遊廓建築の持つ強度 「鬼滅の刃」で注目、残り少ない〝奇跡の芸術〟

功罪の歴史を忘れず淡々と撮り続ける

朝日新聞フォトアーカイブ

【2000年 大阪・松島新地】今はもう見られない遊郭建築。保存していた原版の一部分に、松島では大変めずらしい、鬼滅色のモザイクタイルのカフェー調建築が写っていた

ヒット確実視の「鬼滅の刃・遊郭編」をきっかけに「子どもに遊廓をどう説明するか?論争」がありました。遊廓は性を商品として売買する場所なので、印象は良くないことにはまず納得です。しかし20年以上、細々と遊廓建築を撮り続けてきた筆者は「多くの歴史と同じくいつの世も変わらない人間像、社会像が見えてくる実は興味深いジャンル」ということを、写真を使って伝えたいと考えています。新シリーズが始まるのに合わせ、失われつつある遊廓建築について振り返ります。

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