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コラム

制服価格、なぜこんなに違うの? 〝30秒で泣ける漫画〟の作者が描く

漫画家・吉谷光平さんが、制服価格の違いについて描きました。

漫画「制服」の一場面
漫画「制服」の一場面 出典: 作・吉谷光平

 公立中学校の制服の価格、なんでこんなに違うの? ツイッターに投稿した漫画「男ってやつは」が〝30秒で泣ける〟と話題になった漫画家・吉谷光平さんが描きました。

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漫画「制服」
漫画「制服」 出典: 作・吉谷光平
 朝日新聞がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などを通じて入手した、公立中学校111校の制服の購入価格を調べたところ、3万円台から7万円台まで、同じ公立中でも最大2倍を超す価格差があることが分かりました。
漫画「制服」の一場面
漫画「制服」の一場面
 ツイッターやフェイスブックで保護者らに情報提供を呼びかけ、学校説明会の資料や注文票など価格が分かる画像を送ってもらったほか、店や学校のホームページで公開されている制服価格を記者が調べ、計29都道府県から情報を集めました。購入枚数など条件をそろえた上で、税込み価格で比べています。
漫画「制服」の一場面
漫画「制服」の一場面
 保護者からの情報提供で最も高かったのは、仙台市の学校の女子ブレザー服で7万7360円(冬服と夏服、シャツ4着の合計)でした。男子は神奈川県横須賀市の学校のブレザー服で6万7403円(同)。価格上位20%のうち女子ブレザー服が9割を占めました。女子の最安値は、長野県諏訪郡の中学校のブレザー服で3万6200円。男子の最安値は兵庫県西宮市の中学校の詰め襟服で指定品のセーターを入れても3万890円。価格下位20%はほとんどが詰め襟服でした。
漫画「制服」の一場面
漫画「制服」の一場面
 制服の価格差が大きい背景には、学校ごとにデザインが決められ、限られたメーカーや小売店が扱っていることがあります。また、制服の多様化も一因です。80年代まで、多くの学校の制服は詰め襟とセーラー服で、デザインがあまり違わないため、中小製造業者も参入できました。それが90年代から、学校の特色を打ち出そうとブレザー服を採用する公立校が増え、デザインは学校ごとに違うなど、「多品種少量生産」が進んだことも、価格の高止まりにつながったようです。
漫画「制服」の一場面
漫画「制服」の一場面

 【よしたに・こうへい】 26歳の漫画家。サラリーマン生活や漫画家アシスタントなどを経て、月刊スピリッツの「サカナマン」でデビュー。現在は月刊ヤングマガジンで「ナナメにナナミちゃん」を連載中。ツイッターで公開した2ページ5コマの漫画「男ってやつは」が〝30秒で泣ける〟と話題に。

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