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「空飛ぶ円盤」発見から70年、いるの?いないの? 大統領も「見た」

1975年12月に大流行した「フリスビー」。「円盤ゲーム」とも呼ばれ、UFO(未確認飛行物体)ブームに乗って人気が上昇した
1975年12月に大流行した「フリスビー」。「円盤ゲーム」とも呼ばれ、UFO(未確認飛行物体)ブームに乗って人気が上昇した

目次

 6月24日は「空飛ぶ円盤の日」です。1947年の今日、アメリカのワシントン州レイニア山の近くで、音速を超えて飛ぶ「9個の謎の飛行物体を見た」という証言がありました。それから70年。アメリカ大統領選でも話題になるなど、UFOの存在は今も人々の関心をひきつけています。

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大統領もUFO信じる

 世界中に影響を与えるアメリカの大統領選挙。そこで「地球外生命体」がテーマにあがり話題になりました。

 トランプ大統領と接戦を繰り広げたヒラリー氏が「地球外生命体」に関する政府情報の公開を約束したのです。

 実は国のトップの人が真剣にUFOの存在を信じていることは実際にあります。カーター大統領が知事時代、「UFOを見た」という報告をUFO団体に投稿しているそうです。

 そんな中、47年、米空軍はUFO調査に乗り出します。のちに「プロジェクト・ブルーブック」と言われるものです。23年間に及び、1万2618件にのぼる目撃情報などが分析されました。

 その結果、UFOの94%が、飛行機や星や流星などの見間違いに過ぎなかったことが判明し、69年にUFOに関する全プロジェクトを閉鎖しました。

カリフォルニア州で演説するヒラリー・クリントン=2016年6月6日、ランハム裕子撮影
カリフォルニア州で演説するヒラリー・クリントン=2016年6月6日、ランハム裕子撮影
次期大統領が取り組む課題は経済にテロ対策、そしてエイリアン? 民主党のヒラリー・クリントン氏が地球外生命体に関する政府情報の公開を約束し、UFO好きな有権者の心をつかんでいます。
2016年6月22日:朝日新聞デジタルから 『ニューヨーク・タイムズ 世界の話題』 :朝日新聞紙面から
「UFOを見た」と公言しているアメリカ大統領は何人かいますよ。例えば、カーター大統領はジョージア州知事時代にUFOを目撃してしまって、その報告書をUFO団体に投稿したりしてます。
「アメリカがUFOを調査」は本当だった! 教えて!超常現象記者! - withnews(ウィズニュース)
「プロジェクト・ブルーブック」といいます。
1万2千件にものぼるUFOの目撃情報を調べていました。ただ、これは宇宙人を見つけたいからやっていたんじゃなくて、国土防衛上、仕方なかったんです。
「アメリカがUFOを調査」は本当だった! 教えて!超常現象記者! - withnews(ウィズニュース)
その結果、UFOの94%が、飛行機や星や流星などの見間違いに過ぎなかったことが判明しました。米軍は、軍事的脅威はないと判断し、69年にUFOに関する全プロジェクトを閉鎖しました。
2010年6月5日:(今さら聞けない+)空飛ぶ円盤 江戸にもあった謎のUFO?:朝日新聞紙面から

「エリア51」はあります

 「エリア51」とは、米国ネバダ州の砂漠にある軍事施設のことで、「世界で最も有名な秘密基地」と言われています。映画「インデペンデンス・デイ」の中で、宇宙人を収容する施設として登場しました。

 そんな「エリア51」ですが、米政府は存在すら認めてきませんでした。それが、米中央情報局(CIA)の機密文書の中で、存在が触れられたのです。

 残念ながら、「宇宙人を収容していた」という記述はありませんでしたが、冷戦期に旧ソ連などを極秘裏に監視するための、米軍のU2偵察機の実験場だったと説明しています。

 U2は当時、どの航空機よりも高い高度1万8千メートル以上で飛んだため、地元住民はUFOだと考えたようです。今でも、施設への接近、写真撮影は禁止されており、違反したら発砲も辞さないという徹底ぶり。 

アメリカ空軍のU2偵察機=ロイター
アメリカ空軍のU2偵察機=ロイター
米国ネバダ州の砂漠にある軍事施設のことだね。「世界で最も有名な秘密基地」といわれる。ネバダ核実験場に隣接してグーグルマップにのっているけど、米政府は存在すら認めてこなかった。それが、民間研究機関が情報公開請求したところ、6月に開示された米中央情報局(CIA)の機密文書の中で、存在が触れられていたんだ。
2013年9月27日:(ニュースがわからん!)アメリカのエリア51、やっぱり存在したね:朝日新聞紙面から
文書は、冷戦期の54~74年に旧ソ連などを極秘裏に監視するための、米軍のU2偵察機の実験場だったと説明している。U2は当時、どの航空機よりも高い高度1万8千メートル以上で飛んだため、高高度を飛ぶU2を見た地元住民から「UFO目撃談」が相次いだそうだ。宇宙人を収容していたかどうかは、書いていない。
2013年9月27日:(ニュースがわからん!)アメリカのエリア51、やっぱり存在したね:朝日新聞紙面から

「50年間は封印すべきだ」

 UFOの存在を信じていたのは、アメリカだけではありません。実はあのチャーチルも存在を信じていました。

 「民衆がパニックを起こし、宗教心の破壊にもつながりかねない。機密として50年間は封印すべきだ」

 当時、チャーチル英首相は、連合国軍のアイゼンハワー最高司令官とこの事件について密談し、こんな指示を出したと言われています。2010年に公開された機密文書によって明らかになりました。文書によると、第2次世界大戦中、英国沿岸を飛行していた英軍の偵察機が、UFOに追尾された、とのことです。

 英国防省にも、50年以上続いた、UFO調査部門がかつてありました。しかし、2009年、財政難を理由に閉鎖されています。

チャーチルの銅像、UFOの存在を信じていたとされる=ロイター
チャーチルの銅像、UFOの存在を信じていたとされる=ロイター
当時、チャーチル英首相は、連合国軍のアイゼンハワー最高司令官とこの事件について密談し、こんな指示を出した。「民衆がパニックを起こし、宗教心の破壊にもつながりかねない。機密として50年間は封印すべきだ」
2010年8月27日:名相チャーチルも恐れた? 50年伏せられたUFO情報 ワイド・百鬼夜行:週刊朝日から
英国防省は4日、50年以上の歴史があるUFO(未確認飛行物体)の調査部門を1日に閉鎖したと明らかにした。財政難が理由で、同省は「いかなるUFOの情報も、英国にとって可能性のある脅威ではなかった」としている。
2009年12月5日:UFO調査、英がリストラ 部門閉鎖、年650万円削減:朝日新聞紙面から

石破茂氏「ありうる」

 実は江戸時代の日本にも、空飛ぶ円盤としかみえないような不思議な絵が残されています。この絵は「うつろ舟の蛮女」という名で、江戸時代に書かれた「兎園(とえん)小説」に登場します。

 「常陸国(現在の茨城県)の沖合に、長さは5・5メートルほどのお香の入れ物のような形をした舟が現れ、中には箱をしっかり抱えた異様な服装の女性が乗っていた。船内には外国の文字のようなものも書かれていた」とあるそうです。

 この奇妙な絵は、柳田国男がその正体を、ひょうたんではないかとする論文を書いたり、作家の渋澤龍彦がうつろ舟を主題にした小説を書いたりもしています。

 現代日本の国会でもUFO論争が盛り上がったことがあります。

 2007年に民主党の山根隆治参院議員がUFOの認識を問う質問主意書を提出。政府は、「UFOの存在を確認していない」とする答弁書を出しました。

 その一方で、当時の町村信孝官房長官は「絶対にいる」と力説。当時の石破茂防衛相も「ありうる」と、自衛隊の出動の可否を個人的に検討する意向を示したこともあります。

※初出時、本文で「1976年」としておりましたが「1947年」の誤りです。訂正いたします。

石破茂氏
石破茂氏
実は江戸時代の日本にも、空飛ぶ円盤としかみえないような不思議な絵が残されています。それが左上の絵です。この絵は文政8(1825)年に書かれた「兎園(とえん)小説」という随筆のなかに「うつろ舟の蛮女」という名で出てきます。「享和3(1803)年、常陸(ひたち)国(茨城県)のはらやどりという浜の沖合に、長さは5.5メートルほどのお香の入れ物のような形をした舟が現れ、中には箱をしっかり抱えた異様な服装の女性が乗っていた。船内には外国の文字のようなものも書かれていた」とあります。
2010年6月5日:(今さら聞けない+)空飛ぶ円盤 江戸にもあった謎のUFO?:朝日新聞紙面から
この奇妙な絵は、民俗学の分野ではそれなりに知られ、柳田国男がその正体を、ひょうたんではないかとする論文を書いたり、作家の渋澤龍彦がうつろ舟を主題にした小説を書いたりもしています。
2010年6月5日:(今さら聞けない+)空飛ぶ円盤 江戸にもあった謎のUFO?:朝日新聞紙面から
日本の国会でもUFO論争が盛り上がったことがある。2007年に民主党の山根隆治参院議員がUFOの認識を問う質問主意書を提出。政府は、「UFOの存在を確認していない」とする答弁書を出したが、当時の町村信孝官房長官は「絶対にいる」と力説。石破茂防衛相も「ありうる」と、自衛隊の出動の可否を個人的に検討する意向を示した。
2007年12月21日:「UFO来ても自衛隊出せない」 石破防衛相、現行法巡り持論 省庁幹部はあきれ顔:朝日新聞紙面から

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