話題
アラジンさんからの取材リクエスト
「昭和天皇実録」が公開されましたが、資料の取捨選択や記述は、一体誰の手によって行われたのでしょうか。
【お答えします】昭和天皇実録、誰がつくったの?
和製本で計61冊の大著となった「昭和天皇実録」。その編集作業は、学者ではなく宮内庁の職員らによるものでした。

取材リクエスト内容
「昭和天皇実録」が公開されましたが、資料の取捨選択や記述は、一体誰の手によって行われたのでしょうか。宮内庁職員の手によるものなのか、学者の手によるものなのか、編纂実務の裏側を取材してほしいです。 アラジン
記者がお答えします!
和製本で計61冊の大著となった、「昭和天皇実録」。9日付で内容が公表され、昭和史をフカボリする貴重な資料として注目されています。
その編集作業は学者ではなく、宮内庁の職員らによるものでした。
2回の延長を経て約24年5カ月で完成した。
宮内庁書陵部の職員が、昭和天皇の元側近ら約50人に聞き取り調査し、全47都道府県のほか、米国、英国など海外にも計5回出張。侍従ら関係者の日誌、外国の公文書など約3千点の資料を集めた。
非常勤を含めて計112人の職員が関わり、経費(人件費をのぞく)は約2億3千万円。

膨大な手数をかけた昔ながらの手法で、官僚が自ら編む公式記録という位置づけです。
天皇に献上するために作られる。奈良時代から平安時代前期、中国の例にならって「日本書紀」や「日本文徳天皇実録」など6部の六国史(りっこくし)が作成された。
明治以降は孝明、明治、大正の各天皇実録が作られている。

一般の人向けに、11月まで特別閲覧が実施されています。
東御苑休園日を除き、1人につき1回最大50分間、内容の写しを閲覧したり、天皇、皇后両陛下に献上した和とじの「奉呈本」と同じ「副本」を見学したりできる。
予約は不要だが希望者が多い場合は現地で整理券を配る。

朝日新聞デジタルの特集ページでは、歴史的事件に際しての記述の採録や、当時の貴重な写真が見られます。