ』の『だ』がいっこ増えちゃうっていうのは、『ん』から『た』に移行するまでのプロセスで、彼女の中でなにか一個文字を入れないと、ちゃんと『た』を言えないんじゃないかと思った。なので、『しん』『たまねぎ』わけて言ってみたんです」

「母音を試したのは、口の形を意識して母音の『い・ん・あ・あ・え・い』で言えるようになってから、子音をつけたらいえるのではないかとか」

中には、長女の華音ちゃんのアドバイスもありました。「メロディーにのせて言ってみたらどう?」「最初は『死んだたまねぎ』を練習して、それができたら『新タマネギ』の練習にするのは?」など。

しかし、それでもなかなか生き返らない新タマネギ……。

そして1カ月以上経った、5月22日、とうとうチャレンジ成功の日を迎えました。

ついに生き返った!

その日も食卓に上ったのは「新タマネギサラダ」。

なっちゃんは唐突に、しかも連続で「新タマネギ新タマネギ」と言ったのです。
その瞬間を振り返って、落合さんは「『ちょっとまってちょっとまって』ってなりました。『もう一回言って』と」。あわててスマホで様子を撮影したといいます。

なっちゃん自身は「やったー!」と、とてもうれしそうだったそうです。

そして、その音声を聞き直すと、落合さんはあることに気づきました。

「僕は『タマネギ』が言えるようになってほしいから、どうしても『しん【た】まねぎだよ』と、【た】に重きを置いて教えてたんです。でも、なっちゃんが連続で言ったときは『しんたま【ね】ぎ』と、【ねぎ】に力点をおいてた」

どうやら、アクセントの位置にヒントが隠されていたようでした。

「不殺のなっちゃん」誕生

最近は「死んだタマネギって言って」と言っても、「新タマネギ」と言うようになったというなっちゃん。「不殺になりました」と落合さんは笑います。
「#新たまねぎチャレンジ」は無事成功した
「#新たまねぎチャレンジ」は無事成功した
なっちゃんが「新タマネギ」と言えるようになる過程を見てきて、「人間ってこうやって言葉を覚えていくんだな」と思ったそうです。そして、動画に残しておくことで、後から見返すことができ、なっちゃんが言い間違いをする理由を推測することができたと言います。

「語尾のパワーポイントを変えるだけでこうも違う聞こえ方をするんだなと、教えてもらうことも多かったです」

そして6月13日。事態はまさかの展開を迎えます。

落合さんのツイッターには「松ぼっくり」を「松ブロッコリー」と言い間違えるなっちゃんの動画が投稿されました。

落合さん家族のチャレンジはまだまだ続きそうです。

  withnewsでは赤ちゃんの謎行動を募集しています。「洗濯物を装着する」「前転したくてお尻を押されるのを待っている」など、みなさんの中で「そういえば……」とひらめいたものをハッシュタグ「#乳幼児の謎行動」をつけてツイートしてくれませんか? 編集部が取材にかかります。

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