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連載

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#6 夜廻り猫

心が凍える「死ねばいいのに」 「涙を誘う猫マンガ」が描くいじめ

目次

 「あいつ 学校来なきゃいいのに」。「www」。SNS上で心ない言葉を投げつけられ、それを誰にも言えず、泣き疲れてしまったら……。「ハガネの女」「エデンの東北」などで知られ、ツイッターでも作品を発表している漫画家の深谷かほるさんが、SNSでいじめられた子を描きました。

スマホで投げつけられた言葉

 心で泣いている人の涙の匂いをかぎつけた、猫の遠藤平蔵。
 今夜は、泣きながら眠ってしまった男の子の元を訪ねました。

 男の子のスマホをのぞくと、
 「来なきゃいいのに」「ずっと来なきゃいいのに」
 「死ねばいいのに」
 同級生からのそんな言葉が並んでいました。

 せめて風邪をひかないようにと布団をかけようとしますが、重くてかけられません。
 布団のかわりにおぶさって、男の子をあっためようとします。

 「本当は心が凍えておろう 粉々だろう 心が温められたらいいのに……」

 いじめられた子の心中を思いながら、遠藤はただただ寄り添いました。

見えづらいSNS上のいじめ

 LINEといったSNS上では、保護者や先生から見えづらいいじめが問題となっています。

 作者の深谷かほるさんは、友人や仲間と切磋琢磨したり、
 心を開いて誰かと関わったりすることは大切だけれど、
 「誰かをいじめ、痛めつけて、楽しむ人もいます。
 もしいじめられたら、自分がいじめられても仕方のない存在だと思わないで」と呼びかけます。

 「『誰でも大切にされるべき存在なんだ』という大前提でいなければいけないと思います」と話しています。

【マンガ「夜廻り猫」】
 猫の遠藤平蔵が、心で泣いている人や動物たちの匂いをキャッチし、話を聞くマンガ「夜廻(まわ)り猫」。
 泣いているひとたちは、病気を抱えていたり、離婚したばかりだったり、新しい家族にどう溶け込んでいいか分からなかったり、幸せを分けてあげられないと悩んでいたり…。
 そんな悩みに、遠藤たちはそっと寄り添います。
 遠藤とともに夜廻りするのは、片目の子猫「重郎」。姑獲鳥(こかくちょう)に襲われ、けがをしていたところを遠藤たちが助けました。
 ツイッター上では、「遠藤、自分のところにも来てほしい」といった声が寄せられ、人気が広がっています。

     ◇

深谷かほる(ふかや・かほる) 漫画家。1962年、福島生まれ。代表作に「ハガネの女」「エデンの東北」など。2015年10月から、ツイッター(@fukaya91)で漫画「夜廻り猫」を発表し始め、昨年6月に単行本を発売。自身も愛猫家で、黒猫のマリとともに暮らす。

夜廻り猫 1 今宵もどこかで涙の匂い
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