IT・科学
米アップル、ウオッチで医療・保険分野に参入へ
米アップルが「Apple Watch(アップルウォッチ)」を武器に、医療・健康分野へ乗り込みます。9日にあった発表会では「ヘルスはアップルにとって重要な分野。Apple Watchは皆さんをまったく新しい次元にご招待する」と新分野への挑戦を宣言しました。
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米アップルが「Apple Watch(アップルウォッチ)」を武器に、医療・健康分野へ乗り込みます。9日にあった発表会では「ヘルスはアップルにとって重要な分野。Apple Watchは皆さんをまったく新しい次元にご招待する」と新分野への挑戦を宣言しました。
米アップルが発表した腕時計型の端末「アップルウオッチ(Apple Watch)」を武器に、医療・健康分野へ乗り込みます。9日にあった発表会では「ヘルスはアップルにとって重要な分野。アップルウオッチは皆さんをまったく新しい次元にご招待する」と新分野への挑戦を宣言しました。アップルが複数の医療保険会社と協議をしていることは、すでに報じられています。今後はスマートウォッチから取り込まれたデータを組み込んだ保険商品の開発が進む可能性が高そうです。
発表会ではケヴィン・リンチ氏が「アップルウオッチ」の機能を次々と説明しました。「アップルウオッチ」には、心拍数・呼吸を測定でき、GPS機能もついています。それらのデータを組み合わせてカロリーの消費量、目標とするべき運動量などを画面に表示させることができるそうです。「アップルウオッチは、よりよい生活を送るためにの手助けができる」と健康関連の機能をアピールしました。
医療分野への進出の際、重要になってくるのが個人情報の取り扱いです。アップルの提供するクラウドサービス「iCloud」では女優の写真が流出した事件が起きたばかり。医療分野への進出を本気で考えるなら、情報流出は致命的なダメージになります。アップルは、健康関連のアプリで収集したデータと「iCloud」を遮断することを表明。情報管理のイメージ回復に取り組む姿勢を打ち出しています。
ウェアラブルコンピューターの世界での競争は激化しています。ナイキは「FuelBand」を投入。サムスンも「Gear」シリーズのスマートウォッチを発表しています。
アメリカではオバマ大統領の肝いりで医療保険制度改革が進み、医療費への関心が高まっています。今後、保険会社は病気のリスクを正確に予測するため、「Apple Watch」のようなスマートウォッチのデータを活用するかもしれません。その時、「アップルウオッチ」を装着しているかしていないかで、保険料が変わってしまう可能性もありそうです。
今回の発表会場「フリントセンター」を巡っては、故スティーブ・ジョブズ氏が初代マッキントッシュを発表した場所であることから様々な憶測が流れました。医療分野参入への狼煙と考えるのなら、特別な場所を選んだ理由も説明がつきそうです。