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衆院選の構図をおさらい 争う「3勢力」って? 憲法のスタンスは?
衆院が解散され10月10日に総選挙が公示されます。今回の総選挙は東京都の小池知事が、立ち上げた新党に最大野党の議員の多くが合流するなど、前回総選挙と大きく構図が異なります。総選挙の投開票医は10月22日です。新しい衆院議員たちの顔ぶれが決まります。
衆院議員がいなくなった国会議事堂の中は、ガランとしています。参院議員の多くも、仲間の候補者の応援のため、全国を駆け回っているからです。
衆院の任期までまだ1年以上ありましたが、安倍首相は解散に踏み切りました。解散を決める権限は首相だけが持っているもので、「伝家の宝刀」とも言われます。選挙で選ばれた475人(今回の衆院選から定数減で465人)もの衆院議員を一気にクビにできるのです。
先の国会で「森友学園」や「加計学園」をめぐる問題で追及された安倍首相。臨時国会の冒頭で解散に踏み切ることで、野党は「疑惑隠しだ」と批判を強めています。そもそも総選挙には、公的な費用がかかります。2014年の総選挙では616億円かかりました。有権者は1人あたり約600円を負担した計算です。
小池百合子・東京都知事が率いる新党「希望の党」は10月3日、民進党からの合流組を含む計192人の第1次公認を発表しました。
希望の党から排除された枝野幸男元官房長官らでつくる新党「立憲民主党」も同じ日、新党設立を届け出ました。
これによって「自民・公明」「希望の党・日本維新の会」「立憲民主・共産・社民」の3極が争う構図が固まりました。
自民は首相の方針に沿い、憲法に自衛隊を明記することを含む具体的な項目を公約に初めて掲げ、希望の党と選挙協力をする維新も公約に9条改正を明記しています。
立憲民主党の枝野氏は憲法論議を進めるとしながらも、首相が提案した自衛隊の明記には「違憲部分を含む安保法制を前提にしたもので許されない」と主張しています。
共産と社民も憲法改正反対と安保法制廃止で一致しています。