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いじられたり、体張ったり
もりぐち・ひろこ 85年、アニメ主題歌でデビューし、バラエティー番組でも活躍。女優業もこなす。ソフトバンクホークスの大ファン。
出典: 2008年9月21日:(ふるさとへの手紙)歌手・森口博子さん 自分以外のことで熱くなれる福岡市:朝日新聞
バラドルとして活躍した森口博子さん=1993年1月
出典: 朝日新聞
繁華街・天神から約3キロにある市立高宮中(福岡市南区)。卒業生は豪華な顔ぶれで、タレントのタモリさん(69)、歌手・タレント森口博子さん(46)、お笑い芸人の博多華丸さん(45)、演歌歌手氷川きよしさん(37)ら。人気アイドルグループの現役メンバーもOB・OGだ。歌手高橋真梨子さん(66)も在学した。
松田聖子、中森明菜、小泉今日子といった数年前のアイドル全盛時代が去り、宮沢りえらの美少女群は、アイドル人気爆発の鍵(かぎ)になる「歌」が売り物ではない。好調の山瀬まみ、森口博子、井森美幸、野沢直子らは三枚目で、バラドル(バラエティー・アイドル)と呼ばれる。“正統派”で健在なのは光GENJI、Winkらわずかだ。こんななかで、異色タレントや芸能界以外にアイドルを求める動きが目立つ。
出典: 1990年8月4日:アイドル新時代 脱皮図り芝居重視の先輩、タレント以外の新顔続々:朝日新聞
「何でもしますから帰さないで下さい」
リストラ宣告をされバラドル路線を見つけた森口博子さん=1994年5月
出典: 朝日新聞
17歳で福岡から上京し、デビュー。初のCD「水の星へ愛をこめて」は、人気アニメ「機動戦士Ζガンダム」の主題歌になった。だがヒットは続かず、高校卒業前、事務所の“リストラ宣告”を受けた。「泣きながら『何でもしますから(福岡に)帰さないで下さい』って言いました。その『何でも』が、バラエティーの仕事だったんですよね」
「必ず全て歌につながる」
ガンダムのアニソンでは絶大な人気を誇る森口博子さん=2008年9月
出典: 朝日新聞
20代はテレビで引っ張りだこ。着ぐるみを着たり、体を張って滝に打たれたり。「バラドル」と呼ばれることに戸惑いつつも、「必ず全て歌につながると信じていた」。転機は1991年の「ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~」だった。映画「機動戦士ガンダムF91」の主題歌は、自身最大のヒットに。NHK紅白歌合戦に初出場し、歌手として認知されるきっかけにもなった。「色んなジャンルの仕事が、色んな表現や出会いにつながった。歌だけやっていたら、こんなに歌の仕事がなかったかもしれない。『森口博子の方程式』ですよね」
「生涯発展途上の現役」
今回はその「ETERNAL WIND」をセルフカバーし、24年ぶりに収録。持ち前の伸びやかな高音に加え、ファルセットを採り入れるなど、表現の幅を広げた。今月は記念のコンサートも控える。「支えてくれる方の思いを考えると『30年も』だけど、自分の夢への進化を考えると『30年しか』。生涯発展途上の現役として、誰かの明日につながる表現者であり続けたい」