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松方弘樹、シワの秘話 「つるんぺろん」に葛藤 最後に演じたい役は
渋い演技で画面の空気感を引き締める、ベテラン俳優の松方弘樹さん。その顔に刻まれたシワには、熱いこだわりがありました。
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渋い演技で画面の空気感を引き締める、ベテラン俳優の松方弘樹さん。その顔に刻まれたシワには、熱いこだわりがありました。
渋い演技で画面の空気感を引き締める、ベテラン俳優の松方弘樹さん(72)。その顔に刻まれたシワには、熱いこだわりがありました。
17歳で映画デビュー。「つるんぺろん」な自分の顔に、すぐにでもシワを刻みたかったといいます。
「鶴田浩二さんの目尻のシワ、高倉健さんのおでこのシワ。それにあこがれましてね。早く大人の役者になりたかった」
深作欣二監督の実録ヤクザ映画「仁義なき戦い」シリーズでは、群像劇ならではの登場人物の多さから、それぞれ別人の3役を演じ分けることに。30歳で臨んだ1作目では、9歳年上の菅原文太さんと同輩の兄弟分役でした。
「ほとんどメイクやサングラスでごまかしてました。まあ、男は四十にならないとシワは出ませんわ」
70歳を過ぎてやっと手に入れた?しっかりシワが刻まれた顔。手入れには特に気を使わないそうです。
「顔だけ若くなっても、体が動くわけじゃない。あんまり肩ひじ張らない方がいいんじゃないですか」
「シワに匹敵するだけの人間力が身につくかどうか。それが映画での存在感になるんです」と語る松方さんが今やりたい役柄は、「忠臣蔵」(赤穂浪士)の吉良上野介。
10代で演じた大石主税に始まり、浅野内匠頭、堀部安兵衛、大石内蔵助と、これまで主な役柄を演じてきました。
「内匠頭に比べたら、人間の幅も経験も吉良さんがずっと大人だと思うんですよ」。名門の家柄らしい、にじみ出るような品格があったはず、と吉良を評しています。
「だから最後に吉良をやりたい。それにもう、メイクでシワを描く必要もないしね」