意外にも親愛なる隣人「巨人」被災地を見た記者、出没情報呼びかけた

「巨人=いいヤツ」説は、世界共通ではない

真野 啓太

「進撃の巨人」の作者・諫山創さんの故郷のダムにある登場人物の像。巨人が壁の向こうから襲撃してくる場面をAR(拡張現実)アプリで再現している=大分県日田市

「巨人の出没情報をお寄せください」。九州で文化の取材をしているわたしは最近、記事で情報を募り始めました。ここでいう巨人とは野球チームではなく、神話や伝説に出てくる巨大な人物のことです。わたしは「進撃の巨人」に出てくる人食い巨人のように、恐怖の存在というイメージを持っていました。ところが各地で語り継がれている昔話を取材していくと、巨人はただ大きくて力が強いだけではなく、善良で知的な顔も持っていました。巨人を知ること。それは人生を大所高所から見つめ直すことにもつながりそうです。(朝日新聞西部報道センター・真野啓太)

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