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エンタメ

かわいすぎる怪談師による「恐怖の15分間」 六本木に「怪談バー」

六本木にある「怪談ライブバー」に、かわいすぎると評判の女性怪談師が出現。リピーターが続出しています。

女性怪談師として活躍する山口綾子さん=長谷川健撮影
女性怪談師として活躍する山口綾子さん=長谷川健撮影

目次

 六本木に「ものすごく怖いバー」があると聞き、さっそく訪ねてみました。その名も「怪談ライブバー」。開店前のお店のドアをおそるおそるノックすると、とっても可愛らしい怪談師さんが登場。どうして怪談師に?彼女に直撃インタビューしました。

 昨年5月に六本木のロアビル地下1階にオープンした「怪談ライブバー スリラーナイト」。1時間に1回、15分程度の怪談話を生で聞けるのがうりです。在籍している3人の怪談師の中で、看板娘的な存在として活躍しているのが山口綾子さん(26)です。普段は人なつっこい可愛い雰囲気の山口さんですが…。

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「友人の松本君に聞いた話ですが…」

 この日は開店とほぼ同時に女性の6人グループが入店。続いて会社の同僚グループらしき男女も入ってきて、盛り上がります。定刻になって暗闇の中からスタスタと姿を現した山口さん。着物がよくお似合いです。スポットライトを浴びてもまだにこにこ笑顔。

 ところが「友人の松本君に聞いた話ですが…」と口火を切ると、もうその目は怪談師のそれ。突然キッと目をむいたり、どこか不気味な擬音語を口にしたり…。お店のさまざまな演出も重なって、徐々に恐怖の底へと落とされてゆきます。「うわぁ」と叫び声があがり、跳びはねる人だっていました。

 ライブが終わった後の山口さんの満面の笑みに一同ホッとするのでした。怖がらされて、すぐに癒やされる。彼女の人気の理由が少し分かったような気がしました。

怪談ライブ中の山口さんは真剣そのもの=長谷川健撮影
怪談ライブ中の山口さんは真剣そのもの=長谷川健撮影

 そんな怪談師・山口さんに話を聞きました。

「実はすっごい怖がり」

――昔から怪談が好きなんですか?

「私の母は少し変わっていて、私が子どもの時からホラー番組をよく見せてきたんです。『ほら、これ録画しといたよ』って。母自身も少し霊感があるようで、昔から不思議な体験談を聞かされてきました。ある意味、ホラーの英才教育を受けてきたんですよ」

――じゃあもう怖いものは何でも大丈夫なんですね。

「それが、私、すっごい怖がりで…。どれくらい怖がりかというと、お化け屋敷で最初っから最後まで目を閉じっぱなしなんですよ。お金払っていく意味ないですよね(笑)」

「実は怖がり」という山口さん=長谷川健撮影
「実は怖がり」という山口さん=長谷川健撮影

「練習しすぎないことが大事」

――どういうきっかけで怪談師になったんですか?

「去年の3月まで製薬会社で営業職をしてました。でも芸の道に進みたいと思って一念発起、タレントオーディションを受けたりしました。そんな時にたまたまお客としてこの店に来たんです。こちらの怪談師で師匠の城谷歩の怪談話に魅了されてしまって…。怖いはずがとにかく楽しかったんです。城谷の指導を受け、秋からデビューしました」

――それにしては日の浅さを感じさせない、玄人ぶりです。たくさん練習してきたんですか?

「もちろん、基本的な話し方とかはそれなりに勉強はしていますが、この世界はあんまり練習しすぎるのはよくないと言われています」

――それはどうして?

「話し慣れてしまうと、臨場感に欠けることになってしまうんです。怪談話のほとんどは、怖い部分が1~2割。残りの8~9割にハラハラドキドキするような臨場感がなければ怖さが半減してしまうかもしれません」

――怪談話の筋書きはどのように考えているんですか。

「怪談話は自分の体験談や、周りの友人たちから聞いた話がもとになっています。聞いた話により臨場感を持たせるため、その人に会いに行って取材をすることもあります。ノートにはしゃべり言葉で書いていきます。同じ表現の繰り返しにならないか、二重表現に気をつけます。怖いことばっかり考えすぎて、面白いことを忘れちゃうことがないように、笑い話だけを書くノートも作ってるんですよ」

細かい字でびっしり埋め尽くされた山口さんのノート。表現方法は何度も推敲を重ねる=長谷川健撮影
細かい字でびっしり埋め尽くされた山口さんのノート。表現方法は何度も推敲を重ねる=長谷川健撮影

「毎日のように怪奇現象が起こります」

――怪談師になって怖い思いをしたことは?

「毎日のように何かしらの怪奇現象は起きてるんですよ。このお店でも…」

――た、たとえば…?

「そこにいる人形のサチコちゃん。直接触ってもいないのに、私の下着の中からサチコの髪の毛が3日連続出てきたことがあるんですよ。私の髪質とか長さが全然違う毛で、どう見てもサチコの毛なんです。軽いお祓いをしてもらったらそういうことはなくなりました」

「トイレにいるハナコは何度直してもせっかく怖く作ってもらった顔が見えなくなるほどに、髪の毛で覆い隠されてしまうのです。髪の毛が増えているみたいなんです。『そろそろ顔を出してあげよう』とスタッフがトイレに行ったら、慌てて戻ってきてこう言うんです。『肌もめっちゃキレイになってる!』って」

――あ、ありがとうございました!


 山口さんは1988年12月生まれ。金沢市出身。タクシーなどの運転に必要な普通二種免許も持っていて、実際にタクシードライバーとして都内で働いた経験もあるとのこと。目標は師匠の城谷さんのような魅力ある怪談師になることです。

東京初上陸。新感覚エンターテイメントバーthriller night 六本木。60分に1回の怪談ライブと、飲み放題を楽しんで頂くお店です。

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