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連載

#23 城崎広告「会社員のモヤモヤ」

「5分だけ」から長話する人の対応は?時間管理は「仕事の見える化」

目次

 サラリーマンの日々をキャラ化した「城崎広告」のメンバーが日頃感じている疑問を、withnews編集部がフカボリ取材する「会社員のモヤモヤ」。22回目は「時間管理」についてです。
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今回の登場人物

朝日奈彬
営業部所属の28歳。高いコミュニケーション能力とポジティブシンキングが長所。趣味はテニス、スキー、サーフィン、ランニング。

 

倉知蓮
事業推進部所属の26歳。独特のセンスを発揮するビジュアルデザイナー。趣味はネットサーフィンとアイドル。

 

菱乃木賢悟
事業推進部所属の32歳。新たな価値とガジェットを創造し続ける天才肌のメカニック。趣味は工作と家電新製品チェック。

 

菱乃木

ごめんごめん、つい話に夢中になっちゃったよ!

 

倉知

いえ……まあ、お互いさまですから……

 

朝日奈

く、倉知そんなこと言ってるけど、顔色が大変なことになってるぞ……!

 

菱乃木

れんれん、切羽詰まってたんだってね、ほんとごめん! てことで、お詫びのプレッツェルをあげるよ!

 

倉知

……どうも。いただきます。じゃ、仕事に戻るんで……

 

朝日奈

うーん、時間の使い方ってサラリーマンには重大な問題だな。よし、今回はこれを取材してもらおう!

 効率的な時間の使い方はと言えば、ビジネスパーソンの永遠の課題のようですよね。時代の変化に伴ってツールや方法が変わることでいろいろなアイデア方法論が出てきました。
 「今回は5分だけ…」と言って、ついつい話過ぎてしまう人への対応から、方法を切り口として時間管理をどのように考え、どう実施するのがオススメかを、「時間を活用する」ための考え方やスキルを専門とする、時間管理コンサルタントの研修、コンサルタントティングを行っている時間管理の専門家 水口和彦さんに聞きました。

このくらいでは焦らないような時間管理を普段から

 今回の「5分だけ」と話しかけられて、その話が長くなった場合ですが、できればこのくらいのことでは焦らないように、普段からうまく時間管理ができているようになると理想的です。ただし、次の約束が迫っている状況なら、遠慮せずに「予定があるので」と話を切り上げましょう。ダラダラと長い話につきあわされて、先約に遅れるようでは本末転倒です。

 また、あまりに話が長い場合、たとえば10分以上続くようなら、5分以上経ったことを告げて、またあらためて話を聞くようにした方がいいと思います。
相手が部下や後輩の場合は、話をもっと整理してから持ってくるように指導すべきですし、上司や先輩の場合は「すみません、急ぎの仕事があるので…」とやんわり断るなどの方法を考えてみてはいかがでしょうか。もちろん、急ぎの仕事に追われるような状況はできるだけ作らないのが時間管理ですが、こういうときは仕事に追われている振りをしてしまいましょう。

 

菱乃木

今回は芳樹クンから急ぎの仕事がはいってたんだよね! でも、早く言ってくれたらよかったのに。

 

倉知

そうですね……おれからも事情を説明すべきでした。なんだか話の腰を折るのも悪い気がして、言い出しづらくて……

 

菱乃木

ボクは全然気にしないから、今後はどんどんボキボキ腰折っちゃってね!

仕事を3種類に分類

 「時間管理」というのは、自分の時間の使い方(つまり自分の行動)を計画、実行し、結果をふり返る一連の手順だと考えて頂くとわかりやすいと思います。
 
 ただし、現実の仕事ではすべてが計画通りに進むとは限りません。もともと予定していなかった仕事が急に飛び込んでくることもありますよね。
 私はひとまとめに「予定外の仕事」と分類していますが、この「予定外の仕事」に対応できないようでは現実的な時間管理とはいえません。たとえば、スケジュールをびっしり詰め込むとか、常にスケジュール通りに行動しなければいけない…なんてやり方を想定していては、うまくいきません。
 そのためには、仕事を三つに分類して考えるのがおすすめです。
 
 一つ目は時間が指定されている会議や打ち合わせなどの仕事で、いわゆる「アポイントメント」です。
 二つ目は時間が自由なデスクワークなどの「タスク」。これは融通がききますが、その反面、期限ギリギリにあわてたりするなど失敗も多いという特徴があります。
 三つ目が「予定外の仕事」です。電話や問い合わせ、急なトラブルなどへの対応も含まれます。
 
 「予定外の仕事は必ず発生するものだ」という前提で考えるわけです。実際、「予定外の仕事」は些末なものだけでなく重要なものもありますし、それらに対応するのも仕事のうちです。その前提で考えると、計画を立てる際に重要なポイントが二つあります。ひとつはタスクをやろうとするタイミングです。

 取りかかるタイミングが期限ギリギリだと、「予定外の仕事」が多い日には焦りながら仕事をすることになりますし、間に合わなくて長時間残業する原因にもなってしまいます。期限に対して余裕を作っておくのがポイントです。
 
 もう一つのポイントは、自分の仕事量を把握し、柔軟に対応することです。ちなみに予定外の仕事は、一般的には労働時間の2割程度ありますが、もっと多い人もいます。この「予定外の仕事」に対応できるだけの余裕を残しておくことが必要ですし、「予定外の仕事」が多い日や、逆に少ない日には、簡単に計画を修正できるとベストです。

 

倉知

今回は「予定外の仕事」でしたけど……耳が痛い……タスクってついギリギリまで寝かしちゃうところがあります……

 

朝日奈

アポイントメントとタスクと「予定外の仕事」か、たしかにそうやって分類するとすっきりするな! 俺もついついタスクを後回しにして溜めてしまいがちだから、意識してみるよ。

 

倉知

営業部はうちより「予定外の仕事」も多そうですもんね。

タスクに実行日を書く

 そのために、普段から行っておくといい行動は、「タスクを実行日に書く(または入力する)」ことです。タスクを実行するタイミングは本来自由なのですが、あえて書くようにすると、それぞれのタスクをやろうとしているタイミングや、アポイントメント、「予定外の仕事」と合わせたその日の仕事量を判断しやすくなります。
 
 「実行日」と言っているように、決めるのは日付だけで、時間は決めなくても構いません。その方が「予定外の仕事」にも対応しやすいからです。例外的に、特に時間を確保したいタスクに関しては時間帯を決めておくのもいいと思います。これはスケジュール共有している場合などに、他の人に予定を入れられないようにする(作業時間を確保する)ためにも有効な方法です。
 
 タスクの実行日は自由に決めて構いませんが、当日に「予定外の仕事」が発生することも考慮して、期限ギリギリではなく、できる範囲で早めにしておくのがおすすめです。
 また、その日の仕事量も大まかに判断してみてください。その日の空き時間(アポイントメントがない時間)からタスクの所要時間の合計(概算で構いません)を引いて、「予定外の仕事」に対応できる余裕(たとえば1日あたり1時間半)が残っているうちは問題ありません。仕事量が多くなりそうなら、仕事量をコントロールする(断る・期限や内容を交渉する・人に頼む)ことを考えていきましょう。

 

朝日奈

タスクの実行日は期限に対して早めに設定しておくことが大切、うん、さっそくスケジュールに書き込んでみようかな。

 

菱乃木

作業時間帯を書いておくのは大事だよね! 集中して作業する時は邪魔されたくないし。

 

朝日奈

まとまった時間集中できるように予定をやりくりする意識も生まれそうですね。

時間管理の3大メリット

 時間管理をしないことのデメリットで最も分かりやすいのは、期限ギリギリにあわてるとか、長時間残業しないと間に合わないといった状況になってしまう、そんな失敗です。一方、時間管理を行うことのメリットは他にも色々あります。
 
 そもそも、ここでいう「計画」というのは、「自分の仕事を可視化する」ことでもあります。仕事が可視化できると判断が早くなり、迷わず行動できますし、スキマ時間も有効に使いやすくなります。それらの積み重ねで仕事の効率が上がり、残業を減らすこともできます。仕事の効率を高められるのが時間管理を行うメリットのひとつです。
 
 また、自分の仕事を可視化することは、早めに判断し、行動することにもつながります。これは仕事のクオリティーにも影響します。これは逆を考えてみればわかりやすいと思います。
 
 期限ギリギリになっている状況ではミスが多くなります。また、期限ギリギリの状況でいいアイデアが浮かばなかったりすると、時間がかかりますし、気持ちは焦り、仕事のクオリティーは下がります。もし早い段階でアイデア出しを行っていれば、もしアイデアが浮かばなくても焦りません。翌日また考えればいいだけです。結果として所要時間は短く、クオリティーの高いものが出来ることが多いのです。そうやって仕事のクオリティーを安定して高められるのが二つ目のメリットです。
 
 そして、仕事を確実に進められることや、先のことまで可視化できていることによる安心感。細かいことを頭で覚えておかなくてもいいという快適さ。こういった確実さやストレスの少なさが時間管理の三つ目のメリットです。
 
 私自身の経験では、時間管理がうまく回るようになると、労働時間は減るのに仕事は進むようになり、しかも仕事上のストレスは大幅に減りました。単に効率を高めるという以上の効果があります。

 

朝日奈

時間管理にはメリットばっかりだな! 俺もはやくマスターしたいよ!

 

倉知

いやほんと、すごい正論だと思います。追いつめられるとクオリティが犠牲になるから、結局ダメだし食らってやり直しになったりするし……

 

朝日奈

倉知の仕事は重要だし代わりがきかないものも多いからな……でも、タスクを見える化してみたら、ミーティングの設定とか、こっちでも気を使えるようになると思う。

 

倉知

ありがとうございます。おれも今日教えてもらったことは、さっそく意識してみます。

取材を終えて~「城崎広告」より~

 

菱乃木

時間の使い方にもコツってあるんだね! けど、ボクの場合ガチガチに予定組みすぎると、やる気なくなっちゃったりするんだよね~。

 

倉知

その感覚もわかりますけど、予定外の仕事に備えてタスクは早めに着手するようにしないと、自分の首がしまりますから……

 

朝日奈

賢悟さんと倉知の仕事はアイデアだしとか、クリエイティブな要素が多いから、時間管理も難しそうだな。俺の場合はアポイントメントが予定外の飛び込みも含めて多いから、タスクはどんどん前倒してこなしておく必要があるって感じたよ。

 

菱乃木

それにしても、れんれん今回すごく前のめりだね? やる気の炎がメラメラ見えそうだよ!

 

倉知

それは……だって、残業減らしたいですし。できることなら一刻も早く家に帰りたい……ああ、帰りたい……帰るためならがんばりますよ。それなりにですけど。

 

菱乃木

あはっ! 帰宅にかけるれんれんのモチベーションは城崎広告イチだね!

 

朝日奈

はは、それでやる気がでるのも倉知らしくていいと思うよ!

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