日本を訪れる外国人の数は年々増加し、2017年は2,800万人を超え過去最高に。日本は「クールジャパン」を掲げて発信していますが、実際にはどんなところが観光客に響いているのでしょうか。WEBライターのセブ山さんが、外国人観光客が「何気なく」撮った写真から、「知らない」日本の姿を紐解いていきます。すると、「回転ずし」や「ウォシュレット」だけでは驚かない、リアルな声が集まってきました。

こんにちは、セブ山です。
ヒトや出来事に対して、実験・検証をおこない、「文化」について研究しております。どうぞよろしくお願い致します。
そして本日は、ある仮説を検証するために、浅草・雷門にやって来ました。
その仮説とは……
「外国人観光客のカメラの中には僕らの知らない日本がある」
他者の目を通してでないと、自分の魅力的な部分や、改善点を知ることは不可能です。
それは、「日本」という国に住んでいる私たちにも同じことが言えます。
そこで暮らしているがゆえに、日本の良いところ、悪いところが、正しく見えていない可能性があります。

「いつも見えている風景」「見飽きた風景」に、人はシャッターを切りません。
「はじめて見る風景」「自分の価値観の外にある風景」を記憶に残そうとして、人は写真を撮ります。
ということは、外国人観光客が日本で「何気なく撮った写真」を見れば、彼らが素直な感情で「いいね!と思ったところ」がわかるという仮説です。
その部分こそが、自分たちでは気付けていない本当の魅力的な部分なのかもしれません。

はたして、外国人観光客は日本のどこをどのように切り取っているのでしょうか?
1組目 アメリカ人のナイスガイコンビ

マンガやアニメで日本の文化を知り、実際に自分の目で見たくなったから日本に来たとのこと! クールジャパンですね!

































2組目 イタリア人カップル

続いては、日本に来て3日目のヴェロニカさん(女性)とマティアさん(男性)のイタリア人カップル。
2週間かけて東京・京都をめぐる旅行の途中なんだとか。



































3組目 ロシア人の美人姉妹

3組目は、ケイトさん(22)とマーシャさん(20)のロシア人の姉妹。
2週間かけて東京、福岡、神戸、鹿児島など日本各地を巡る旅の途中とのこと。スーパー美人です。




































4組目 インドネシア人女性3人組

3人組なのに、2人しかいないのは、もうひとりの方がすごく恥ずかしがり屋さんだったからです。恥ずかしがらせてごめんなさい!





























5組目 バルセロナから来たスペイン人カップル

日本に2週間滞在して、あちこち巡る旅行のちょうど真ん中あたりとのこと。









































調査にご協力いただきました外国人観光客のみなさま、本当にありがとうございました!
取材後記
僕たちが当たり前のように使っている「券売機」や、もうすでに見慣れてしまった「ソフトバンクの白い犬」も、外国人観光客の目を通してみると、あらためてその特異性・異常性に気付けて、とても興味深かったです。
そして、僕たちが思い描いている外国人のイメージもアップデートされていたことも判明しました。
「外国人は回転ずしを面白がるだろう」と思っていたのですが、「寿司が回転しているのは日本食レストランで見たことがある」とバッサリ切られました。
その代わり「タブレットで注文してレーンで運ばれてくる」というところを面白がってくれていました。
これは「ウォシュレット」も同様に、ウォシュレット自体はすでに世界的に有名になっており、むしろ今は「手を洗ったり乾かしたりするのが、一カ所で済む」というところが面白がられていました。
これは、久しぶりに親戚のおじさんに会ったら「兄ちゃん、大きくなったなぁ」と言われたような気分です。
自分では、自分の変化に気付けませんが、久しぶりに会ったひとには、その変化は大きく映ります。
外国人観光客の目線を通して、少しずつ便利になっている日本の姿を垣間見ることができました。
この勢いで、「地下鉄」のわかりづらさ、乗り換えの不便さは、ぜひ改善していただければと思います! どなたか偉い人、よろしくお願いします!
余談

それについて、毎回、僕は「そんなにまとまったお休みが取れるんだ!」と驚きました。
たまたま今回お声をかけた方々がそうだっただけかもしれませんし、日本が海に囲まれた島国だということもあるかもしれません。
それにしても5組が5組とも、2週間前後の旅行を組まれていたのは、日本人が働き過ぎだと言われている意味が少しわかったような気がしました。
外国人観光客が撮った写真の中には、働き過ぎの日本人が写っていた……という皮肉で締めたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!