閉

閉

これフカボリしてほしい

リクエストする

閉

2015年12月31日

宝くじ、第一号は戦費調達 発売1カ月後に敗戦…速攻で復興資金に

  • 6596

1945年7月16日に発売された「勝札」(上)と、同年10月29日に発売された戦後第1回宝くじ

1945年7月16日に発売された「勝札」(上)と、同年10月29日に発売された戦後第1回宝くじ

出典: 朝日新聞

 今年は1等前後賞合わせた当選金が10億円を超えた年末ジャンボ宝くじ。31日にはいよいよ抽選が行われます。実は宝くじの歴史は戦後日本と同じで、今年は誕生70周年にあたります。第一号が生まれたのは敗戦直前の7月。目的は戦費調達でした。ところが1カ月後に敗戦、2回目は復興資金になりました。宝くじの意外な歴史を振り返ります。

売り出し最終日が敗戦日

 宝くじの第一号は「勝札(かちふだ)」という名前で1945年7月16日に売り出されました。銀行員の初任給が80円の時代、1枚10円で1等10万円でした。

 本土決戦も叫ばれる時局で、戦費の調達が目的でした。8月11日の朝日新聞には次のような広告が載っています。

「勝札買って戦力増強、当(あた)れば貴方(あなた)の戦意昂揚(こうよう)!」

 売り出しの最終日は皮肉にも8月15日でした。

1945年8月11日の朝日新聞に掲載された「勝札」の新聞広告

1945年8月11日の朝日新聞に掲載された「勝札」の新聞広告

まず7月16日、「勝札(かちふだ)」を売り出す。1枚10円で1等10万円。銀行員の初任給が80円の時代である。目的は戦費の調達。デパート、証券会社、駅の売店やたばこ屋に加え、小売人も募集して、「断じて勝つための勝札」と宣伝した。8月11日の朝日新聞に広告が載っている。「勝札買って戦力増強、当(あた)れば貴方(あなた)の戦意昂揚(こうよう)!」「売出 八月十五日まで」

出典:2015年12月18日:(宝くじをたどって:1)当たれば貴方も戦意昂揚

「負け札」になってもちゃんと抽選

 敗戦を迎えると「勝札ならぬ負け札」と皮肉られたそうです。ただし、抽選は約束通り行われ、当せん金も支払われました。これが次のくじにつながります。

 名称を「宝くじ」に変え10月29日に売り出されました。前回の目的は戦費調達でしたが、2回目は復興資金に。1枚10円、1等10万円は勝札と同じですが、副賞に木綿布、はずれ券4枚でたばこ10本がもらえました。

1945年7月16日から発行された戦費調達のためのくじ、第1回「勝札」

1945年7月16日から発行された戦費調達のためのくじ、第1回「勝札」

出典: 朝日新聞

あえなく一度で終わった勝札だが、予定通り8月25日に抽せんがあり、当せん金もきちんと払われた。これが、次のくじにつながる。10月29日、「第壱回宝籤(くじ)」の売り出し。今度は復興資金を集めるのが目的で、1枚10円、1等10万円は勝札と同じだが、副賞に木綿布、はずれ券4枚でたばこ10本がもらえるというので人気になった。

出典:2015年12月18日:(宝くじをたどって:1)当たれば貴方も戦意昂揚

物不足の時代、副賞は現物支給

 副賞が現物支給というのが時代を感じさせますが、当時は物不足のまっただ中。布地やたばこはお金と同じくらいの価値がありました。その後、地方の復興資金調達のために地方くじが登場しました。

 宝くじの先祖である「勝札」とはどんな「札」だったのか。実物を見てみると、大きさは、いまの宝くじより二回りほど小さくなっています。勝の字の右に「第壱回(いっかい)」の文字も。実際は敗戦によって1回で終わってしまいましたが、2回、3回…と発行できると考えていたようです。

「勝札」に印刷された「第壹回」の文字。しかし2回が発行されることはなかった

「勝札」に印刷された「第壹回」の文字。しかし2回が発行されることはなかった

出典: 朝日新聞

勝札は、いまの宝くじより二回りほど小さい。勝の字の右に「第壱回(いっかい)」とある。日本がまだまだ持ちこたえ、2回、3回と発行できると考えていたのだろう。

出典:2015年12月18日:(宝くじをたどって:1)当たれば貴方も戦意昂揚

宝くじ熱狂の歴史 行列から湯気・第一号の意味深なデザイン
前へ
1945年7月16日から発行された戦費調達のためのくじ、第1回「勝札」。敗戦日が抽選日で、第2回が出ることはなかった
次へ
1/10
前へ
次へ

あわせて読みたい

シエスタって、どの程度お昼寝できるの?
シエスタって、どの程度お昼寝できるの?
Q&A
音喜多氏が見た「小池百合子」のすごみ 巻き込む力「魔力のよう」
音喜多氏が見た「小池百合子」のすごみ 巻き込む力「魔力のよう」
“王者”に君臨し続ける理由…「兵庫県産山田錦」
“王者”に君臨し続ける理由…「兵庫県産山田錦」
PR
褒める代わりに「好き!」と言おう あなた...
褒める代わりに「好き!」と言おう あなた...
「世界で最も完璧に近い投票制度」オーストラリアの難解すぎる選挙
「世界で最も完璧に近い投票制度」オーストラリアの難解すぎる選挙
六花亭が『いつものアレ』発売 どんな菓子なの?商品名の由来は?
六花亭が『いつものアレ』発売 どんな菓子なの?商品名の由来は?
カラダづくりを科学で見直そう 『正しい体幹トレーニング』
カラダづくりを科学で見直そう 『正しい体幹トレーニング』
PR
解散総選挙「衆院だけ」にある理由 最も強...
解散総選挙「衆院だけ」にある理由 最も強...
選挙に期待できないって本当? 現代の賢人「あの方」のシンプルな答え
選挙に期待できないって本当? 現代の賢人「あの方」のシンプルな答え
「韓国は恥ずかしい国」と言われ…〝30秒で泣ける漫画〟の作者が描く
「韓国は恥ずかしい国」と言われ…〝30秒で泣ける漫画〟の作者が描く
工事現場が様変わり! 「バルーン投光器」の遊び心、製造元に聞く
工事現場が様変わり! 「バルーン投光器」の遊び心、製造元に聞く
「不倫騒動、何とも馬鹿馬鹿しい」1通の投稿...
「不倫騒動、何とも馬鹿馬鹿しい」1通の投稿...

人気

もっと見る