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森永チョコフレーク終売、でも食べてたのは…日清シスコ製じゃない?

森永製菓「チョコフレーク」の生産終了が発表され、多くのファンに衝撃を与えました。

左が森永製菓、右が日清シスコのチョコフレークです
左が森永製菓、右が日清シスコのチョコフレークです 出典: 森永製菓、日清シスコ提供

目次

 「チョコフレーク」の生産終了が発表され、多くのファンに衝撃を与えました。しかし、あなたが普段食べていたチョコフレークは、本当に森永製菓のものですか? 実はまったく同じ「チョコフレーク」という名前の商品が日清シスコからも販売されていて、直近5年間で売れ行きは約1.5倍、シェアは7割を超えているそうです。どんな商品なのかを取材しました。

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来年夏までに生産終了


 森永製菓は先月28日、子会社でチョコフレークなどを作る森永スナック食品(千葉県野田市)の工場を来年12月に閉鎖するといった生産拠点の再編案を発表。来年夏までにチョコフレークの生産を終了することを明らかにしました。

 「森永チョコフレーク」が発売されたのは1967年。テレビなどを見ながら食べる「ながら食べ」をコンセプトにしていました。「手がべとついてスマートフォンを操作しながら食べにくい」といったことが終売の一因として紹介されると、注目を集めました。

 広報担当者は「チョコレートの品質を改良して溶けにくさをアピールしたり、スティック状の商品を出したりしたこともありましたが、定着しませんでした。工場の老朽化もあり、生産終了を決めました」と終売の理由を説明します。

 「根強いファンの方がいらっしゃる中で、50年以上もご愛顧いただいた商品を終売させることは大変残念な気持ちです。まだ、来年夏ごろまでの販売ですので、最後までご愛顧のほどよろしくお願いします。今後も、長きにわたり愛される新たな商品を開発できるよう社員一同精進していく所存です」

終売が発表された森永チョコフレーク
終売が発表された森永チョコフレーク 出典: 森永製菓提供

日清シスコに聞きました


 終売発表を受けて、ネット上では惜しむ声が続出。フリマアプリ「メルカリ」にも多数出品され、割高な価格で売買が成立していましたが、中には森永製菓のチョコフレークではなく、日清シスコの「チョコフレーク」も出品されていました。

 日清シスコのチョコフレークが発売されたのは1968年。森永製菓の翌年で、今年で50周年を迎えてホームページなども大幅リニューアルしています。

 いったいどんな商品で、森永製菓の終売を受けて影響はあったのか? 日清シスコマーケティング部の広報担当・風野亜希子さんに話を聞きました。

 ――日清シスコのチョコフレークが発売されたのはいつですか

 1968年です。おかげさまで今年発売50周年を迎えました。

 ――売れ行きについて教えてください

 当初の売れ行きに関しての正確な記録はないのですが、直近5年間では約1.5倍で伸長しています。特にこの2年間はいずれも2桁成長で、好調に推移しています。チョコフレークカテゴリーのシェアについては、自社調べによると約75%を占めています。

日清シスコのチョコフレーク(発売当初のパッケージ)
日清シスコのチョコフレーク(発売当初のパッケージ) 出典: 日清シスコ提供

ニーズに添って新たな提案も


 ――売り上げが伸びている理由は

 時代と共に変化するお客様のニーズをくみ取り、ロングセラー品の継続した成長をマーケティング課題として取り組んでいます。弊社のチョコフレークの好調さは、近年のお客さまのライフスタイルや、好みに合わせ、品質や利便性の改良を続け、進化させたことにあると考えています。

 2016年はチョコレートの品質を向上し、2桁成長となりました。今年9月にはチャック付きのスタンドパックへリニューアルすることで利便性を向上させ、引き続き2桁成長で好調に推移しています。

 チョコを30%多く使用した「チョコフレーク 濃厚仕立て」や、砂糖を半分に減らした「チョコフレーク おいしいスリム 砂糖50%オフ」、ファミリー用の小分けタイプ「チョコフレーク プチパック」を発売するなど、時代のニーズに添って新たな提案もしています。

 スマートフォンの影響などが報道されているのは存じていますが、喫食時の一つの要素であり、お客様のニーズは多様ですので、弊社では問題と捉えていません。

 ――日清シスコのチョコフレークの特徴は

 日清シスコは1963年にコーンフレーク「シスコーン」を製造・発売しており、コーンフレークの品質、おいしさが特長です。元々菓子メーカーとして創業しており、チョコレート商品を発売していたことから、シリアル・菓子の両事業の技術を生かしている点も特長です。

日清シスコのチョコフレーク(現在のパッケージ)
日清シスコのチョコフレーク(現在のパッケージ) 出典: 日清シスコ提供

勘違いの問い合わせも


 ――森永チョコフレーク終売を受けての影響は

 お客様相談室宛てに10月2日までに、勘違い、発売継続の応援、確認など数件問い合わせがありました。今回の森永さんの生産終了の情報で店頭の動きがさらに活発化しているとの情報も現場からは届いています。現在は詳細を確認中です。

 ――ネット上の反応を見ると、森永のチョコフレークと混同している人もいるようですが

 弊社のチョコフレークはおかげさまで好調に推移しており、これからも販売は続けてまいりますので、まずは安心していただければと思います。オークション等で間違って高い値段でお買い求めにならないよう、ご注意ください。

 また、今後あらためて日清シスコのチョコフレークをしっかり「ブランド化」していきます。その取り組みのスタートとして、9月のスタンドパック化リニューアルのタイミングで、ブランド初となるWEB動画を公開しています。

 ――チョコフレークが好きな人に向けてメッセージを

 チョコフレーク市場も順調に成長している元気な市場なので、これからも改良を続けながら販売を継続してまいります。

 今回の一連の報道にて、店頭で品薄という状況となっているとお聞きしていますが、弊社は今後も変わらず、みなさまに喜ばれるチョコフレークを提供してまいります。ぜひともご愛顧いただければと思います。

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