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グルメ

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 ファッションや食文化で日本を魅了してきたイタリア。そんなイタリアの大使館員がみた東京の魅力とは?

イタリアよりイタリアらしい? 東京にある「隠れスポット」とは…

松本楼のテラス前=東京都千代田区の日比谷公園=2008年11月23日
松本楼のテラス前=東京都千代田区の日比谷公園=2008年11月23日 出典: 朝日新聞社

 ファッションや食文化で日本を魅了してきたイタリア。大使館で働く人たちにとって東京はどのように映り、どこに魅力を感じているのでしょうか。教えてくれたのはイタリア大使館で働くジャンニコ・レッテルさん(65)。私たちが知っているようで知らない、街の魅力を教えてもらいました。(聞き手 朝日新聞記者・向井宏樹)

イタリア大使館のジャンニコ・レッテルさん
イタリア大使館のジャンニコ・レッテルさん 出典: 朝日新聞社

 すばらしいと思うのは日比谷公園にある松本楼というレストランです。東京には故郷の味を楽しめる神楽坂のレストランや、古き良きイタリアの雰囲気を醸し出している駒場の食料品店もありますが、一番のお気に入りといえばここです。

 1階のテラス席がすてきで、月1回ほど仲間と訪れます。何を食べるのかでお店を決める日本人は多いと思いますが、僕が優先するのはその場の雰囲気。松本楼は料理もおいしくて立地の割にはリーズナブルですが、訪れる理由は料理以外にもあります。

 何よりも緑に囲まれながら食事できる機会は、東京ではかなり貴重です。冗談を言い合いながらワインを傾け、ゆっくりと食事を楽しむ。イタリアでの雰囲気に似ていて、とてもリラックスできます。

日比谷松本楼のテラス席
日比谷松本楼のテラス席 出典: 朝日新聞社

 食事中のおしゃべりと言えば、日本では政治の話はタブーといわれますが、イタリア人はよくします。時に仲間同士で議論が白熱することもあります。僕自身は大使館で政治関連の仕事をしているので、職場を離れたらできれば別の話をしたいのにな、と眺めています。

 40年ほど前に初めて来日したころ、日本人は食事を楽しむというよりも、生きるために食べている、という印象を受けました。イタリア人の感覚とは違うなと思いましたが、その後ずっと暮らす間に東京は世界のグルメ都市となり、イタリア料理店も本当に増えました。

 ただ、イタリアの場合は生産者と消費者の距離がもっと近い。グリーンツーリズムも盛んで、チーズや生ハムを手作りしている人たちがあちこちにいます。「俺がつくったサラミ、うまいから食べて感想聞かせて」なんてやりとりは、東京ではなかなかお目にかかれませんよね。

在日イタリア大使館の庭園。記念日などにはレセプションが開かれる=同大使館提供
在日イタリア大使館の庭園。記念日などにはレセプションが開かれる=同大使館提供

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ジャンニコ・レッテルさんは、イタリア北部のスキオ出身。黒澤明監督の映画に刺激され1975年に来日。84年から大使館勤務。家族は妻と子ども2人。孫は昨年末、1歳になったばかり。65歳。在日イタリア大使館の所在地は東京都港区三田。伊予松山藩・松平家の中屋敷があった場所で、敷地内には日本庭園が広がる。赤穂浪士ゆかりの石碑も残され、この地で切腹した大石主税ら10人の浪士を顕彰することなどが日本語とイタリア語で刻まれている。

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<日比谷松本楼> 千代田区の日比谷公園内にある1903年開業の老舗レストラン。1階とテラス席ではハンバーグステーキ(1350円)や野菜カレー(同)といった洋食、3階でフランス料理が楽しめる。リニューアルのため1階は2月4日~3月2日、テラス席は2月4日~3月6日が休業

イタリア大使館にある赤穂浪士ゆかりの石碑
イタリア大使館にある赤穂浪士ゆかりの石碑 出典: 朝日新聞社
【関連リンク】お出かけ前に「使える」東京情報 知っていそうで知らない…ディープなネタも:朝日新聞デジタル

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