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復活!熊本のソウルフード「アベックラーメン」 被災設備を復旧

ファン待望の再開です。

6月13日に出荷を再開した「アベックラーメン」
6月13日に出荷を再開した「アベックラーメン」

目次

 熊本でポピュラーな袋入り即席中華麺で、一風変わった名前の商品がある。五木食品(熊本市南区)がつくる「アベックラーメン」だ。熊本地震発生で工場が被災し、生産がストップしていたが、生産設備を復旧し、6月13日に出荷を再開した。ツイッター上でも再開決定を知り喜ぶ声があがっている。

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地震から2カ月で再開、ツイッターでも喜び

 五木食品によると、アベックラーメンは地震発生を受け、4月15日から生産を停止。地元だけでなく、熊本出身者を中心にネット通販などでも懐かしの味を求める人が多く、各地から応援の声が届いたという。熊本県出身の男性(69)は「アベックはおいしかですよ。麺とスープだけで何も入れんでもうまかですもん。なかと寂しいけん、よかったですね」と再開を喜んだ。

 熊本のソウルフードとも言われるアベックラーメンは、なぜこんなにも愛されているのか。五木食品の原田真宏さん(42)に話を聞いた。

熊本市にある五木食品本社
熊本市にある五木食品本社 出典: 五木食品

2人前だから「アベック」、チャンポンにも

 ――ツイッターでは「名前からして気になる」などの反応が。なぜ「アベック」という名前に?

 「1960年の発売に当たって名前を考えていた当時、世間では『アベック』という言葉が流行していたそうで、ちょうど袋に2人前が入っていることから『アベック』と名付けたと聞いています」

 ――特徴は?

 「発売から変わらぬ秘伝の塩味のスープに、独特の丸みのある麺が特徴です。どこか懐かしい味がしますよ。2人前が入っているのも当時のままです。とんこつ味などもあります」

 「裏面に調理方法も書いてありますが、ラーメンだけでなく、チャンポンや焼きそば、冷やしラーメンなども作れます。ただ、美味しいかはわかりません(笑)。普通にラーメンにするのが一番美味しいと思います(笑)」

チャンポンや冷やしラーメンの作り方も掲載
チャンポンや冷やしラーメンの作り方も掲載

被災後、各地から応援の声

 ――出荷再開が決まったことを受けてツイッターでは「子どもの頃から愛してやまない」「おおおお!」など喜びの声が。県民を中心に愛されていますね。

 「店頭販売は主に九州ですが、ネット通販でも買えるので、県出身者を中心に買ってくれているようです。被災後、たくさんの応援メールや電話が届きました。『大ファンです』とか、『頑張ってください』とか。熊本出身で今は関東に住む女性は、親御さんが送ってくれたものを食べていたようで、連絡をくれました」

 「私自身、小学校から帰って家でお昼にアベックラーメンを食べるのが大好きで、就職する時に五木食品のことを知って、『あのアベックラーメンのメーカーか!』と感慨を覚えたのが入社の一つのきっかけです」

とんこつ味も販売
とんこつ味も販売 出典: 五木食品

被災設備を復旧、完全再開目指す

 ――被災から約2カ月で出荷再開になりました。

 「設備が被害を受けて生産が止まっていましたが、なんとかアベックラーメンなど一部製品の出荷にこぎつけました。ファンでいてくれているみなさんに1日でも早く届け、早く食べてもらいたい。熊本の食を通して熊本を元気にできたらいいなと思っています。とはいえ、生産再開したのは一部の商品。再開を目指して頑張っていきたいです」

カップ麺でも販売されているアベックラーメン
カップ麺でも販売されているアベックラーメン 出典: 五木食品

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