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客席に座って見えたことは… スタバ「現場発」の新味スコーン発売へ
スターバックスの店舗で働くパートナー(従業員)が発案した商品が、24日に発売されます。
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スターバックスの店舗で働くパートナー(従業員)が発案した商品が、24日に発売されます。
スターバックスの店舗で働くパートナー(従業員)が発案した商品が、あす24日に発売されます。代表的フードメニューであるスコーンの新フレーバーです。「客席に座ってユーザーの気持ちになって考えました」と話す発案者2人に話を聞きました。
全国の店舗で、1月24日から3月14日まで発売される「アメリカン スコーン キャラメルトフィー」。考案したのは、福岡県にあるJRJP博多ビル店の森山藍さん(22)と、長谷美波さん(24)=現在はキャナルシティ博多店=です。
スターバックスでは昨年3月、主力商品であるアメリカンスコーンのアイデアを各店舗から募集。全国から263件のエントリーがありました。
キャラメルトフィーの特徴は、その食感。生地にキャラメルソースやキャラメルチャンク(かたまり)が練り込んであり、そのまま食べるとカリカリ、温めるとトッピングが溶けて染み込み、しっとりした食感になります。
本社商品本部の今井道子さん(42)は、選考理由をこう説明します。
「サプライズを狙ったものや、『フード商品の開発をぜひやりたい』という気持ちが前面に出た提案もある中で、この商品はコーヒーとの相性など、ユーザーの視点で企画されているのが伝わってきたんです」
「私と森山さんだけでなく、JRJP博多ビル店のパートナー全員での受賞だと思っています」と話す長谷さん。
募集を知った長谷さんが森山さんに声をかけ、まずは投票箱を2つ作成。「スイーツとして楽しむ用」「食事として楽しむ用」に分けて、他のパートナーからもアイデアを募りました。
集まったのは約30案。ご当地ものとしての「めんたいチーズ」や、トマト・餅などもあったそうですが、その中から5案に絞り込みました。
その際、いつもいるカウンターの中ではなく、客席に座ってアイデアを練ったといいます。
「私たちが商品を提供した後、ユーザーはどのように過ごしているのか? 暑いとか寒いとか、どんなことを考えているのか? どの時間に、どの季節に食べるものなのか? 同じ目線で考えてみようと思ったんです」と長谷さん。
2人を見守り、相談を受けていたストアマネージャーの渡里ひとみさん(34)は、こう振り返ります。
「最初は『私、ぜんぜん思いつきません』と相談に来るパートナーもいましたが、どんどんみんな巻き込まれて、盛り上がっていきました」
最終的には、お店の全パートナーによる投票を経て、キャラメルトフィーとパンプキンクリームスコーンの2案を提出することに。
「どちらも自信はありましたが、本命はキャラメルトフィーでした。でも、結果発表前にパンプキンのスコーンが商品化されてビックリしたんです」と森山さん。
実は今回の募集とは別に、本社側でパンプキンのスコーンの商品化が進んでいたのです。
「商品開発は1年ほど前からスタートしていました。偶然アイデアが重なったんです」と商品本部の今井さん。
森山さんたちは「パンプキンのスコーンも商品化されてるし、連絡もないし、ダメだったんだろうな」と考えていましたが、昨年12月に受賞の知らせが届きました。
受賞が決まると、同じ博多地区のパートナーから森山さんに「仕事が終わる時間にお邪魔していいですか」と連絡があったそうです。
「受賞までの経緯を聞かせて欲しいとのことでした。同じ博多地区のパートナーとして喜んでくれて、博多全体に広げていこうという気持ちがうれしかったです」と森山さん。
JRJP博多ビル店では、自分たちの提案が商品化されたことを伝えるため、常連客や関係者を招いたパーティーも企画しているそうです。
今回の企画を通じて、本社で商品開発にあたっている今井さんも「発見」があったといいます。
「本社にいると、売り上げは見込めるのか? インスタ映えなど見栄えはどうか? コストは? といったことを考えながら商品開発をしがちです。単体として完成度の高いフードを開発しても、実際にスペシャリストがコーヒーとのペアリングをしたら『合うコーヒーがない』と言われたこともあります。今回のキャラメルトフィーは、コーヒーとの相性をとことん追求していました。ユーザーの視点を大事にしながら提案してくれたことが、本当にうれしかったです」
ストアマネージャーの渡里さんは、こう話します。
「まだ提供は始まっていませんが、食べるみなさんの笑顔が思い浮かびます。ドリンクと違って、フードについてコミュニケーションする機会は少ないのですが、今回は完成までの過程も含めて届けられます。すごく幸せだなって」
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