Twitterで9万リツイート
母から頼まれたので宣伝です
— ボンバー@埼玉のレディース狩り (@bomberuneune) 2017年7月23日
神奈川の有鹿神社の人が、パンダのかぶり物をしています。たまに外して深呼吸しているけど、暑さで顔が真っ赤になっています。神奈川で一番古い神社なのに、あまり知られていないから頑張っているみたいなのです。知名度だけでもあげてあげたいので、拡散をお願いします。 pic.twitter.com/jYyiiyo1bY
まるで友人の実家のよう

この有鹿神社、私が持つイメージとは異なる「新感覚神社」でした。まず小島さんとの出会いです。
野口
小島さん
小島さん

野口
かき氷は最近のお祭りで出していたそうで、この日神社に訪れた人に振る舞っていました。
まだ名刺もお渡ししてないのに恐縮です…と言って社務所の受付を見渡すとパンダ、鹿、シロクマ…明らかに私のイメージの「神社」と異なるベクトルの世界観が広がっています……!


そんな中、2人でかき氷をシャコシャコつっつきながらインタビューが始まりました。
有鹿神社とは?
有鹿神社の由緒書きによると、発祥は現在の相模原市の勝坂、相模国(神奈川県の一部)では最も古い神社といわれています。
名前の「あるか」は、古い言葉で「水」を表すそう。「有鹿」という漢字が当てられていますが、「鹿」に由縁がある訳ではないとのことです。

どうしてパンダなの?
「最初のパンダはこの子ですね」と言って、着物の袖から取り出したのはパンダのパペット。

小島さん
テレビ局の担当者
と言ったそうです。
小島さん
ただそこで終わらないのが小島さん、期待に応えようとパンダのかぶりものを通販で買い、話題の「パンダヘッド」を完成させたそうです。
こちらも100円ショップなどで材料を買い、顔の形をしもぶくれにしたり、口の形を変えたり、笑っているような目にし、3~4日かけてカスタムしたといいます。
小島さん

小島さん
小島さん
小島さん

小島さん
小島さん
小島さん

小島さん
「神社を守りたい」切なる願い
野口
小島さん
神職の資格が取れる20歳になったときに取得し、以降、親の手伝いをしてきたそうです。

小島さんの父も、大学教授の本業の傍ら、全部で3つの神社を兼務しています。
「宮司がいくつも神社を兼務していたり、『氏子』と呼ばれる、その地域で神社のお世話をする方が高齢だったりすると、なかなか境内の掃除など行き届かない場合もある」と話します。
小島さん
地元の方々や参拝者による支えがあって、神社が成り立っていると話す小島さん。
「もしも余裕があればゴミを拾ったり、雑草を抜いたり、神社を守るお手伝いをしてほしいです」
こういった呼びかけは小島さんのTwitterアカウントでも発信されています。
そして、どんな小さな神社や寂れた祠にも、祀られてきた神様と守り続けてきた地域の方々や宗教者がいます〜🔉
— 有鹿神社 @栃尾あげ党 v (@arukajinja) 2017年7月24日
お参りをされて、神社がきたねえな、廃れてさいるなと思われたら、雑草の1本引っこ抜いて、ゴミの1個持ち帰っていただいたら、次にお参りされる方はちょっと元気になります〜🔉
周りが見えないと神社じゃない
御朱印をもらうために訪れた女性(43)には、「待ってる間どうぞ」とお菓子をすすめます。

照れてすぐに立ち去ろうとする男性を追いかけて、お礼の粗品を渡します。「パンダを集めている訳ではないんですが」と少し困り顔ですが、「こうやって知ってもらえるのはありがたい」と話します。

小島さんは月に1回程度、神社でそうめん流しやカルタ大会などイベントを催しているそうで、この親子もたまに参加しているとのことでした。
小島さんは「平日にやっているので1人も来ないこともありますが」と言いますが、これまでの催し物を思い出して語る姿はとても楽しそう。


小島さんは「周りが見えないと神社じゃない」といいます。
「地域の人にとって、とっつきやすい場所でありたい。神社は神様に元気をもらって、元気を返すところ。身近に感じてもらえるように、これからも発信していきたい」と話しています。
振り返ると社務所の受付のぬいぐるみや、かき氷のおもてなし、また小島さんの人柄に、すっかり私は打ち解けてしまっていました。
パンダのかぶりものは確かにインパクトは抜群ですが、これだけではなく有鹿神社は生活の中にそっと寄り添い、人々の幸せを願う、そんな場所だと感じました。