MENU CLOSE

エンタメ

三浦大知、活動休止支えた「ある言葉」 憧れの主題歌でオリコン1位

活動休止期間も「不安はなかった」と語る三浦大知さん=川田洋司撮影
活動休止期間も「不安はなかった」と語る三浦大知さん=川田洋司撮影

目次

 小学生でデビュー、29歳にして芸歴20年というキャリアの三浦大知さん。ダンスと歌唱力の高さから「和製マイケル・ジャクソン」と呼ばれ注目を集めました。しかし、2000年に変声期となり活動を休止します。変化の激しいエンターテインメントの世界、不安や焦りはなかったのでしょうか? 5年間の充電期間を支えたのは、社長から贈られた「ある言葉」でした。

【PR】手話ってすごい!小学生のころの原体験から大学生で手話通訳士に合格

デビューから3年、活動休止

 三浦大知さんは、1997年、小中学生7人で結成した「Folder」のメインボーカルとしてデビューしました。9歳の時でした。

 キレのあるダンスと歌唱力のレベルの高さから、「和製マイケル・ジャクソン」という名で注目されます。

 しかし、2000年、三浦さんは活動を休止します。変声期に入ったため、無理に歌うとのどを痛める可能性があったからです。

パフォーマンスのレベルの高さから「和製マイケル・ジャクソン」と呼ばれる三浦さん=川田洋司撮影
パフォーマンスのレベルの高さから「和製マイケル・ジャクソン」と呼ばれる三浦さん=川田洋司撮影

不安消した「ある言葉」

 デビューから間もない時期の休止、不安や焦りはなかったのでしょうか?

 三浦さんは「不安は一切ありませんでした」と語ります。

 「それまで学校の行事などに参加できないことが多かったので。学園祭も、がんばって準備したのに、当日は休み、みたいな。それが修学旅行もみんなで行けて。普通に学校生活が送れるんだっていう、うれしさの方がありました」

 前向きな気持ちで充電期間を過ごせたのには理由がありました。それは、休止前に事務所の社長から言われた「ある言葉」があったからです。

9歳でデビュー、変声期になり活動を休止した=川田洋司撮影
9歳でデビュー、変声期になり活動を休止した=川田洋司撮影

「これから歌うために休むんだ」

 「社長から『これから歌うために休むんだ』って言われたんです。学校生活は楽しかったけど、キーがでなくなったり、歌えなくなったりするのは『やだなって』思っていました。だから、社長のこの言葉は大きかったですね」

 9歳でデビューした三浦さんは「子どものころから、ずっと音楽をやっているんだろうな、っていう気持ちがあった」と語ります。

 「もし将来、違うところに行ったとしても、音楽と一緒に生きていくだろうなって」

「音楽と一緒に生きていく」。そんな確信があったという三浦さん=川田洋司撮影
「音楽と一緒に生きていく」。そんな確信があったという三浦さん=川田洋司撮影

音楽の道、きっかけとなったライダー

 そんな三浦さんと、音楽の接点になったのが仮面ライダーでした。

 ただ、三浦さんの少年時代は昭和ライダーと平成ライダーのはざまの時期。「僕、世代でいうとロストジェネレーションなんです」。シリーズの新作がなかった時代でしたが、たまたま家にあった昭和ライダーの主題歌大全集が、音楽の道に歩むきっかけになりました。

 「あんまり、覚えていないんですけど……僕、V3が好きだったんです。大全集を見て、踊っていたみたいで。それが幼稚園の時です」

 ダンスに熱中する姿を見た親が、ダンススクールに三浦さんを入れてくれます。

 めきめきと頭角を現した三浦さんは、9歳で「Folder」のメンバーとしてデビューします。

憧れの主題歌でオリコン1位に

 三浦さんは、今年1月にシングル「EXCITE」で初のオリコン週間ランキング1位になりました。「EXCITE」は、三浦さんが音楽の原点ともいえる仮面ライダーの最新作「仮面ライダーエグゼイド」の主題歌です。

 主題歌の話をもらった時を振り返り「すごく運命的で、とにかくうれしかった」と言う三浦さん。

 仮面ライダーの制作陣からは「ライダーのことは考えず、思い切って作ってほしい」と言われたそうです。

 「僕たちが思っている子どもらしさって、今の子どもたちのとはずれていると思うんです。わかりやすいと思って提示したものが、はたして子どもらしさにつながっているか。僕は違うような気がして」

 心がけたのは、仮面ライダーだからといって、大人が描く子どものイメージを作らないことでした。

 「子ども向けとか気にせず作って、それが格好いいものであれば、振りがわからなくても、歌ったり踊ったりしてくれるんだって。そんな確信があったんです」

憧れだった仮面ライダーの主題歌でオリコン1位に=川田洋司撮影
憧れだった仮面ライダーの主題歌でオリコン1位に=川田洋司撮影

「和製マイケルジャクソン」

 三浦さんのライブでは、女性ファンに交じり、時折、野太い声の「だいちー」というコールも。年齢や性別を問わず、幅広い層の支持を集めています。

 「エンターテインメントは誰でも楽しめることが大事」と語る三浦さん。パフォーマーとしての多大な影響を受けたのが、2009年に死去したマイケル・ジャクソンです。

 「マイケル・ジャクソン以外にマイケル・ジャクソンはいない。唯一無二、ジャンルとか色んなものを超越した存在」

 三浦さんは、小学生のデビュー時の天才的なパフォーマンスから「和製マイケル・ジャクソン」と呼ばれてきました。

 「マイケル・ジャクソンは、とにかく楽しんでもらいたいという気持ちがすごく強い人。観客に委ねている。ライブに来た人が楽しめるように。バンドメンバーのアイデアも柔軟に取り入れていたと聞いていますし、その柔軟さが、マイケルの品だったり、みんなを思いやる愛だったりにつながっているんだと思います」

女性から男性まで、ファンの層が広い三浦さん=川田洋司撮影
女性から男性まで、ファンの層が広い三浦さん=川田洋司撮影

 20年というキャリアで見つけたのは「とにかく続けることの大切さ」。

 「変声期の充電期間も、音楽に関わっていくという気持ちは変わりませんでした」と振り返ります。

 「『和製マイケルジャクソン』。そう呼ばれるのは、光栄なことだなって思います。でも、『和製マイケルジャクソン』って呼ばれなくなった時が、マイケルに近づけた時なんだと思います」

三浦大知さんの最新アルバム『HIT』
三浦大知さんの最新アルバム『HIT』 出典:三浦大知の商品一覧|mu-moショップ
三浦大知(みうら・だいち)1987年生まれ、沖縄県出身。「Folder」のメインボーカルとして1997年にデビュー。活動休止をへて2005年3月にソロデビュー。2017年1月、「EXCITE」でオリコン週間シングルチャート1位を獲得。

関連記事

PICKUP PR

PR記事

新着記事

CLOSE

Q 取材リクエストする

取材にご協力頂ける場合はメールアドレスをご記入ください
編集部からご連絡させていただくことがございます