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甲子園、東北勢の悲願「白河越え」なるか 仙台育英が決勝進出
第97回全国高校野球選手権大会で仙台育英(宮城)が決勝に駒を進めた。春も含め、東北勢の全国優勝はまだない。優勝旗は「白河の関」を越えるのか。
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第97回全国高校野球選手権大会で仙台育英(宮城)が決勝に駒を進めた。春も含め、東北勢の全国優勝はまだない。優勝旗は「白河の関」を越えるのか。
第97回全国高校野球選手権大会で仙台育英(宮城)が決勝に駒を進めた。春の選抜大会も含めて、東北勢の全国優勝はまだない。夏では8回目の挑戦となる今大会、優勝旗は「白河の関」を越えるのか。
東北勢が初めて決勝進出したのは100年前の第1回大会。じつは最初のファイナリストだった。現在の阪神甲子園球場(兵庫県)でなく豊中球場(大阪府)で開かれ、10校が参加した。
秋田中は準決勝で早稲田実(東京)を破り、決勝で京都二中(現・鳥羽)と対戦。延長13回の熱戦の末に2対1で敗れた。
そして2回目は、1969年の第51回大会。松山商(愛媛)と三沢(青森)の高校野球史に残る決勝戦だ。三沢の太田幸司、松山商の井上明による投手戦は0対0で延長18回引き分け。翌日の再試合で三沢は2-4で涙をのんだ。
第53回(1971年)の磐城(福島)は0-1で桐蔭学園(神奈川)に惜敗。
第71回(1989年)は大越基投手を擁する仙台育英(宮城)が、準々決勝で元木大介らの上宮(大阪)を破るなど勢いに乗ったが、決勝で帝京(東東京)に延長10回で0-2で敗れた。
2000年代に入ってから、決勝進出は珍しくなくなった。
第85回(2003年)の東北(宮城)は2年生のダルビッシュ有がエースだったが、またしても関東勢の常総学院(茨城)に2-4で阻まれ、準優勝に終わった。
第93回(2011年)は東日本大震災があった後で、光星学院(現・八戸学院光星、青森)が準優勝。東北に感動を与えた。
光星学院は第94回(2012年)も決勝に進んだが、藤浪晋太郎の大阪桐蔭に3-0で屈した。この年の春の選抜大会でも決勝に進んでいて、中京商、PL学園に続く史上3校目の3季連続の決勝進出だったが、すべて準優勝だったのは初めてだった。
かつて東北地方に向かうときに越えたのが「白河の関」だった。甲子園大会を東北勢が制したことがなく、「優勝旗の白河越え」が悲願とされていた。ところが、2004年に駒大苫小牧(南北海道)が優勝して、白河どころか「津軽海峡」を一気に渡ってしまった。
東北や北海道は冬場は雪でグラウンドが使えず不利とされていたが、室内練習場なども整備。ダルビッシュや坂本勇人(光星学院)ら県外から有望選手が集まると共に、菊池雄星(花巻東)に代表されるように地元出身者の層も厚くなっている。
決勝は20日、仙台育英は東海大相模(神奈川)と対戦する。東北の悲願は今度こそかなうだろうか。
1915年夏 秋田中(秋田) ●1―2 京都二中(京都)
(延長13回)
69年夏 三沢(青森) △0―0 松山商(愛媛)
(延長18回)
●2―4
71年夏 磐城(福島) ●0―1 桐蔭学園(神奈川)
89年夏 仙台育英(宮城) ●0―2 帝京(東東京)
(延長10回)
2001年春 仙台育英 ●6―7 常総学院(茨城)
03年夏 東北(宮城) ●2―4 常総学院
09年春 花巻東(岩手) ●0―1 清峰(長崎)
11年夏 光星学院(青森) ●0―11 日大三(西東京)
12年春 光星学院 ●3―7 大阪桐蔭(大阪)
12年夏 光星学院 ●0-3 大阪桐蔭
(△は引き分け、●は敗戦。1915年夏は豊中球場(大阪府)で開催)
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