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「リア充」より「フォト充」 大学生1千人調査で見えたSNS利用法
大学生にとって大事なのは「リア充」よりも「フォト充」。大学生がSNSで発信する際、画像が楽しそうに見えることが大事であることが、調査でわかりました。
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大学生にとって大事なのは「リア充」よりも「フォト充」。大学生がSNSで発信する際、画像が楽しそうに見えることが大事であることが、調査でわかりました。
大学生にとって大事なのは「リア充」よりも「フォト充」――。
大学生がSNSで出来事を発信する際、実際に楽しかったかよりも、投稿する画像が楽しそうに見えるかが大事であることが、大学生1千人の調査でわかりました。SNSを通じて世の中と広くつながることよりも、スマホで撮影した画像を、オシャレに加工して投稿することで、狭い人間関係の中での親交を深めたり、交友関係の充実ぶりをアピールしたりする行動モデルがみられます。
調査は広告やマーケティングを学ぶ首都圏の六つの大学(青山学院・駒沢・上智・専修・千葉商科・日本)の3年生有志が、同大学に通う学生1千人を対象に実施。大学生のSNSの使い方を行動モデルとしてまとめ、4日、東京広告協会主催の「大学生意識調査プロジェクト(FUTURE2015)」で発表しました。
調査によると、大学生が最もよく使うSNSツールは利用率が高い順にLINE(99.5%)、ツイッター(92.4%)、フェイスブック(70.6%)でした。5年前の調査で96.6%と一番使われてたmixiは7.3%と激減。また、今回初めて調査したという画像投稿・閲覧サービス「インスタグラム(インスタ)」の利用率は63.3%でした。
それぞれの使い方について、平均友だち数が255人だったLINEは、広い人間関係を網羅するだけではなく、友だちをグループ化する機能によって、人間関係を線引きしたり、会話の内容を使い分けたりしていることから「万能型SNS」と位置づけました。
一方、3年前の調査では最も頻繁に使用するSNSだったツイッター。2015年調査では、LINEに抜かれました。ツイッターは考えを発信するより、電車の遅延情報や休講情報などタイムリーな情報源として使用法が変化しているそうです。「最も炎上やトラブルが多い」というイメージが9割近かったことから、自分が不特定多数にどう見られるかが気になって不用意にはつぶやけないと感じ、事実を送受信するツールとなっていると変化を挙げます。
調査ではこうした既存のSNS分析の一方、急速に利用率が高まっているインスタについて「最もおしゃれ」「時代の最先端」というイメージが、他のSNSよりも高いことに注目します。
他人からSNS上で自分を見られることを意識し、どういうキャラクターか互いに探り合う大学生。そんな大学生の8割強が、インスタに画像を投稿する際「加工する」と答えていることから、インスタは見せたい自分を演出できる「大学生らしいSNS」とし、普及した理由とあげます。
調査報告したインスタ利用者の榎本由希さん(日大3年)は「インスタは『楽しそう』『オシャレ』といった憧れの印象をつけるために使うことが多い」といいます。画像の加工に1時間以上かける利用者もいるといい、LINEなどと比べて最も画像の「見せ方」に気を使うそうです。
調査ではこうした大学生の画像への意識の高さから、リアルな生活が充実している「リア充」よりも、SNS上で楽しそうに見える画像が充実している「フォト充」を重視していると指摘します。SNSへの画像投稿は、誰かとつながりたいというよりも、もともとつながっている友人と写真を撮る行為そのものを重視。さらにSNS上で楽しそうに見える画像を共有することで、第三者にその集団が楽しそうと思わせるとともに、一緒に画像に写っている集団内で親交や絆を深めていると結論付けました。
調査に参加した堤優佳さん(上智大3年)は、友人と写真を撮ることについて「どこで撮るかやイベントそのものが楽しいか(リア充であるか)よりも、メンバー全員が楽しそうに写っていることが重要」と分析。その理由について「フォト充とは友人関係の縮図が見えることだから」と話しました。
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