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熊本地震、市販の書籍、無料公開の輪 『災害支援手帖』『東京防災』

木楽舎が無料で公開した荻上チキさんの『災害支援手帖』(左)。3月に出版した新刊の無料公開を決断。『東京防災』(右)は、電子書籍版も無料で公開中
木楽舎が無料で公開した荻上チキさんの『災害支援手帖』(左)。3月に出版した新刊の無料公開を決断。『東京防災』(右)は、電子書籍版も無料で公開中

目次

 被害が広がる熊本地震。ネット上では、災害関連で市販されている書籍などが相次ぎ、無料公開されています。被災者や、被災地での支援を考えている人に向けた新たな助け合いの輪が広がっています。

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3月に出たばかりの新刊、無料で提供

 雑誌『ソトコト』を手がける木楽舎は4月15日、荻上チキさんの『災害支援手帖』(税込1296円)を無料公開しました。『災害支援手帖』は、荻上さんがNPOやボランティアの人たちから聞いた事例を紹介。ポップなイラストをたくさん使って、普段はとっつきにくい災害支援の考え方、具体的な行動の起こし方を説明しています。

 『災害支援手帖』は今年3月に発売されたばかりの本ですが、木楽舎の担当者は「荻上さんから無料公開の提案があり、すぐに決断しました。電子書籍用のデータなどを使って、10時間くらいかけて一気に作業をしました」と話します。

 木楽舎では、2011年3月、東日本大震災の直後にイラストレーターの寄藤文平が手がけた『地震イツモノート キモチの防災マニュアル』を出版。特設サイトで、本の一部を無料公開しています。

関連リンク:臨時公開された災害支援手帖の特設サイト

電子書籍で『東京防災』

 東京都が作成した『東京防災』も、アマゾンの「Kindle」やアップルの「iBooks」などで、無料公開されています。

 都民のために無料配布された『東京防災』ですが、イラストが多くてわかりやすく実用的と好評で、書店で1冊140円で市販されると売り切れるところも出ていました。

 もともとPDFファイルを東京都のサイトからダウンロードできるなど、ウェブ上では無料公開されていましたが、通信環境によっては読みにくかったり、ダウンロードできない可能性もありました。

 熊本地震では停電などが相次いでいることから、一度、ダウンロードすれば無線LANなどがなくても読める電子書籍版に注目が集まりました。

無料で公開されている『東京防災』
無料で公開されている『東京防災』
関連リンク:東京都の『東京防災』ページ

専門誌も無料で情報提供

 専門誌の情報もウェブ上で無料公開されています。印刷学会出版部は、川名茂樹さんの『印刷現場の予防保全』の中から「危機管理:地震編」のテキスト部分を無料公開しています。地震が印刷機に与える影響や、メーカーへの連絡手段などを解説しています。

 医薬品産業に特化した有料サービス日刊薬業WEBでは、熊本地震に関連したニュースを無料公開しています。血液製剤の生産施設の被害状況や、製薬会社の供給体制などについて、詳しい情報が提供されています。

 また、新聞各社は号外の紙面イメージをフェイスブックなどで公開し、たくさんのシェアを集めています。朝日新聞や毎日新聞などでは、朝刊や夕刊の紙面イメージを無料で公開しています。

関連リンク:無料公開された『印刷現場の予防保全』抜粋版
関連リンク:地震関連のニュースが無料公開された『日刊薬業WEB』
関連リンク:朝日新聞の紙面イメージ
関連リンク:毎日新聞の紙面イメージ

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