話題
衆院解散で異例のハプニング「フライング万歳」続出 伊吹議長が一喝
衆議院が解散しましたが、その瞬間にハプニングがありました。伊吹衆院議長が解散詔書を読み上げている途中で、「フライング万歳」が続々と始まり、一時中断する異例の状況となりました。
話題
衆議院が解散しましたが、その瞬間にハプニングがありました。伊吹衆院議長が解散詔書を読み上げている途中で、「フライング万歳」が続々と始まり、一時中断する異例の状況となりました。
衆議院が21日、解散しましたが、その瞬間に異例のハプニングがありました。午後1時すぎ、国会で伊吹文明衆院議長が壇上から「日本国憲法第7条により、衆議院を解散する」と宣言。伊吹議長は解散詔書の続きを読み上げようとしましたが、一部の国会議員が「万歳!」「ばんざーーーい!」と「フライング」で次々に声を上げ始め、一時中断しました。
解散の宣言は歴代の衆院議長にとって貴重な名場面。そのテンポを崩された形の伊吹議長は一瞬顔をあげ、万歳を叫んだ議員たちをじろりと見つめました。続いて、「御名御璽(ぎょめいぎょじ=天皇の名と公印) 平成26年11月21日 内閣総理大臣 安倍晋三。以上です」と述べたあとで、「万歳はここでやってください!」と一言。議場は笑いと失笑に包まれながら、ようやく一斉に万歳三唱に入りました。
議員たちが異例の「フライング万歳」をしてしまったのはなぜか。そもそも議会解散での万歳は明治時代からの伝統と言われていますが、万歳をしなければならないルールはありません。
ただ、永田町では「一番早く万歳をした人がまた国会に戻って来られる」「しっかりと大声で万歳するほど当選確率が上がる」などの“ジンクス”があるとされます。根拠のない話と言われていますが、今回の解散でも、激しい選挙戦を前に縁起をかつぐ議員もいたと見られます。
一方、どこで万歳をすべきか、タイミングがとくに決まっていないことも原因のようです。2005年8月の衆院解散では、河野洋平議長が「衆議院を解散する」と宣言した直後、当時の小泉純一郎首相が起立して頭を下げている最中に「万歳三唱」が始まりました。
09年7月の麻生太郎政権でも、12年11月の野田佳彦政権でも、当時の衆院議長が「衆院を解散する」と言った直後に万歳が始まっています。こうして最近の例をみると、伊吹議長が解散詔書を最後まで読み上げたほうが珍しく、戸惑った議員たちが「フライング万歳」してしまったようです。