では、スピーチをはじめます。
あなたのしゃべり方を簡単に大人っぽくする方法を教えます。
小学校の4年生あたりからでしょうか。
文章のうまい子と下手な子にきれいに分かれていきます。
語彙の多い少ないとか、文章のセンスのありなしではありません。
文末を見れば、うまい下手が簡単にわかるのです。
下手な子は、「楽しかった」「うれしかった」「おいしかった」「悲しかった」で文章が終わっています。
なぜ、楽しかったのか、どう楽しかったのか、これまでの楽しさとはどこが違うのか。そういう分析ができていません。うまい子は、この部分がたくみです。
「何度もガッツポーズがでた」
「一人でハイタッチしてた」
「足元がふわっと浮いた」
「背骨がかっと熱くなった」
うれしかったときの体や気持ちの変化をしっかり観察しているんですね。
言葉のゴールにあたる部分が雑のまま大人になると、すべてが「やばいっす」で終わるようになってしまう。
人に気持ちを伝えようという意思が全く感じられません。
小学生の作文から脱却するには、お決まりの感想を脳みそから排除すること。
まずは何かを食べたとき、「おいしい!」というのを自ら禁止してみましょう。
「歯ごたえがいい」
「すっと溶けるみたい」
「じわぁ~と味が広がった」
「だんだん辛さが増してきた」
自分が感じたことを口に出してみる。
有能な「食レポ」になったつもりで語ってみます。
苦しくても続けていれば、少しずつ自分の感覚を言葉にできるようになってきます。
苦しんだ分、おいしさをうまく表現する人を察知することができます。
小さなことに思えるけれど、「楽しい」「おいしい」といった気持ちを分析し、自分なりの言葉で言い換える努力をするだけで、「どうしたら相手に伝わるだろう」と考える力が強くなります。
あっという間にあなたは、面白い感覚の持ち主だと言われるようになるはずです。
雑に終わらせている自分の感想を分析する。それを言葉にする努力を重ねる。
今日の言葉のちょい知恵をお試しあれ。