お金と仕事
ヤマト運輸が国にケンカ!? 新聞広告に込めた「いい競争」とは
全国紙や地方紙など54紙に、ヤマト運輸が1面の意見広告を出しました。「いい競争で、いいサービスを」との見出しで、日本郵便が担っている郵便業務の国の規制のあり方について異議を唱えています。同社の意見広告は2004年以来11年ぶり。ネット上でも反応が出ています。
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全国紙や地方紙など54紙に、ヤマト運輸が1面の意見広告を出しました。「いい競争で、いいサービスを」との見出しで、日本郵便が担っている郵便業務の国の規制のあり方について異議を唱えています。同社の意見広告は2004年以来11年ぶり。ネット上でも反応が出ています。
本日11月12日朝刊の全国紙や地方紙など54紙に、ヤマト運輸が1面の意見広告を出しました。「いい競争で、いいサービスを」との見出しで、日本郵便が担っている郵便業務の国の規制のあり方について異議を唱えています。同社の意見広告はローソンと日本郵政公社(当時)が提携をした2004年以来11年ぶり。ネットでは、「ヤマト運輸が国に仕掛けてきた〜」「こうやって声をあげることは大事」などと反応が上がっています。
ヤマト運輸が国に仕掛けてきた〜。ヤマトらしい攻め。 pic.twitter.com/bP7T1TnP7Q
— ジリ (@jiri703) November 12, 2015
熱がとても伝わってくるページ→いい競争で、いいサービスを。|ヤマト運輸 https://t.co/3ILCyKGQcZ
— ムロ (@rmuroya) November 12, 2015
ヤマト運輸は、日本郵便が全国に均一料金で手紙やはがきを届ける「ユニバーサルサービス」は必要という立場で、税制や交通規制などの優遇措置は最小限であればやむを得ないとしています。しかし、優遇を受けている「郵便業務」が荷物を送るためにも使われ、ヤマト運輸などの宅配便事業者と競合していることを指摘。「公平・公正な競争を妨げている」と異議を唱えています。
こうした状況を改善するために、総務省の審議会でヤマト運輸は「郵便事業におけるユニバーサルサービスは手紙などの『信書の送達』に厳密に限定されるべき」と主張。しかし、9月末に総務大臣に出された答申では、従来の郵便業務の分類が変わることはありませんでした。総務省は「憲法が保障する『通信の秘密の確保』などという点から現在の制度が妥当という結論になった」と説明しています。
今回ヤマト運輸は、意見広告とともに特設サイトを開設。これまでの主張を7項目に整理し「すべての宅配便事業者が対等に競い合えることを希望します」と訴え、利用者からの意見も募集しています。同社は「公平で公正な競争条件こそが、創意工夫を生み、利便性の向上につながる。郵便業務の優遇措置について多くの人に考えてもらいたい」と話しています。
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