連載
#19 ネットの話題フカボリ
パトカーかと思ったら…『群馬県民』カー! 自動車大学の学生が制作
「群馬県警 POLICE」かと思いきや、「群馬県民 PEOPLE」となっています。
白と黒のツートンカラーに塗装されたパトカーのような車。側面にプリントされた文字は「群馬県警 POLICE」かと思いきや、「群馬県民 PEOPLE」となっています。ネット上で注目を集めているこの車、実は太田自動車大学校(群馬県太田市)の学生たちが作った教材車です。制作の経緯を取材しました。
今年4月、太田自動車大学校に新設された「自動車車体整備学科」。3年間で二級整備士資格と車体整備士資格取得を目指すコースで、現在14人が在籍しています。
その学生たちが制作したのが、ツイッターを中心に話題になっている「群馬県民カー」です。
トヨタのヴィッツをベースに、白と黒のツートンカラー塗装。パトカーのような見た目ですが赤色灯はついておらず、側面の文字は「群馬県民 PEOPLE」となっています。
この車両に対して、ネット上では「絶対に煽られない」「センスがあふれてる」「元は警察車両?」といったコメントが寄せられています。
「この車両は、授業の中で学生が制作した教材車の第1号なんです」。そう話すのは、自動車車体整備学科の担任・武正直樹さんです。
板金塗装を学ぶための教材で、あえてへこませて板金したり、塗装したりといった用途に使われています。
学生が自ら考えることを大切にしているという太田自動車大学校。パトカー風の塗装や「群馬県民 PEOPLE」の文字は、学生たちが決めたそうです。
「本物のパトカーの資料などを見ながら、『県警を県民にしよう』『それじゃPOLICEはPEOPLEに』といった感じで話が進んで、OKを出しました」
本来ならば、再び教材として再塗装する予定たった群馬県民カー。
8月下旬にあった学園祭で展示したところ好評で、ネット上でも話題になったこともあり、そのまま残すことになりました。
車両登録していないこともあり、校内の見回りなどでの使用を検討しているそうです。
話題になったことについて、武正さんはこう話します。
「記念すべき教材車の第1号が話題になり、たいへん驚いています。即戦力の育成を念頭に指導してきましたが、個性も伸びて成長につながったのであればうれしいです。また注目を集められるようがんばります」
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