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受動ポップコーン、許せる? 「映画台無し」「もっとおおらかに」
映画館で隣の席から聞こえるポップコーンの「騒音」。受動喫煙ならぬ受動ポップコーン、あなたは許せますか?

夏休みが近づき、大作映画の公開が待ち遠しい季節です。音響にこだわった映画館が増える一方、隣の席から聞こえるポップコーンの「騒音」が気になる人も……。受動喫煙ならぬ受動ポップコーン、あなたは許せますか?
「同じ料金を払った客なのに」
「劇場は上映前、携帯電話に注意を促します。それなのにポップコーンを食べるのを許すのは、同じ料金を払った客に我慢を押し付けることだと思います」
そんな投稿が2015年3月、朝日新聞の投稿欄に載りました。映画館では上映前、前の座席を蹴ったり、大きなおしゃべりをしたり、そして何より携帯電話の着信音がならないように注意をうながす映像を流します。

最近のシネコン(複合映画館)には、音響や映像の質の高さを売りにする館があります。でも、音響にこだわった施設でも、容器に入ったポップコーンを食べる隣席の音には無力です。その音が終演まで続き、楽しみにしていた映画が台無しでした。
劇場は上映前、携帯電話の着信音やおしゃべりなど鑑賞の妨げになる行為に注意を促します。それなのにポップコーンを食べるのを許すのは、同じ料金を払った客に我慢を押し付けることだと思います。
人によって違う騒音レベル、禁止するしか…
食べ物を食べる時は周りの迷惑にならないよう呼びかけることもありますが、基本的にポップコーンなど劇場で売っているお菓子などは座席で食べることができます。
どれだけ気を付けても、食べ物を食べる時は音がします。音が気になるかどうかは、人によってかなり違います。禁止をしないかぎり、受動ポップコーンはなくならないのが実情です。

「おおらかに楽しんで」「3回我慢して注意する」
この問題提起に対して、様々な意見が寄せられました。
海外の映画館では、拍手や笑い声が当たり前の国もあることから「もっとおおらかに楽しんでみてはいかがでしょう」という声。
「そもそも映画って食べながら見ないといけないものでしょうか?」という投稿主は、ポップコーンだけでなく、ジュースやパンの袋の音も気になり、映画館に行かなくなったそうです。
「個人のモラルに頼るしかないのが現状」としながら、3回まで我慢してそれでも収まらなかったら「音が気になって映画に集中できません」とはっきり注意するという人も。

映画が始まったら拍手がおこり、危ない場面では大声が出て、悲しい場面では泣き、楽しい場面では笑う。上映後に明るくなった館内は、ポップコーンやらなにやらのゴミだらけだそうです。本当に映画を楽しんでいるんですね。これは昔の日本の芝居小屋、歌舞伎の風景なのではないかと思いました。
私たちは、もしかしたら構えすぎなのかもしれません。私も映画を見ながらポップコーンを食べるのが好きです。ある程度のマナーは必要ですが、もっとおおらかに楽しんでみてはいかがでしょう。私自身もそうしてみようと思います。